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(令和三年・2021/06/01〜06/10) 📚📚📚「宮崎正弘の国際情勢解題」 💕🐧


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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月10日(木曜日)弐   通巻第6943号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜中国に対抗する「イノベーション強化法」が米国上院で可決された
  さはさりながらGAFAとウォール街はバイデンと同床異夢
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 中国國債の一割強を保有するのはゴールドマンサックスなど米国証券である。
 中国株に熱狂的に投資しているのは米国のファンド、それも公的年金基金などだ。
 中国を封じ込めるはずなのに、直接投資を拡大しているのはテスラ、GM。
 アップルのスマホは依然として中国で生産されている。報復関税の適用外とされてきたからだ。GAFAは中国のデータベース構築に間接的に協力している。

 バイデン政権の究極的戦略目標は中国封じ込めに非ず。「競合的共存」である。この点でトランプ戦略とは一線を画する

 現実の数字を見よう。
 2021年第一四半期に中国へ海外から流入した資金は5901億ドル。流出が5016億ドル。差し引きの純資金流入は885億ドル(邦貨換算で9兆6000億円)。過去十年最大である。

 中国国債は「債券通」(ボンドコネクト=香港で中国債券を売買できる)経由でなされているのが実態で、中国の直接規制を受けない。このため外国機関投資家の保有残高はおよそ60兆円に達している。市場関係者は、「まだ14兆円ほど増える余地がある」と分析している。欧米勢の中国株保有は推定で57兆円である。

 しかし、これは昨今の人民元高という異常な為替相場に反映している。中国国債を欧米ファンドが購入する理由は、「金利」である。中国国債は3%以上の金利だが、米国は1%以下、日本国債? ときにマイナスである。

 中国はドル不足に陥った時点から金利を高め誘導し、ドルの流入を促進してきたからである。
ならば日本の機関投資家が中国債券を購入しているのかと言えば、大方は「政治リスクを勘案して投資には慎重」とする見方が主流である。中国株を買っているのは主に個人投資で、インサイダー取引の乱高下が逆に魅力だからだという投資家もいる。

 さはさりながら人民元高は中国の基幹である輸出産業を直撃し始めた。
「安い」という中国製品の魅力は極端に希釈され、むしろインフレ懸念が拡がる。サプライチェーンの改編を欧米日企業は試みてきたが、道半ば、なにしろ中国の生産基地でものを作っているのは外国企業との合弁が多く、輸入し続けるのは先進国。

日本のスーパーや百円ショップをみればほとんどの物が中国産ではないか。
人民元高は、中国からのFOB(船積み価格)が上昇するわけだから、輸入側も物価を上げざるを得ず、人民元はインフレの元凶になる。

 まして中国の中小企業は元高によって、利益幅が縮小、もしくは赤字転落となり、パソコンや衣料品がすでに輸出減となっている。
 この先、何がおきるのか? 
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)欧州の第一次大戦に巻き込まれ、いわば対岸の火事のために、貴重な米国民の命を失い、市民は、もう外国の戦争はごめんだ、という世論だった。
これを覆し、英国を助けるべく参戦するためには、「真珠湾攻撃に怒る世論の急転回」が必要だった。
現在の米国も過去20年間、「史上最長の終わりのない戦争」を嫌悪しており、「世界の民主化」という「大義のための無駄な戦争」は、もうごめんだ、という状態。しかも国内の分裂も経済も未来もあやふや。この状況では、支那が真珠湾攻撃に匹敵するような米国に対するバカな行動をとらない限り、主権の曖昧な南シナ海の小さな岩、島を静かに占領しても、米軍は絶対に立ち上がらない。
領土権の争いは、世界のどこにでもある日常の出来事。
 最近の世論調査によると、米国民の最大の関心事は、南からの大量の難民、不法移民、そしてグローバル化による国内産業、その雇用の衰退という国内問題。武漢菌対策として膨大な「財政出動・国債の乱発」により「ドルの基軸通貨としての信用」さえも疑われ、超インフレの可能性も現実的な問題として論議・懸念されている。
おまけに、株も債権も不動産も過去に例のない程の極端なバブル状態にある。
 つまり、今の米国は他国の面倒をみるような余裕も意思も財産もない。飢えたオオカミに囲まれたウサギ日本を助けてくれるような親切な強い国は何処にもない。日本の官民の売国奴・指導者どもは、周知の如く完璧に不能、いや敵に寝返っている。
 そこで今、「七生報国(シチショウ ホウコク)」の鉢巻きをした自衛隊員47人ぐらいの有志が「覚悟し武装して独断で」尖閣に上陸する。もちろん違法である。
しかしこれを全国民が連日SNSで褒め称える。嘆願書が1000万も総理官邸に届く。政府は、その風向きを見て、しからばと、遅ればせながら重い腰をあげる。これがきっかけで日本は急転換し、救われました、めでたし、と未来の歴史に記されるかもしれない。
実は三島氏の霊が業を煮やして命令した、のが真相。
(KM生)

(宮崎正弘のコメント)後段のシナリオは、白日夢ですね。退役したら予備自衛官登録をしないのが大半。自衛隊に望を託するのは幻覚に近いでしょう。まして自衛隊にクーデターを期待するのは幻想です。

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(読者の声2)M子さまとKKの婚約問題については、その後、遺族年金詐取問題が、遅まきながらやっと取り上げられ始めたようである。
 遺族年金は、一方配偶者の死亡後、生存配偶者が一度でも事実婚状態に入れば、それ以後は受給資格を喪失する。
 したがってKK母のケースでは、2002年に夫が死亡した半年後に他の男性(彫金師だとか言われる。KK息子も同居しており、この点については、確実な事実と言えるようである。なお、この男性については、死亡説が流れていたが、生存説もあるよう)と事実婚状態に入った時点以後は、遺族年金受給は停止されるべきであった。
 KK母が、現在も遺族年金を受給し、詐取を続けているならば、その法益侵害状況は、2002年以降現在に至るまで、約19年間、継続していることになる。
 遺族年金詐取は継続犯であり、犯罪が既遂に達した後も法益侵害の行為・状態が継続する間、犯罪が続いているとみられる。継続犯については、犯罪の継続している間いずれの時点をとっても既遂であり、その間はいつでも幇助犯・共同正犯が成立し、公訴時効起算点などは、既遂到達時ではなく、犯罪終了時が基準になる(以上『法律学小辞典』有斐閣)。
 したがって、KK息子についても、母親の遺族年金詐取についての共犯を問うことも可能であろう。
 KK息子の留学に関しては、米国内でも、不正入学、不正学位取得について問題視され始めているという報道もある。
 卒業式にも顔を出さず、卒業アルバムも空白であることの奇妙さも指摘されている。また、3年の間、授業出席の形跡も極めて希薄だとも伝えられている。
 そもそも、KKは、最初の1年をLL.M(法学修士)課程で過ごし、2年次からJD(Juris Doctor)課程に編入したと伝えられているが、これも奇妙な修学過程だと言わねばならない。米国のLaw SchoolのJDコースでは、1年次で、契約法、不法行為法、刑法などの基礎科目についてソクラテス・メソッドによって厳しく鍛えることになっており、1年次が最もハードだとされている。
 しかるに、KKは、JD課程の中核(法律学の基礎)については十分に習得していない。日本人でJDを取得するのは、全米でも年間で数人に過ぎないと言われるのは、通常の英語力では、ソクラテス・メソッドによる厳しい授業に対応することが困難であるからであり、この過程を経ていないKKは、真のJD学位取得者とは看做されないと思う。
習得過程から見ても、KKがJD学位不正取得を疑われるのも、当然ではないかと思う。
 以上のような点をさておいても、不正申告による初年度の奨学金取得疑惑、その留学費用の出所等々、KKの軌跡、行動には疑惑が満杯である。
 留学費用を貸付けたという法律事務所も、KKの代理人を務めている弁護士も、その経緯等について説明責任があるのではないだろうか。個人のプライバシー保護だの、職業上の守秘義務などと逃げることは許されないだろう。
 問題は公金の不正支出に及ぶ可能性がある。
 いま、妙な応急措置により、婚姻を許してしまっては、今後にわたって、次代の天皇家、皇室の尊厳、威信にも及ぶ国家的スキャンダルとなる恐れがあり、KKの婚約内定取消を急ぐ必要があると思う。
 そして、KK母子の刑事事件追及についての裁量性(起訴便宜主義)を行使しつつ(ただし、遺族年金詐取の違法性そのものを看過することは許されないだろう)、一種の司法取引材料として、取消後のKK母子によるマスコミ等への公表、暴露などを封じ込めるべきではないかと思う。 
 婚約内定取消については、あくまでもKK側からの申し出によるという形をとらせるべきであって、そうならなくても、重要な私的事項を秘匿したKKは婚約取消の有責原因者である。慰謝料的なものは、いっさい支払うべきではない。
   (椿本祐弘)

