マーケターの私が、アプリのプロデューサーに挑戦した話
こんにちは。
アイモバイルの子会社である「オーテ株式会社」でマーケティンググループの責任者として従事している目黒です。
今回は、新しいアプリのプロデューサーに挑戦した背景について、インタビューをさせてくれないかとお声がけいただきましたので、広報部の馬見塚さんと一緒に、アプリの総監督ポジションである【プロデューサ―】についてお話させていただきました。
なぜマーケターである私がプロデューサーに挑戦したのか、そして、初めての挑戦でも背中を押してくれるオーテの組織風土がこの記事から伝わると嬉しいです!
是非ご一読いただけると幸いです。
■普段行っている、マーケティンググループの業務について
馬見塚) まずは、目黒さんの自己紹介と、業務内容を教えてください!
目黒) 6年前にオーテの親会社であるアイモバイルに入社して、3年目の時に「パズルde懸賞」シリーズのゲームアプリを運営するオーテに異動しました。現在はマーケティンググループの責任者をしています。
マーケティンググループは二つのユニットが紐づいていて、一つ目は、ユーザーアクイジションユニットです。新規ユーザーの獲得や休眠復帰数を増やすための広告出稿を行っていて、私は責任者として、組織作りや課題解決に向けての指標や方針を決めています。
二つ目は、満足度を上げ、継続率を上げていくカスタマーサティスファクションユニット。一般的には、“カスタマーサポート” と “カスタマーサクセス” という形で分かれているのですが、 私のユニットはどちらも担っているため、顧客対応(問合せへの対応)、継続率向上(UI・UX改善)を行っています。
私は主にユニットメンバーとプロジェクトの管理と、UI・UX改善における機能開発の要件定義を行いデザイナーやエンジニアと内容を詰めて実装まで持っていくPdM(プロダクトマネージャー)の業務をしています。
馬見塚) すごい盛りだくさんですね(笑)
目黒) そうですね(笑)それぞれのユニットで私含め3人程のメンバーで担っています。
馬見塚) そんな中、目黒さんは今回のテーマでもある “プロデューサー業務” もされているんですよね?
目黒) そうですね。オーテには “プロデューサー” という役職が常にあるわけではないんですよ。
新しいアプリを立ち上げる際に希望者が企画を持ち寄り、そこで次回のリリースアプリとして選ばれた人が、そのアプリのプロデューサーになる、という感じです。
なので、通常の業務と兼任しながらプロデューサー業務を担っています。
馬見塚) 目黒さんがプロデューサーとして担当したのはどのアプリですか?
目黒) 【間違い探しde懸賞】です!間違い探しを解いて、ポイントを貯めて懸賞に応募できるアプリです。
馬見塚) お~っ!めっちゃ遊んでます!結構難しいですよね(笑)
目黒) そうなんですよ(笑)飽きないように問題の難易度を高めにしていて…解き甲斐ありますよね(笑)
■アプリの総監督「プロデューサー」とは
馬見塚) プロデューサーに挑戦しようと思ったキッカケは?
目黒) 【マーケティングの力で伸ばせるアプリをつくりたい】と思ったことです。
オーテでの私の業務経験として
1. CS業務経験:アプリに入ってきたユーザーの継続率を上げるためのコンテンツ運営・機能改善/追加のPdM業務
2. マーケティング業務経験:新規ユーザー数を増やす為のマーケティングの戦略立案・施策実施
というステップを踏んできました。
その経験を経て、収益性の高いアプリを作ってマーケティングの力でユーザー数を増やせるアプリを作りたいというのがキッカケでした。それが事業の売上インパクトにも大きく影響すると思ったからです。
馬見塚) 初めてのプロデューサー業務だったと思いますが、どのようにアプリの企画を進めていきましたか?
目黒) 大きく四段階に分けて進めていきました。
第一段階階【市場調査】
ストアにおける “間違い探し” というキーワードの強さやボリューム、ターゲットの広さなどの調査
第二段階階【間違い探しの問題(コンテンツ)作成】
イラストレーターを探して様々なイラストのタッチ・難易度のサンプルを集めアプリに掲載する問題の難易度設計を行う
第三段階【仕様と設計を決める】
実装したい機能や設計を反映させたモックを作成
第四段階【デザイナー・エンジニアとアプリ開発を進める】
モックを元にデザイン・開発を進め、作ってもらう途中課程で相談しながら細かい仕様を詰めていく
馬見塚) その中でも特に大変だったことは?
目黒) 【間違い探しの問題(コンテンツ)作成】で、まずは自分が納得できる状態になるまで複数のイラストレーターさんにサンプルの問題を作成してもらって解きました。どんなアプリでもそうですがコンテンツの質が高くないとユーザーも継続して使ってくれないからです。
問題を解いていく中で実運用を想定して、どのようにしたら難易度が高くなるのかを言語化し、その言語化したものでイラストレーターさんに作成してもらうことで問題の質が担保できるような仕組みを作ることに時間を費やしました。
馬見塚) ディレクター業務は、デザイナーさんやエンジニアさんとのやり取りも多かったと思います。
企画を進める上で意識していた事などはありますか?
