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0686 愚かなリーダーは 薄っぺらいプライドや感情で 前任者を否定する

「白河の清きに
 魚も住みかねて
 元の濁りの田沼恋しき」
中高の日本史の教科書で
見たことある人も
多いと思います

江戸時代の後期に
田沼意次が行った政策を
後任の松平定信が全否定し
厳しく統制したため
うんざりした町人たちが
田沼意次の時代の方が
よかった、という意味です

今風に言えば
田沼意次という人は
積極財政を行い
企業の収益を増加させて
税収も増やした人で

鎖国下にあったのに
外国との通商を
真剣に考えてた人です

一方、田沼を失脚させ
政権を交替させた松平定信は
「自分は吉宗の孫」という
プライドも高く
田沼の行った政策を
ほぼ全否定したのです

田沼意次の時代は
長い長い江戸時代の中で
明暦の大火以降
唯一、財政が大幅黒字になり
米の生産量も増加し
医学や土木、農業など
実学の進歩も顕著でした

そんな「明るい時代」を
全否定したらどうなるかは
火を見るより明らかです

「質素倹約」を奨励し
商人を目の敵にして
経済は急速にしぼんでいき
江戸には職を失くした浮浪者や
飢饉で地方からでてきた
貧民が増加して治安も悪化し
「暗い時代」になりました

権力の座に着くと
「前任者の否定」を
する人が多いですが

前任者が成功していたなら
全否定したら今よりも
状況が悪化するのは当然です

安倍元首相の政策の中で
経済政策である
アベノミクスと
全世界を俯瞰した外交は
特筆すべき実績ですが

岸田さんのやってることを
よーく見てみると
ほとんどが「安倍路線の否定」
と言えると思います

その結果が
増税や利上げによって
経済を冷え込ませ
存在感のない外交になるのは
必然だと思います

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