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(読者の声3)新型コロナワクチンの接種の「怪」について。
トランプ再選を阻止する膨大な「クーデター」とそれを正当化する政府機関、司法、報道の連携。厳しい官民共同の言論統制。これはおそらく平時に置いて米国史上極めて異例な事件。しかしこれは助走であって、これを遥かに上回る、気狂いじみた武漢菌にまつわる世界同時の恐慌が始まる。
1929年の株価大暴落以上な急速な下降、そして更に記録的な回復、など過去1年間まさに小説や映画の筋書きが色褪せる事態が毎日現れた。そんな、なんでもアリ、の緊急事態の中で突然生まれたのがコロナ・ワクチン。
 1。そもそも、これはワクチンと名前がついているが、全く別の物。数年来、開発されてきたが、動物実験の段階で危険と判断され、人体試験は行われた事もなく、どこの国でも認可されていなかった代物。そしてm RNAはDNA遺伝子を恒久的に変化させる、と知られている。そんな知識を持つ医学関係者、軍人の大多数は接種を拒否している。
2。トランプ氏が感染した時も、既存の薬で簡単に治癒してしまったが、報道機関、医療、政府、製薬企業、などが挙って反旗を翻した。
常識で考えれば、大統領に対してその責任を負う主治医が、危険な薬を使うはずなどあろう筈もない。しかし、現実には極めて有効で安全が保障されている薬(イベルメクチンなど)が闇に消え、その結果多くの救われるべき人命が無駄に失われた。それはまさに巨大な犯罪行為であり、今だに続いている。
3。このような常軌を逸した世界の指導者の行動・理由の正当化は理解不能。
4。特に日本の場合、コロナの危険度は極めて弱く、通常の風邪、インフルエンザ以下であるので、接種をする利点はなく、むしろ未知の危険が大きい故、特に未成年は将来「不妊」になる可能性があるので、避けなければならない。
5。2020年は世界の大転換期と認知されるが、その本質は、政府、指導者どもの信用が崩れた、彼らは平気で嘘をつく。真実を隠蔽する。国民は自分で調べ、自分の頭で判断し行動せねばならない時代がきた。それは、国家の崩壊の始まりを意味する。お上に従えば「安心、安全」の時代は完全に終わった。
(KM生)

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月10日(木曜日)通巻第6942号  <前日発行>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~<<速報>>
 米上院、中国対抗法案を多数で可決。下院も「イーグル法」を準備
   超党派で中国への対抗案、半導体助成などに520億ドル
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 6月8日、米国上院議会は「中国対抗法」を可決した。
 新彊ウィグル、台湾問題、半導体などあらゆる中国への対抗策を盛り込んだ法律で、2400ページもある。超党派の賛成を得られ、68vs32だった。反対した議員らは「これでは生ぬるい」とした。

 とくに国防とテクノロジーの優位を確保するため、企業の国内誘致に今後五年間に390億ドルを投資するほか、テクノロジー研究開発プログラムに105億ドル、国防に20億ドル、友好国との共同開発に5億ドルなど、合計520億ドル。

 日本に関係するのは半導体開発、とくに6G通信の技術開発プロジェクトで、NEC、NTTなどが開発コンソシアムに加わるとされる。

 この上院を通過した「中国対抗法」は、今後の議会日程で下院とのすりあわせが行われ、予算規模の増減が予測される。下院は同様に「イーグル法」と呼称する法案を準備しており、上院案とすりあわせのあと、可決される予定。
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 新型コロナワクチンの接種は順調に推移し、一日100万回を達成。オリンピックについてもアメリカNBCが過去最大規模の7000時間に及ぶ放送計画を発表。
これでオリンピックの再延期や中止はなくなったと見ていい。
 オリンピックの公式スポンサーでありながら5月26日の社説で五輪中止を訴えた朝日新聞。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14916744.html?iref=pc_rensai_long_16_article
 それなら夏の甲子園は当然中止だろう、と揶揄されてもめげない。6月3日の記事では海外の「識者」を引き合いに、『五輪開催 海外の視線は 「83%が反対、すごい数字」』
https://www.asahi.com/articles/ASP622HJGP5SUPQJ01B.html
 外国の権威にすがるのは半島人の習い性ですが、池田名誉会長が元気だった頃の聖教新聞の一面は毎日外国の大学や都市から名誉学位、名誉市民の称号をもらったと自慢していました。
 北朝鮮の金日成が健在だったころ、海外から贈られた品物の数々を自慢していましたが、テレビで見た限り子供のおもちゃに毛の生えたようなものばかり。毛沢東もパキスタンの外相から南国の果物マンゴーを贈られた際には紅衛兵を使って全国キャラバンをしていました。
皇帝の徳を慕って貴重な産物を贈られたという朝貢の現代版でした。
 韓国も政治家からマスコミ、一般国民まで社交辞令や皮肉が通じない致命的欠陥をかかえている。中朝韓三国は経済がどうであれ頭の中身は中世のままですね。
   (PB生、千葉)

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(読者の声2)もともとあやしいとされたファウチ(全米防疫研究所長)の足下がふらつき始めました。武漢研究所での生物化学兵器開発は、アメリカでは行えないので、ダミーを経由して中国に研究を委託していたことが暴露されています。
 となると、米国の中国追求は、失速する懼れもありますね。
   (JJセブン)

(宮崎正弘のコメント)中国に委託したのはオバマ時代です。ファウチは民主党支持者で、コロナ禍が始まると、大事な場面でトランプの足を引っ張っていましたが、彼自身は熱心なヒラリー贔屓でした。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月9日(水曜日)     通巻第6941号  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~インドの懸念をよそに、スリランカ政府、中国の人工島投資を正式に承認
  人工島に金融都市とカジノ、99年リースを国会が認めた
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 さきにスリランカは南のハンバントラ港を中国に99年リースする契約を、もう一度見直すという選択肢を放棄した。条件は中国から5億ドルの追加融資だった。
 これでハンバントラ港は、中国の軍事基地となる。

 南アジアの玄関口はスリランカのコロンボ港である。近代化工事は一時中断されたが、また再開され、コンテナ・ターミナルが稼働している。
 コロンボ港から二キロほど先に官庁街と一流ホテル、その先を海岸方向へ曲がると、美しい浜辺が続き、大統領の迎賓館やマリオットなどのリゾートホテルが並んでいる。五、六年ほど前に筆者は取材に行ったことがあるが、当時、工事は始まっていなかった。