目黒) 実装したい機能や設計を反映させたモックを作り、仕様・設計を決めて行きました。ただ単に “こんな機能が欲しい!” ではなくて、「ユーザーさんにこうなってもらいたいから、その手段としてこういう導線でこういう機能を付けたい」と目的を伝えていました。
そうすることでデザイナー・エンジニアの理解が深まり、作っていく中で「こんな見せ方もできますけどどうですか?」と提案をもらいながら細かい部分は修正していくという体制ができてきました。
いいものを作るにはプロデューサーがやりたいことの目的をしっかり言語化して伝えることが重要だと実感しました。
馬見塚) なぜ【間違い探し】を新タイトルに選んだんですか?
目黒)
タイトルを決めるにあたって2つのステップを踏みました。
1. マーケットの見極め:誰でも一度は過去に経験したことがあり直感的にできる“やる人を選ばないゲームアプリ”
2. 競合調査:競合のアプリをプレイしてみて簡単に解けるモノはあっても、”やりがいのある間違い探し”は無かった
マーケットが大きい且つ、競合プロダクトには無い穴を狙ったのが理由ですね。
馬見塚) マーケターをやりながらプロデューサーをやったことで、アプリ創りにその経験が活きているなと思った部分はありますか?
目黒) 間違い探しde懸賞の企画段階で「難しいけどそれがクセになるような」コンテンツにしたいと思っていました。
そこでふと、サイゼリヤさんのメニューに描いてある間違い探しを思い出して実際に行ってみると、あの難しい間違い探しをみんな夢中になって解いていました。
そこからイラストレーターさんに直接連絡しちゃおうと思ったんです!
「あ、見たことある(やったことある)!」と思えるコンテンツって、マーケティング的に凄く引きがあるなと。
イラストを描かれているザ ロケット ゴールドスターの山崎さんにご連絡するとすぐに”やりましょう”とお返事を頂いて、アプリに山崎さんのイラストの間違い探しが掲載できた時は凄く感動しました。
こういったマーケティング目線でユーザーに刺さるような企画ができたのは今までの経験が活きてるのかな、と思います。
馬見塚) 【間違い探しde懸賞】の反響はいかがですか?
目黒) リリース後に自分のチームでマーケティングを行ってユーザー数が増え、事業全体に影響するような売上になっています。
マーケティング視点で狙っていた【”やる人を選ばないゲームアプリ”でターゲットが広い】のと、イラストや写真でクリエイティブが映える為広告の獲得効率が良いのが大きな理由ですね。
それと、山崎さんのイラストを見て「あ、見たことある!」と言って下さる方が多く、認知力のあるIPのマーケティングとしての可能性を改めて感じました。
あとは、狙い通り【問題が難しいことがユーザーのハマり要素になっている】という事。
リリース後のユーザーインタビューで「最後の1つが中々見つからなくて…でもサクサク解けてしまうよりも解きごたえがあってちょうどいい」という声が多かったです。
中には「子どもと一緒に協力してみんなで探してます」という人も居ましたね。(笑)
逆に、ユーザーさんの中には一部「難しすぎる、、」という声もあって。。
そこは、ヒント機能を工夫したことで改善できたかなと思います。
■プロデューサーの困難と、それを乗り越えて身についたもの
馬見塚) プロデュ―サーを通して身についたスキルなどはありますか?
目黒) プロデューサーの場合、“まずはやってみよう” ではなくて、“どんなアプリにしたいのか→そのために何をするべきなのか” を前提に手段を紐づけていくので、自分の理想の形をはっきりさせることが重要で。
手段ばかりに目がいってしまうと、どうしても今できる範囲の中で物事を考えがちになってしまいます。
プロデューサー経験を経て、マーケティングの仕事でも「今あるサービス」をどのように売るか、広めるかだけではなく「どうしたら売れるのか」「どのように売れる理由を創るのか」を考えるというプロセスにつながりました。
馬見塚) 普段の業務でもある程度の選択の決定権があったと思うのですが、プロデューサーの立場では何か違いはありますか?
目黒) そうですね…マーケターと異なる部分は、プロダクトに全責任を持っていることかなと思います。
企画をして仕様を考え、どのようにマーケティングしてユーザーを増やし、収益性を高められるようにするためにはどうするかを考えるというのを一貫してできるので、自分で考えたアプリをより多くのユーザーに楽しんでもらい売上を上げていくことを自分が主体で進められることが出来ます。
今までは点で経験していた業務が、プロデューサーとして全体を見ることで繋がった実感がありました。
馬見塚) プロデューサーには、今の職種に関係なく挑戦できるんですか?
目黒) はい!企画会議には誰でも参加することができますし、そこで自分の案が通れば、現状の職種に関係なく誰でもプロデューサーを経験することができます。
馬見塚) 全員に平等にチャンスがあるのはすごく良い環境ですよね!
目黒) そうですね。オーテは “やりたいと思う意思” をすごく大事にしてくれる組織だと思います。むしろ、こちらから指名するよりも自ら手を挙げて意思表明したメンバーの方が、責任感もあるし最後までやりきってくれるので、任せたいと思えるんですよね。
そういった意味でも、職種や年次に関係なく誰もがプロデューサーになれるチャンスがありますよ!
■最後に
馬見塚) 最後に読んで下さった方へのメッセージをお願いします。
目黒) オーテは「自分の成長の為に必要な差分が見え続ける組織」だと思います。
私がマネタイズ・CS・マーケティング、そしてプロデューサーの業務を経験したように、各個人のフェーズに合わせて挑戦できる環境がある組織だなと思っています。
今回のインタビューで少しでもオーテに興味を持ってくださった方は、是非求人もチェックしてみてください!
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