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まさかの実話!           映画「グランド・ジャーニー」を観て

現在受講している伊木ヒロシさんのセルフコーチングセミナーの課題映画第6作目は、「グランド・ジャーニー」。
絶滅が危惧される渡り鳥に安全な飛行ルートを教えるため、自分を親と思わせて、自作の飛行機でノルウェーからフランスまで鳥を誘導するプロジェクトの実行に踏み切る父クリスチャン&息子トマの冒険と家族愛を描いた、実話に基づくストーリーです。まさか!と思える夢のようなことでも実現できるんだ!と証明してくれた驚きと感動の映画です。

クリスチャン、トマ、そしてトマの母パオラの3人が導いた、このプロジェクトの成功。誰が居なくても成し得えなかった。そんな彼らの、それぞれの決意と行動を通して感じたことを綴ってみたいと思います。

クリスチャンを通して感じたこと

彼は鳥達を絶滅の危機から救うために考案したプロジェクトの許可がおりなかったため、書類を偽造してまでも、家族や協力者である友人を欺いてまでも実行に踏み切るという強硬手段に出ます。
渡り鳥に安全なルートを教えて彼らを救うんだ!という明確なビジョンと、何が何でもこのプロジェクトを成功させるんだ!という強い思いが彼の中にあったからこそ、世間の常識を破ってまで挑むことが出来たのではないででしょうか。無謀にも思えますが、自分の気持ちに正直に、思いを貫くその行動力には脱帽です。
少し前までの私はクリスチャンのように突き進んで行くタイプだったように思います。ですが、歳をとってきたからなのか?家族が出来たからなのか?事業をしているからなのか?近年では何かにつけ将来に対する漠然とした不安と結び付け、冒険心を忘れ、変化を恐れる自分がいました。でも、伊木さんのセルフコーチングセミナーを受講していく中で、「失敗してもえ~やん、やってみよっかな。やらしてあげよっかな」という思考に徐々に変わりつつあり、今回のクリスチャンや以前観た映画「世界最速のインディアン」のバートの生き方などを見て、よりその思考が強まってきていると感じています。

トマを通じて感じたこと

ルール違反がバレて、鳥が没収されそうになった時、彼は危険を顧みず、一人で鳥を連れて飛び発ちます。
父クリスチャンに教えてもらった操縦法を落ち着いて思い出し、忠実に守っての飛行。途中、悪天候に見舞われたり、猛獣に狙われたり、ガソリンや食料を盗みながらも、怖気ることなく無我夢中で目的地を目指し、無事に鳥達を導きます。オンラインゲームに夢中だった少年が、命をかけてこの行動に出ることが出来たのは、日々真剣に飛行練習に取り組んできた自分を信じれたことと、ふ化した時から自分を親だと思って慕ってくれたアッカ初め鳥達を何としてでも守りたい!という深い愛情が成せた業のように思います。
人は本気で守りたいものがある時、自らの危険を顧みず、持ち得る力を出し切ることが出来るんだなぁと改めて感じました。そして実現した夢。大空を愛する鳥達と共に飛びきって、そのルートをしっかりと覚えて戻ってきた彼らを見た時の感動は何にも代え難く、充実感に溢れ、その後の人生の自信につながり、自分の生きた証すら感じることが出来たに違いないと思います。そんな生き方をしたい!

パオラを通じて感じたこと

前半では、息子をノルウェーに同行させようとする元旦那のクリスチャンに、「トマを絶対に飛ばさないで!」と釘をさします。私が彼女の立場なら、間違えなく同じことをクリスチャンに言ったでしょう。いや、ノルウェーに同行させることすら阻止しようとしたかもしれません。危険が伴うかもしれないことに愛する人を巻き込みたくないから・・・
後半、トマがビョルンの家まで無事に飛行して戻ってきた後、クリスチャンは鳥の保護のために自分の息子を失うところだったことに猛反省し、プロジェクトを取り止めることにしますが、パオラは何とプロジェクトの続行を手助けします。

今後最終目的地まで無事に辿りつけるかどうかは神のみぞ知る状態。悪天候の日があるかもしれない・・・飛行中に体調を崩すこともあるかもしれない・・・飛行機に不具合が起こるかもしれない・・・一歩間違えれば、命は無い・・・そんな中、鳥達の羽根を切ってしまうという選択ではなく、息子を最後まで鳥達と一緒に空を飛ばしてあげて、計画を遂行させてあげるという道を選んだパオラの決意は、本当にすごいなぁと思いました。あっぱれです!私なら、どうしただろう?
息子の強い思いと決意を尊重し切れただろうか?息子を信じ切れただろうか?頭では、行かせてあげたい、でも、気持ちが止める・・・究極の選択。「自分が」心配だから、「自分が」息子を失いたくないから・・・「自分目線」で見て、止めさせたかもしれない。でも、きっとパオラはそういう次元ではなく、トマの夢=パオラの夢になっていたのではないかと思えます。
命にかかわることだと、まだ厳しいかもしれないけれど、今の私は、パオラ的になりつつあるかなぁと感じています(主人に対して)。

私の主人にはやりたいことがあり、そのために大きな買い物をする必要がありました。資金を伴うことですし、本当に実現できることなのか?事業をしながらそんな時間があるのか?危険を伴わないか?など、色々な心配があり、二の足を踏んでいましたが、一度しかない人生、主人のやりたいことをさせてあげたい!どうせなら、私も楽しもう!と思えるようになり、思い切って主人が欲しいものを購入しました。二人で相談し、協力しながら実現に向けて、一緒にワクワクしたいと思います。

最後に思ったこと

何かをやりたいと思った時、社会ならその時の担当者や上司など、家庭なら親や家族の判断で、出来る事が制限されてしまう、そしてそれが大発明や大発見を阻止してしまうこともあるし、夢を諦めざるを得なくなったり、成功するかもしれない可能性があることを闇に葬ってしまうことだってある・・・きっと現実の社会において、このようなことはさほど珍しくないかもしれません。では、従うべきか?従わないべきか?
また、ルールや規則は、所詮、人が作り上げたものではあるけれど、やはり世の中の秩序を保つために必要と思われるし、反すると罰せられることもある。でもそれが、自分のやりたいことに当てはまらない場合、守るべきか?守らないべきか?
権力に逆らったり、ルール違反をすることは世間一般ではやはりタブーだろうけれど、自分らしく生きたいなら、時にはそれも必要かなと思えます。
もちろん、社会や他人に迷惑をかけてしまうなら、それは当然するべきではないと思いますが、利己的な自分の欲望のためではなく、社会貢献や人/動物の幸せにつながることなら、問題ない!のでは?権力者の判断や言うことだって、いつも正しいとは言えないですし。勇気を持って我が道を行ける人間でありたいなと思います。

おまけ
私は某大学で働いていた時に、その大学にとって、どう考えてもマイナスになるのでは?と思ったことがあり、それを上司に伝え改善方法を提案したところ、「あなたは、あなたの言われたことだけをやっていればいい、余計なことは言うな」と一撃されたことがあります。そして戦ってしまいました(笑)一時が万事そんな感じの上司で、その職場に居ても成長は望めないと思い、転職をしました。そんなことをふと今思い出しましたが、正しい選択だったと思っています。



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