 海浜通りの目の前の沖、四年ほど前から中国が大々的な埋め立て工事を開始した。
62ヘクタールの人工島を建設し、ここにリゾートホテル、カジノ、住宅街とマリーナ、國際金融都市を目指す新都市を造成する由。
また同区域を自由貿易ゾーンとして、國際商業拠点とするというのが青写真で、シリナセ前政権は慎重だったが、現在のラジャパクサ政権は、飛び乗ってしまった。

 現地の雇用は20万人と謳われた。現実に工事にやって来たのは中国港湾集団で、浚渫船や大型工事船が沖合に停泊し、突貫工事。中国は、このプロジェクトに14億ドルを投じるという。

 因みにスリランカの対外債務は510億ドル。このうちの150億ドルが中国から借りている。デフォルト寸前である。
 
 海を埋め立てて人工島を突貫工事で造成することは中国にとっては南シナ海で実績がある。
七つの岩礁を「ここは昔から中国領だ」と一方的に宣言し、抗議をよそに勝手に埋立て、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、インドネシアと領海係争を繰り返しながら、三つの島には滑走路、レーダー基地にミサイルも配備し、行政上「三沙市」だと主張しているではないか。

 スリランカにおける人工島プロジェクトを「ポートシティ・コロンボ」というが、スリランカ議会は6月8日、島のおよそ半分を中国に99年リースとすることを承認した。
スリランカ議会の定数は225席。このうち145議席が与党だ。

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樋泉克夫のコラム 
@@@@@@@@   【知道中国 2237回】            
 ──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港119)

   ▽
 先ず簡単な文法の説明をした後、以下の例文を何回か読み上げる。
・佐藤君は福田君が好きです。
・佐藤君は田中君が嫌いです。
・佐藤君は、田中君より福田君が好きです。
・田中君は福田君が嫌いです。福田君も田中君が嫌いです。
・中曽根君は福田君が好きではありません。福田君も中曽根君が嫌いです。
・田中君は大平君が好きです。大平君も田中君が好きです。
・福田君は大平君が嫌いです。
・佐藤君、福田君、田中君、大平君、中曽根君、みんな三木君が嫌いです。

次に、この例文を読み上げ、学生に復誦させる。これを何回か繰り返した後、「佐藤君は誰が好きですか」とか、「田中君は誰がきらいですか」とか、「中曽根君が好きなのは誰ですか」などと質問する。最後に以上の例文をゆっくり読んで書き取りをさせる。

「毛沢東は劉少奇も周恩来も嫌いです」「劉少奇も周恩来も、毛沢東が嫌いです」「周恩来はいい人ではありません。悪い人です」「台湾の人は?介石が好きではありません。大嫌いです」などと声をあげたい誘惑に駆られはしたが、断念した。
それというのも学生の中には中国系デパートの店員もいたし、共産党シンパから親国民党、反国民党、徹底した反共まで学生の思想傾向は多種多彩で種々雑多。教室に要らぬ波風はご法度だからだ。やはり君子危うきに近寄らず、である。

さて学生は一生懸命に聞き取ろうとするが、読み上げているこちらは可笑しくてタマラナイ。まさか当の「三角大福中」も、権力をめぐる自分たちの鞘当て争いが香港で日本語学校の教材になっているとは思いもよらなかっただろう。
なんともケッサクで愉快な教室風景であったことを思い出す。

そんな頃のことだった。香港留学前にお世話になったTさんから手紙が届いた。高田馬場で麻雀荘を経営しいてTさんは、上海の東亜同文書院大学最末期の学生だった。
そこで麻雀荘に通っては、敗戦前後の同大学の学生生活やら上海市街の思い出を肴に飲み放題で御馳走になった次第だ。とはいえアルマイト製やかんの湯を注いでのサントリー・レッドだからやはり御馳走と言うほどのことはない。肴は超一級ではあるが。

 Tさんの手紙には「田中徹雄先輩が香港に行き、1週間ほど滞在する。先輩は中国語に問題はないが、なにせ香港の街には疎い。そこで香港滞在中、案内役を務めてくれ」と。Tさんの手紙を追いかけるようにして、郷里の父親から同じような内容の手紙が届いた。

 その後、Tさんから田中さんの日程が送られてきたので、到着の頃合いを見計らってホテルに電話すると、「××時にホテルに来てくれ」。
 指定された国際酒店は尖沙咀の繁華街の外れ、金馬倫道が漆咸道に突き当たる少し手前の左手に在った。部屋に入る。中背の頑丈そうな体に乗っかった丸顔。太い眉の下の眼はギョロッと鋭く光る。たしかに新聞で目にした記憶のある田中さんだった。

じつは大学に入った1966年、大型台風に襲われ山梨県で大きな被害が発生したことから、大学の山梨県人会(さて、現在も大学内で××県人会といった類の組織が活動しているのだろうか)で義援金募集活動をしたことがある。
「この場に~、結集された~、総ての~学友諸君!」と独特の調子の「常套句」で始まるアジ演説の隣で、「山梨の台風被災者に義援金をお願いしま~すッ!」。学園紛争真っ盛りのキャンパスで見られた不思議な光景だった。

 台風被害対策の陣頭指揮を執った山梨県副知事の田中さんは、土石流に襲われ両親を亡くした女の子を養女に迎えた。
 その田中さんが、いま目の前に立っている。
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 貴誌6月8日付通巻第6940号で、ロシアの非ドル政策について述べられています。
 ロシアでは1998年1月にデノミが行われていますが、小生は、その直後、1998年3月に2週間、5月に1週間、モスクワとノボシビルスクを訪ねています。その際は、ルーブルに替えることはなく、終始米ドルで生活したと記憶しています。
 当時、ロシア国内での米ドル百ドル紙幣流通量は、米国内のそれを上回るとも言われていたようですが、国家としてはドル基軸決済体制からの脱却を目指しているという現在、市民生活レベルではどうなのでしょうか?
 2000年代に入ってやっと落ち着いたルーブルですが、その価値は当初からは約280分の1に下がったと言われます。 ソ連時代に2800万円の退職金を得ていたとしても、実質的価値は10万円程度に落ちたということです。
 そのデノミ直後のロシアですが、当時、公定歩合が100%を超えたと聞いて、驚いたものです。当時建設されたクレムリン近くの地下街など、華やかなブランド店などが並んで、表面的には経済混乱などという雰囲気は感じられなかったものの、そのクレムリン近くの国際ホテル・ロビーには、「SEX、A hundred dollar ! 」と叫ぶ女性が群がっていました。

 モスクワ市内で訪れたある投資銀行の玄関、幹部執務室前には、映画でよく見た機関銃を手にした複数の警備がついていました。 また、西シベリアの百万都市ノボシビルスクでは、シベリア鉄道駅構内にホームレスが群れ集まっており、日本の戦後光景を連想しました。
 当時は、現地でネットを使うというような状況ではなかったこともあり、あまり分析、調査できなかったこと、また、デジカメの性能がよくなかったこともあり、写真もあまり撮らなかったことを今になって後悔しています。
 わが国でも、バブル崩壊後30年以上になりますが、一時期「財政破綻」「国債破綻」が叫ばれ、その種の書籍も盛んに出版されたものの、一向に「危機」は起こらず、コロナ禍による財政悪化加速にもかかわらず、あまり騒がれないようになっており(?)、奇妙な無風状態のようにも思えますが、どうでしょうか。
 ロシアも、つい30年前には、曲がりなりにも世界の二大強国であったし、わが国もGDP世界2位などと言っていたのが、今や、中国の背中がかなり遠くなり、今後さらなる転落が懸念されます。 
ロシアのハイパー・インフレは、敗戦直後のわが国の例と同じく、政治的激変に拠るところが大きく、現在のわが国に直ちに対比できないとは言え、超大国の国家経済が破綻した最近の例として、もっと研究されるべきだと思っています。
(椿本祐弘)

