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「勝者の代償」~いいことには必ず表と裏がある

いいことには必ず表と裏がある。
世の中が豊かになると犠牲が生じる、そのバーターを両面からこの「勝者の代償」は説明します。

1990年代のアメリカ経済はオールドエコノミーからニューエコノミーへの転換し、経済的に豊かになった。
しかし一方で労働時間は世界一長くなり、貧富の差は拡大し、家族や地域コミュニティの形も変わってしまった。
20年以上にわたって構築されてきた経済的・技術的な力はほぼ最高水準に達しており、個人生活や社会生活を大きく変えている。
一度豊かになった社会はもう昔の仕事、安定、家族、コミュニティにはもう戻れないと悟ります。

ではどうすればいいのか。具体的な提言までは触れてないですが、この勝者の代償は方向性を示します。
人生の成功の尺度は経済的尺度を超えたところにあり、精神の安定や人間関係の豊かさ、家族の健全性、そしてコミュニティの安心感に依存すると著者はいいます。
何をもって成功の尺度にするかが鍵だと。そのためにはニューエコノミーをわれわれの必要に合うように整理する力が必要であり、それが新しい文明になると本を締めます。

現在の世界まで視野を拡げても同じです。
LCC等の躍進で移動手段が急速に発達し、誰しもが国境をまたいで移動できるようになりました。
その便利さのバーターの如く、コロナウィルスの感染が広がり、人の移動がリスクと考えられるようになりました。
どんなに世の中が便利になっても、同じくらい犠牲を払わなければならない。
この諸行無常ともいえる社会の法則を悟ることで、人生は少し楽になるかもしれないです。

人生の成功の尺度はどうしたら整理できるのか。
社会の豊かさまで視野を広げる途方に暮れてしまいますが、個人のレベルですぐできることはあります。
次回はシンプルに生きていくために何をしたらいいか、背中を教えてくれる堀江貴文さんの捨て本を紹介します。

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