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あやまりたいの

ボンジョビなんてさ、と若い頃拳を振り上げて歌う人々をどこか冷めた目で見つめていた。
長渕なんてさ、と熱狂するおじさんたちを遠くから眺めていた。

朝からあちこち身体が痛い。昨日もよく眠れなかった。父が糖尿病になった。目立ち始めたシミにファンデーションを叩き込む。一日何もせずに寝ていたい。気がつけば朝からボンジョビを大音量で聴きながら拳を振り上げている。
若い頃の冷めた自分を嘲笑う。

今になってようやく気づく。
自分を奮い立たせるための何かを求めている。
みんな何かと戦っている。
一生懸命生きている。

あやまりたいの。
ごめんなさい。
みんな何かを支えにしながら
毎日必死に生きている。

音楽は作れないけど今日も出会うであろう人々に
ひとりでも多く微笑んでもらえるように
今の自分にできることをやっていこう。

今夜は満月。
外は晴れている。

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