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(読者の声2)「脱炭炭素社会を主張、そのうちまた逆風が」とSSA生様が貴誌前号で述べておられましたが、苫米地英人氏が「 電力需給逼迫下 再生可能エネルギーとしての人工林の可能性」という大変役に立つ現実的な提案をされておりました。
薪をくべるストーブを使っておりましたので、その輻射熱による心地よさを体験しておりますので、よろしいかと。
18分の動画:
https://www.youtube.com/watch?v=MU0eyNZOWt4


ついでに、プロパン、都市ガスを使って、各家庭、あるいは事務所などが個別に電気を発電し、その排熱を使い、暖房、温水を作るという、超小規模の装置もあります。
小型冷蔵庫ほどの大きさで、その熱効率は非常に高い。これがなぜ普及しないのかは、大きな謎。既存の仕組みと比べると、発電が分散するので、大規模の停電も防げる。
(KM生) 
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月8日(火曜日)弐   通巻第6940号  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ロシアの非ドル政策はどこまで進捗しているのか
  クリミア併合、西側の制裁以後、ルーブルは紙くずに近いが。。。。
*************************************現在、ロシアの対外債務総額は4537億ドル強で十年来もっとも低いという。
 一方、ロシアの外貨準備は5610億ドルあるとされ、次の内訳だという。

 ロシアの外貨準備の詳細
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 ユーロ   1660億ドル
 ゴールド  1280
 ドル    1250
 人民元    680
 英ポンド   330
 他      400
             (数字はいずれも『モスクワタイムズ』に資料から)

 ロシアはクリミア併合以後、西側の経済制裁に直面し、在米ドル資産凍結などの措置を受けているが、石油、ガスの輸出を背景に貿易は順調で、2020年の貿易総額は6875億ドルに達している。

 プーチンは報復としてドル基軸決済体制からの脱却を目指すようになり、(1)ドルの比率を減らし(2)貿易決済を他の通貨に切り替え(3)SWIFTからの離脱も視野にいれるとした。

 シリアノフ財務相は、いずれ外貨準備の通貨比率を人民元に重点を置くとした。因みに中露貿易は、ドル決済をユーロに大幅に切り替えている。

 ロシアの貿易決済でドルは2013年に80%だった。2020年六月の統計で48%に激減していたことが分かった。そして金保有を劇的に増やしている。

 ロシア通貨ルーブルは低迷し続けており、2021年6月7日時点でも為替レートは、1ドル=73ルーブル(1ルーブルは日本円で、1円50銭)。
ソ連崩壊と共にルーブルは紙くずとなって闇ドルが黄金期を迎えたが、10万ルーブル札などを発行しても追いつけず、1998年に千分の一というデノミを実行した。

2001年から新札に切り替わり、2014年にロシアは「変動相場制」に移行してきた。
冷戦時代、1ルーブルは240円(闇市場で60円)だった。ソ連崩壊とともに暴落がはじまり、筆者はこの頃、頻繁にモスクワへ行っていたが、行くたびにルーブルは60円、1円、最後は0円12銭だった。どこでもルーブルよりドルの支払いを要求された。
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 孔子学院をどうにかしようとやっと日本も動き始めたというのは遅まきながら素晴らしいことです。
 一方で、最近耳にしたことですが、東京電力が原子力専門の中国人を雇ったということですが本当なら大変なことですね。何か情報があればメルマガで取り上げていただければ嬉しいです。
(一読者より)

(編集部より)東電関係のどなたか、ご教示下さい。

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(読者の声2)一年半前に、「白井健康元気村」というブログに、「池上本門寺と近代朝鮮」という連載を7回やりました。
その三回目は国士、「岡本柳之助」でした。いわゆる「閔妃暗殺」事件に彼も関わっていたわけです。
 私はこのたび、あまり使われていない資料を偶然発見しました。手元にある『高宗・閔妃』(木村幹著 ミネルヴァ書房)にもありません。
 事件当時に京城にいた朝日新聞特派員の西河鬼城の証言です。
 朝日新聞の記者が書いているんだから、嘘ではないでしょう。
 日本政府が弱腰でなければ、李周会も処刑されずに済んだのです。
 山野に捨てられるように処分された李周会の遺骸は、昭和の時代に入ると頭山満や内田良平の手によってねんごろに弔われました。
 以下に追加記事を載せています。
閔妃殺害事件で田中秀雄氏が新資料を発見! - 白井健康元気村 (goo.ne.jp)
https://blog.goo.ne.jp/46141105315genkigooid/e/04a843fc9d096c5b76fe25af042103e5
(田中秀雄)

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(読者の声3)脱炭炭素社会を主張するっていったいどのような論理なのだろうか?
 私は炭素と酸素の関係は下記のようなことだと認識していますが、これからすると「炭素が増えれば植物が増え、地球上に酸素を増やすことになり、地球環境を守る」という
バランスを求める自然な道筋ができると思うのです。
それなのになぜ「脱炭素社会へ」って騒ぐのだろう? どなたか教えてください。
(1)地球はそもそも炭素が豊富にあったので生命体が生まれた。
(2)植物は炭素を得て、酸素を生み出す。
(3)この酸素が植物から大量に生産され、地球が酸素を得て動物が生れた。
(4)しかし酸素があまりに多すぎ、23億年前にはすべての動物を死滅させたこともあった。(今の人間でにとっても酸素過多の状況は危険である。特に出産時)
(5)植物はその生育の為に炭素が必用であり、炭素が多い程植物は増え、緑一杯の地球になる。
(6)地球が炭素不足に陥ると植物の生育を妨げ、深刻な食糧難を招く(70億人もの人間を存在せしめているのは炭素のお蔭だ)。

今からわずか15~20年ほど前の話しですが、「化石エネルギーは30年で枯渇する=CO2問題は存在しない」という主張が研究機関や学者の一致した予測でした。
これに対しマスコミは頻繁に警鐘を鳴らし、多くの企業は化石エネルギーの確保に必死に取り組みました。
総合商社は、エネルギー事業に弱い商社は敗者扱いになり株価も低迷することから、目の色を変えて石油・天然ガス・石炭の権益確保に走り、それを大手銀行は積極的に支援しました。そう言えば増え続ける個人金融資産を化石エネルギーファンドに振り向けてはどうかという提案もありました。
それがどうでしょう?!
今では化石エネルギーを使う企業や事業にはカネを貸しません! と恥ずかしげもなく銀行は公言し、マスコミは20年前の自分たちの化石燃料確保を叫んでいた報道に口を噤んでいます。
そのうちまた逆風が吹きだすような気がします。
(SSA生)

(宮崎正弘のコメント)逆風が吹き始めるでしょうね。まもなく。

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月8日(火曜日) 通巻第6939号  <前日発行>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~新彊ウィグル自治区でウィグル族の人口比が過半数を切るのは時間の問題
  2019年に辛うじてウィグル族の人口比は50・1%だったが。。
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 ドイツの「アドルアン・ゼンズ研究所」が衝撃の報告書をだした。
新彊ウィグル自治区でウィグル族の人口比が過半数を切るのは時間の問題であり、2019年に辛うじてウィグル族の人口比は50・1%だったが、その後の強制収容所やジェノサイドで過半を割り込んだようである。

 中国政府は厳格に規制した来た「一人っ子政策」をやめ、二人の子供まで認めたが、出生率は減った。さらに3人目もOKとしたが、中国国民の90%が不同意だったことも衝撃だった。

 前掲のドイツ研究所は、2017年から2019年までにウィグル族は48・9%減り、一方で漢族の人口比は8・14%から25%の増加率を示したという。
 この趨勢が続けば、現在ウィグル族1314万 vs 947万漢族の比率は逆転するだろうし、2030年にウィグル族の人口は860万人から1050万人になるだろう、と予測する。

 長期に亘るウィグル族減少政策が、人口比の逆転を生み、中国共産党の統治はよりしやすくなるということである。

 すでに労働力の移転は、ウィグル族の労働適齢期の若者らが大量に都会へ、それも沿岸部へ出稼ぎにでたこと、とくに女性は勤務先で漢族の男性と結婚を強制されていること、裏では不妊手術や、あるいは漢族男性のウィグル女性強姦が行われ、ウィグル人の出生率に劇的な変化をもたらしていることなどが原因である。
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~「第三次世界大戦」はすでに始まっているゾ
  中国のサイレント・インベーションに速く目ざめよ 

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山岡鉄秀『VS.中国(バーサス・チャイナ)』(ハート出版)
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 ソ連の世界制覇の野望は分かりやすかった。露骨な軍事介入だから目に見えたのだ。
 レーガン政権はスターウォーズを仕掛け、ソ連経済を壊滅に導いた。東西冷戦はソ連の敗北と消滅で終わり、全体主義はそこで死んだはずだった。
 どっこい、「ゾンビ」の中国共産党は狡猾な手段で生きのびたばかりか、ますますその侵略性の牙を研いでいる。
 これは西側の油断だったのか?
 中国のそれがわかりにくいには『目に見えない』戦術で静かに、黙って他国を侵略しているからである。
当該被侵略国が気がつかない裡に、たいへんな状態になっているのである。
 メディアが買収され、議員がハニートラップか金銭で転び、言語空間はSNSが戦場と化した。この有りようが「認識戦争」(COGNITIVE WARFARE)であるということを日本人の大半は認識できていない。
 静かなる侵略にいち早く覚醒したのはオーストラリアだった。
モリソン政権は明確にアンチ中国の路線に舵を切った。副題にあるように、「第三次世界大戦はすでに始まっている」のである。
 日本は迅速に行動しなければ間に合わない状況になっている。 

 さて本書のなかでいくつもの重要な指摘と最新情報があるが、北海道などを買い占める中国資本を放置しておくのは国家安全保障上、危険極まりない。ところが法律を作ろうとすると骨抜き案にするか、葬る動きを見せるのが公明党であるという。具体的には管政権が取り組んだ『重要土地等調査法案』である。
 法案の名勝の通り、『調査』するだけで、報告義務はあっても罰則がない。
たとえ自衛隊の隣の土地を買われても、この取引を中止させたり、過去に溯って、反古にすることは出来ないというおよそザルのような法律案だ。
まったく意味のない法案であり、このような骨抜きをやっているのが、自民党内の親中派と公明党である。
 狙われているのは北海道、沖縄だけではなく、山岡氏は「山中湖と富士山麓周辺の土地」がおかしなことになっているとして、その実態、とくに日本側の推進派の面妖な動きを抉っている。知事や政治家が絡んでいるのだ。
 左傾が問題となった「日本学術会議」にしても、『中国科学技術協会と覚え書きを交わしているそうですが、日本の技術がどんどん流出していることは間違いありません』(184p)
 面妖なのは日本学術会議だけではなく、日中植林事業もそうで、会計が極めつきに不明瞭な実態が明るみにでている。
 スパイ天国であり、ユル褌であり、学校はGHQと日教組で汚染されており、何事も私的利益が優先し、国家安全保障になにほどの関心もない国民が多数派。武士が不在となって馬鹿の集団となった国!
逆に中国から言えば、これほど御しやすく、洗脳しやすい国はないだろうなぁ。
未曾有の危機に警鐘を乱打する書である。
            ★BOOKS●
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樋泉克夫のコラム 
@@@@@@@@   【知道中国 2236回】        
 ──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港118)

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 香港での収入源の1つだった第一日文の思い出を。
 日本語教育専門の夜学校だった第一日文は、金曜日から土曜日までの夕方の6時から8時過ぎまで。前後2クラスに分けて教えていた。学生は1日おきで週3日通っていたから、1か月では4週間×3コマで12コマ。これを1年続けることになる。

「あいうえお」の発音から始まる最初の1年間が初級班。初級班を修了すると2年目で中級班。中級班の1年が終わり所定の成績を収めると高級班へ。もちろん初級班は学生数が多く、程度が上がるほどに受講生の数は少なくなる。1日4教室で前後クラスだから、毎日8クラスが開講されていた。これを3人の専任教師と5、6人の日本人アルバイトで回すことになる。学生数が最も多かったのは1974年前後で、たしか300人に数人足りない程度ではなかったか。
第一日文は当時の香港で最大規模の日本語学校だった。

 3年間通い高級班の課程を修了すると卒業となるが、3年間も続けると第一日文通いが習慣になってしまったり、あるいは日本語をさらに学びたいからと高級班に居座り続ける学生もいた。そういった学生のなかで最も熱心で成績バツグンだった学生が、現在、香港の日本語教育界の重鎮として活躍している李澤森第一日文校長だ。

 学生は年齢で言うと中学生から老人まで。職業も種々雑多だった。日本人の海外旅行がブームになり、多くの日本人観光客が香港に押し寄せ始めた頃でもあり、やはり日本人観光客相手の土産物屋の店員が多かったようだ。
だが、中には将来的には日本の大学に留学し日本研究を目指すからと通って来ていた大学生や、上海時代に覚えた日本語を忘れたくないからと若者と席を並べる上海人の老人もいた。父親に連れられ通った日本料理屋のざるソバの味が忘れられないと語る時の、彼の楽し気な顔を今でも思い出す。

 所謂「日本学ブーム」が起こり、香港の大学でも日本研究コースが本格始動し、日本のサブカルチャーが東南アジア一帯に浸透し、永田町やら霞が関が「クール・ジャパン」などと浮かれまくる遥か以前の話だ。
あの当時、日本政府も国策として海外での日本理解を進め、日本ファン拡大を目指して日本語教育を本格展開していたらどうだっただろうか。

日本経済が日の出の勢いの成長を見せ、海外からの羨望の眼差しが日本に注がれていた頃が日本語教育拡大のための──ということは海外に日本と日本人を理解させるうえでの絶好機だったと思う。
だが、なぜか政府として無自覚に時を過ごしてしまい、その絶好機を失ってしまったと痛感する。上っ調子な国際化と英語教育偏重の泥沼に自分から転がり込む前に為すべきことを為さなかったツケが、いま回ってきているように痛感する。

閑話休題。 型にはまったような授業は面白くない。そこで自分なりに工夫をしてみた。
 高級班には三島事件後に父親から送ってもらった三島由紀夫『蘭陵王』の一節を何回か読み聞かせた後で書き取りを。中級班には中学1年生レベルの簡単な応用問題を解かせた。

たとえば「子供に鉛筆を分けるのに、1人に4本づつ分けると8本余り、1人に5本づつ分けると2本不足する。子供は何人いて、鉛筆は何本ありますか」という問題を何回か読んで聞かせ、次に書き取らせる。誰か学生を指名して黒板に書かせる。聞き取りの答合わせが済むと、次に問題を解かせる。2人ほど学生を指名し、黒板に計算式を書かせ、答えに至る経緯を説明させる。もちろん日本語で。

 問題の日本語を正しく理解できないと正解に至らない。だから一石二鳥。そこが狙い目だった。学生からは好評だったと記憶している・・・が。

 さて初級班だが「誰々は誰々が~~です」の構文を教えた折のこと、永田町でポスト佐藤をめぐって激しく展開されていた「角福戦争」を利用させてもらうことにした。
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 6月4日の日本から台湾へのワクチン空輸に続き、6日にはアメリカの上院議員3名が台湾訪問し75万回分のワクチン提供を表明。わずか3時間の滞在とはいえC-17輸送機で韓国から台北の松山空港ですから中国に対する大きなプレッシャーとなるでしょう。
C-17の台北到着から出発まで画像多めの台湾サイトから。
https://www.setn.com/News.aspx?NewsID=949731
https://onl.tw/FkU5fjQ

 日米台の見事な連携プレーですが、今週末にはG7サミット、7月1日は中国共産党創立100周年記念日、7月23日は本来の創立記念日でこちらはオリンピック開会式と重なっている。なので日中の政治バランスは圧倒的に日本が有利。台湾では安倍前総理の訪台を望む声もでているようですが、省庁の局長級や政府の閣僚級が訪台しても中国は何もいえないでしょうね。
   (PB生、千葉)

(宮崎正弘のコメント)大型輸送機C-17の機体に「米国空軍」とありますね。軍用機で米国上院議員が台湾にはいったというのも、象徴的です。

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(読者の声2)コロナ禍で、主要国の経済政策はすっかりMMT型になってしまいました。ところで
1.月刊誌HANADA7月号で田村秀男氏は以下のように書いています。
 「中国は流入するドルに応じて人民元を発行し、高度経済成長を遂げてきた。ドルの調達源は対外貿易黒字と外部からの対中投融資だが、最近では投融資
の比重が格段に高まっている。日米欧の投資家による国際金融市場香港経由の対中証券投資が急増しており、二〇年では中国の対外負債増加額一兆ドルあまりのうち約五割が株式と債券投資による。習政権は確保した外部資金を使って対外投資資産を八千五百億ドル増やした。対外負債、資産、さらに証券投資とも過去最大の増加額である。言い換えると、北京のコロナ大災厄に乗じた対外膨張加速は、ウォール街主体の金融資本による対中投融資なくしてはありえない。習政権を追い込むためには、ウォール街を抑えるしかない。日本は声をあげるべきだ」。

2.また同誌「蒟蒻問答」で堤堯氏は以下のように言っています。
 「ニクソン・ショック以来のアメリカは国債(借金の証文)を乱発。他国からの資金でファイナンスしなきや財政を維持できない。米国債を保有した国は
、これが目減りするのを嫌ってドルを買い支える。マイケル・ハドソンは、「米国債本位制」と名付けた。ハーマン・カーンは「わがアメリカは、史上
どの帝国もなし得なかった壮大なペデンを上手くやってのけた」といった。米国債本位制のカラクリに絡め取られて、米国債保有額で日中が首位を争っている
が、米国債の約定に、「アメリカに敵対する国が保有する米国債は無効化できる」とする条文がある。「敵対するなら借金を払わないぞ」という意味だ。米国債はFRBのコンピュータのなかに数字として存在しているだけだ。だからコンピュータの「削除」キーをポンと押せば、中国が保有する米国債が消えてなくなる。事情は日本についても同じだ。一兆ドル以上がボタン一つで消し飛ぶんだから、恐ろしい話しゃないか」。

3.月刊誌VOICE 6月号で養老孟司氏はこう書いています。
「経済の分野に目を向けても、理論と現実が適応していない状況が散見されます。これまで人類はカネを物神化してきましたが、経済はモノではなく情報そのものです。話題を集めたMMTはその典型で、MMT論者がいうにはカネは債務と債権の記録です。たとえばあなたが銀行から1000万円を借りたとすると、その金額分の情報が発生したことになる。流通さえしていれば、そこに価値の裏付けは必要ない。泡銭という言葉かおりますが、まさしく現代経済の本質を表しています。

  以上の1や2と3は全く前提が違っていることが判ります。
1と2は「貨幣・通貨額イコール価値」であり、3は「貨幣・通貨はイコールではなく、通貨・貨幣は価値を生み出す酵素・触媒・道具・情報となった」と言っているのです。この違いが旧来の経済学とニクソン・ショック以降の経済学の違いを生みだし、通貨と同一視されている「債務」はもはや「(マイナスの)価値」を示していないという経済理論に変わりつつあるのです。
MMTが「主流になった」大きな背景は、ニクソン・ショック後はもはや「おカネ(お札)そのものと価値はイコールではなくなったのだ」(=王様は見た通り裸じゃないか!)という事実が定着してきたからでしょう。
なぜなら、アメリカがドルをジャンジャン印刷して、社会に「供給」しているのと同様に、それを「支えている」日中の通貨だって、どんどん印刷された「紙にすぎないお札」であるのは明白で、実質的には価値を必ずしも帯同していない通貨同士の往来に過ぎず、価値つまり富の往来ではないのです。価値と通貨を同一視することは「裸の王様が服を着ている」と言っているようなことなのです。
(SSA生)

 (宮崎正弘のコメント)よくお読みになって、簡潔なダイジェスト、たいへん有益でした。読書家に感謝です。

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(読者の声3)「YE生様」の質問;我国を代表する良識派の読者諸賢にお尋ねしたい;「いったいどうやって投票したらいいのか困り果てております」読者を代表して解答いたします。
 「組織の根本的な仕組み」そして、文化を変えない限り、解決できない。日本の場合、その主犯人は「日本弱体化、非日本化」を目的とし公布された昭和憲法。故に、国体の崩壊が止まらない。
  この計画に全知全霊を込めて参加し、利益を得てきているのが文科省とNHK。この二つを廃棄せねば、何の改善も始まらない。
国体の根元は、不動産でも科学技術、繁栄でもなく、国民の歴史・文化・知識に基づく価値観に由来する。加瀬英名氏も繰り返し、この二つを槍玉に揚げておられる。
 占領下、NHKはGHQの命令で「真相はかうだ」と毎晩ラジオで嘘の歴史を流し飢えた絶望的な全国民を洗脳した。
もちろん朝日も同様で、GHQの家来として効果的に働き、今だにそのクセが抜けない。占領が終わった時点で、彼らは「すみません、大嘘をつきました。」と懺悔し、全員腹を切るべきであったが、今だに「真相」を否定していない。
東大法学者は「8月革命説」という理屈で、昭和憲法を肯定するが、占領下7年間に、毎日少しずつ、なんの反論も許さず、GHQによる静かなる非暴力洗脳「革命」があった、のは事実である。
その革命に寄与した指導者たちが戦後の日本を運営して、彼らの子孫が日本の政治・教育・報道を堅持「世襲」している。
 彼ら「売国奴」が日本を支配し続ける限り、日本の未来は無い。
まず文科省、NHKをぶっ壊す、べき。莫大な岩盤な権力を持つように見えるが、実は国民の支持なしには存在できず、世論が変われば、意外と脆く崩壊する、と思ふ。
今こそ、「百姓一揆」人民による請願運動。つまり米国占領政策からの独立を図る秋がきた。
「危機」とは危険と機会。武漢菌危機を理由に、行動あるのみ。待っていても誰も日本を助けてくれない。
(KM生)

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(読者の声4)先日の貴誌で、SSA様による、孤独死について仏教界の遅れに義憤を感ぜられた動機の投稿が印象的でした。私はフランス、イタリアが欧州で遺品整理、管理の博物館の制度を開始し、それがドイツにおよび、さらに他の欧州諸国へ拡大していると、ドイツからの指摘を投稿しました。
 下記に一昨日、日経電子版で、我が国の一端を知るに及びました。有料記事のため、全文を引用できませんが、ご参考に投稿させて下さい。
遺書・自筆遺言書を法務局や公証役場で制度化する仕組みが昨年できたとあります。問題はそれに基づく、書類・遺品を保管する資料センターや博物館の類のハコモノがまだ存在しないのではないかと思います。従来なら、お寺の檀家用の庫に遺品等が貯蔵されていたのでしょうか。それがシステム化されてないまま、時代が変遷してきたとみます。
 引用開始:「広がる自筆遺言 保管制度で手軽に、支援グッズも続々」。社会・くらし(2021年6月5日 11:11 [有料会員限定]
 「自筆遺言書を作成する人が増えている。法務局が自筆遺言書を保管する制度を昨年夏に始めたことで紛失や改ざんの可能性が低くなり、新型コロナウイルスによる健康不安も重なってニーズが高まった。スマートフォンのアプリやガイド本付き用紙セットなど、作成を手助けするサービスや商品も続々と生まれている。
「死後に妻に苦労をかけたくない。遺言書一枚あるだけで安心だ」。新潟県の自営業、高橋正芳さん(42)は遺言書に預金...」 
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(MKM)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月7日(月曜日)   通巻第6938号 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ハンガリー首都で反チャイナ抗議集会。オルバン首相の親中路線を非難
  [NO FUDAN](復旦大学分校反対)のプラカードが町に溢れた
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 ハンガリーの首都ブタペストは中欧で緑豊かな美しい町である。
町の中心をドナウ川が悠然と流れ、漁夫の砦という城塞跡から市内の全景を見渡せる。またハンガリーは温泉とワインの国、平原が広く、マジャール人がやってきて、ローマ、フン族のあと「オーストリア・ハンガリー帝国」を築いた。

 近代ではオスマン・トルコの影響を追いやり、堅牢な王国だったが、共産主義が侵入し、ソ連の全盛時代は、その衛星国家だった。
やがて民主革命への導火線が、反ソ暴動となり、世界の耳目を集めたが、全体主義の弾圧に沈黙を余儀なくされ、ソ連崩壊を待たなければならなかった。

 人口は一千万人、ミニサイズの国家だが地政学的には重要な位置を占めるため、国際政治の発言力は大きい。
 最近もブタベストの主要な四つの通りの名前を「ダライラマ通り」「香港自由通り」などと改称した。

 自由化が促進され、親西欧路線が著しく、EU、NATOへ接近し、多数政党制の民主化を呼び込んだ。ところが、近年は強烈な個性のオルバン首相が親ロシア、親中国の外交に傾いていた。ユーロには加わらず断固として自国通貨フォリントを守る点ではポーランド、チェコなどの意固地と似ている。

 さて、そのハンガリーで何がおきたか。
 中国は欧州27国への文化的工作の橋頭堡を狙い、このブタペストに復旦大学分校を、18億ドルを投じて国際学部を設立し、外国人留学生のキャンパスを造成するという。

 6月4日、「六四三二」(天安門虐殺から32年)に照準を合わせ、ブタペスト市民が立ち上がった。「中国の侵略を許さない」「復旦大学は要らない」。野党のゲルゲー・カラチョーニ(ブタペスト市長)が呼びかけ「天安門事件で多くを虐殺した国の大学を許せるわけはない」と訴えると数万の市民が「英雄広場」を埋め尽くしたのだ。
 
 中国の復旦大学といえば、北京大学、清華大学、上海交通大学と並ぶ「四天王」。名門校である。復旦大学出身者には李源潮、李嵐清ら有力政治家がいる。

 オルバンは復旦大学キャンパス誘致を強行しようとしているが、思わぬことで、ほころびが見えた。
 中国の反応はまだない。


 ▲日本も孔子学院の実態解明へ方針を転換

 中国の文化侵略の橋頭堡「孔子学院」は全世界で160ヶ国、500個所。アメリカは半分を閉鎖させたほか、カナダ、ドイツ、仏蘭西でも数校が閉鎖された。豪は「過去の契約であっても国益に反することが判明すれば廃棄できる」という新しい法律をつくり、孔子学院への介入を進める

 バーンズCIA長官は「もし私が学長なら、孔子学院を直ちに閉鎖する」と議会証言で発言した。

 日本政府は、やっとこさ、重い腰を上げる。
 現在、孔子学院は日本全国の十四の大学に設置されているが、世論工作の拠点であり、同時に技術流出のセンターと化している。国家安全保障上、脅威以外の何ものでもない。
 
 筆頭が早稲田大学で中国人留学生が2500名。立命館大学は京都と大分の「立命館アジア大学」の二つに設置されている。親中派の愛知大学や山梨学院大。文科省の留学生予算を狙ってだぼ鯊のように設置した新興大学もあり、伏魔殿のように実態が不明となっていた。
 桜美林大、札幌大、北陸大、大阪産業大、岡山商科大、福山大、関西学院大学、兵庫医科大、武蔵野大学など。
               (註 復旦大学の「復」は行人偏が不要)
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~全米上場企業の七割弱は何故デラウェア洲で会社登記をするのか?
  論じられるのは会計学の「芯にあるべき哲学」である

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福井義高『たかが会計──資本コスト、コーポレートガバナンスの新常識』(中央経済社)
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 近現代史に関する発言が多い福井義高氏、じつは青山学院大学で会計情報、制度の分析を教える國際マネジメント学科の教授である。問題作を次々と出される近現代史、世界史は余技だろうか。
 ならば本来の会計学とは、日本中何処にでもある会計士事務所に役立つ実学かと言えば、じつは経済学なのである。
 開口一番に言う。
 「時価会計論者の勢いはどこへやら。既得権益擁護のため原価に固執する日本は、時価会計を推進する欧米基準とのコンバージェンスから爪弾きにされるというご託宣むなしく、金融危機で資産時価が暴落すると、欧米会計基準設定機関は、例外として臆面もなく即座に時価会計適用を停止」した。
 すなわちグローバリストはここでも恥をかいたのである。
 日本でやたら横文字の語彙を用いて人を煙に巻く竹中とか大前とか、へんな『論客』がまだ蔓延っている。そのうえコンプライアンスとか、ガバナンスとか、消化不良になる新語の氾濫と来ている。
 講演会で、こうしたあやしげな語彙を駆使する「講師センセイ」、本当に分かっているのかなぁ。
 本書の基本を、簡単に言ってしまうと、「機関投資家」とか「資産運用プロ」とかの面妖さより素人の直感が正しく、「モラルハザード」は倫理の欠如には非ずして、「デフォルトは権力」であり、社外重役とは「倒産請負人」だ。
 日本経済新聞の分析とはまったく異なる記述が本書に充満している。
 ややこしいので、実例を卑近なところに求める。
 セブンイレブンの経営者の言葉が援用される。もっと聞きたかったのはテスラのイーロン・マスクとか、アリババの馬雲とか、マイクロソフトのビル・ゲーツのやり方の分析だろうが、そうなると本書は実用書の範疇に入る。
 ここで論じられているのは会計学の芯にある、というより『芯にあるべき』哲学なのである。
 また全米上場企業の七割近くがなぜデラウェア洲で会社登記をするのか?
 それはバイデンがデラウェア州出身の大統領だからだというのは間違いであり、バイデンは無関係。この州の司法判断が全米企業の経営の在り方を揺らすのである。ならばデラウェア州の最高裁判所はいかなる考え方をしているか、福井教授は日本の類書にはない実態を報告する。
 「市場競争の決定的意義は、経営者のモラルハザードを抑え、利益最大化を強いる点にあるのではない。経営者に限らずすべての人間が直面せざるを得ない、自分が何を知らないかということすら知らない根源的無知のもとで、利益を上げるための発見の手続きとして機能する点にこそ、市場という制度の成功の秘密がある」(157p)
 経営者、会社役員、それを目指す人、そして会計事務所幹部などが対象かと思いきや、本書は保守経済学の原点に立ち帰る思想書でもある。
           ●BOOKS●
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) いつもメルマガ配信有り難うございます。楽しみにして読んでおります。
香港のYMCAはジョーダンではなくてユーマテーでした。ジョーダンにあったのは今はなき天安門ミュージアムの方ですね。宮崎先生もYMCAに宿泊されていたなんて、意味もなくワクワク嬉しくなってきます。
 私もペニンシュラ近くの方のYMCAに泊まったことがあります。地下のレストランで朝食があって、サウスチャイナモーニングポストが置いてあったのを覚えています。
 丘永漢先生ともご縁があられたというのも意表をつかれました。丘先生の一団をビンコムセンターやミリタリーバンクなどへ案内したのを覚えています。
ビンコムはサングループ(非上場)と並ぶベトナム1の財閥でベトナムのコロナワクチン購入に4000億ドン(20億程度)寄付しています。
ウクライナ越僑でしたが帰国して大成功を本国でおさめました。軍の土地の払い下げを受けたのが始まりです。ミリタリーバンクはベトナムで一番の優良銀行です。ベトテルや軍との関係で盤石です。
丘先生のようなマクロで株価予想をされる方が日本にいなくなってしまったのは残念です。
今のエコノミストは例えばミクロの米雇用指数のようなことばかりで、大きな目で株式を語るタイプがいません。
その意味で先生のご著書は参考になります。
私にとっては、先生は早稲田の大先輩でもあります。私は大学では残念ながら勉強はあまりしませんでしたが、先生の著書やユーチューブで大変勉強させてもらっております。感謝。
  (R生、逗子)

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(読者の声2)2015年にノーベル医学・生理学賞を受賞した大村智教授は、アメリカの大学の調査結果を紹介し、「約40年前に開発した薬「イベルメクチン」が新型コロナウイルスに有効である」と発表したのは一年まえ。
しかし日本も世界もこれを無視した。最近になって億単位の患者の命を犠牲にした後、やっと倫理観のある少数の医師らがFLCCCなる組織でこのイベルメクチンの予防・治療両面での処方を奨励している。非西欧、後進国ではイベルメクチンの効用を認め、使用が広がり人命を救っている。しかし西欧、日本では相変わらず無視。
 いかなる医学の評価基準を当てても、イベルメクチンは正に「神が人類を救う」ために与えた最高の処方箋と言える。
「人の命は地球より重い」はずの西欧の価値観が、あらゆる政府、医学、健康、報道機関が、今回は「知りながら膨大な命を無駄」にしている。その犠牲者の数は世界同時大戦争に匹敵する。
 この極めて不可解、異例な、反倫理的、反医学的な全体主義的な行動の理由は、1。その超低価格、そして特許が切れている、2。世界の大製薬会社、莫大なワクチン開発投資の回収・利益、3。政府の権力の増加、などにあるらしい。
 しかしもっと恐ろしい理由は、「地球を人類の攻撃から守る」ため、あるいは「温暖化を防ぐ」ためCO2を削減する、その為には、世界の人口を激減せねばならない。
もしそれが正当な正しい判断であるとすれば、大きな大義のためには、多少の犠牲はやむをえない。こんな政策はもちろん秘密裏に行う。人類の生存、歴史、文化を護る、とは極めて保守的な思想でもある。さらに陽明学的な、強い行動に基づく。遠い将来、21世紀の愚かな人類、貴重な地球はこのようにして救われた、と歴史に記される、かもしれない。大村教授の努力、功績を無駄にせぬよう、全日本国民はイベルメクチンを一家に一ビン、備えませう。
(KM生)

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(読者の声3)「中共の外交戦略」中共内部にいた自由中国人周鯨文氏の分析を「日本人の近代史講座」135号から抜粋します。
1.平和共存戦略:平和共存とは相手を騙して時間を稼ぎ武力を強めるということである。西側はこの策に見事にはまった。それは長期的な対中戦略がないからである。ようやく目覚めつつある。
 2.恫喝戦略:動物的な威嚇である。実際必要があれば噛みつく。周恩來は「西側の指導者は下司どもだ。罵声あびせ、叩きつけ、目にものを見せてやれば、泡を食って手も足も出なくなる」と述べた。
 3.共産国家の慎重性:中共は正確に利害計算をする。それは彼等の第一の敵は党内にあり、さらに国民が敵なので失敗は絶対に許されないからだ。スパイを使い、日本のことも日本人以上に知っている。
 4.暴走しない:西側の弱点を知って中共は激しく恫喝するけれども戦争の一歩前で止まることも知っている。決して暴走はしない。
 5.様子を見る:共産党が無内容の声明を出すと、自信の無い西側は勝手に推量して大騒ぎする。そして共産党は時に温和な声明を出す。すると自由世界は騙されてほっとする。こうして中共は西側の無定見、無見識、無方針を読み取るのである。
 6.戦狼作戦:外交戦で無頼漢の態度を取る。(現在の戦狼外交である)これに対して西側は同じような、恥知らず、礼儀知らず、不作法な態度は取れない。それが共産党の付け目なのである。共産党の恫喝外交、狼外交は自由世界の各国に相当の影響を与えている。
 7.西側の指導者は、思想が浅く、決断力が鈍く、手段も下手だから、平穏無事の時はノンビリしているが、いったん脅迫にあうと、たちまちノイローゼになり、それは国民にも伝染する。そして一挙に中共恐怖症のパニックに陥ってしまう。
 8.つきまとい戦術:狼と狐の戦術に加えて、もう一つは無理難題の言いがかりをつけることである。(日本の原子炉処理水の海洋投棄に文句をつけてく
る。自分の投棄には沈黙だ)相手にまとわりついて嫌がらせをするのである。これは毛沢東のつきまといゲリラ戦術である。そして相手が怒って、強い態度に出ると、急に態度を一変して、穏やかに成り交渉の前途に希望を持たせる。そこで相手がその気になると、また態度を急変し文句をつける。こうして相手に対して打撃と分裂を繰り返し、同時に疲労と困惑をもたらすのが、共産党のお家芸であるといってよい。(以下略)
   (落合道夫)

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(読者の声4)貴誌前号「YE様」の焦燥感はよく理解できます。ワクチン手配の遅れ、ワクチンが来てからの接種実施計画の稚拙さ、首相の責務は大方針を遅滞なく決定し、国民を導く事なのに、実務的なその場限りの話ばかり、英国女王が折に触れ発表するような、格調高い精神性にあふれるスピーチなど期待できない。
 中途半端に豊かになった日本人、ゆとり教育がまかり通っていた日本、働く人の権利ばかりが強調され、義務は顧みられなかった日本。
モンスター・ペアレンツがまかり通る日本、減点主義が基本の役所、必死に頑張れないでもそこそこの生活ができる「ぬるま湯経済」。
しかし財政赤字は増えるばかり。どうなるのでしょうね。
   (士魂商才)

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(読者の声5)同様にYE生様の質問;我国を代表する良識派の読者諸賢にお尋ねしたいこと「いったいどうやって投票したらいいのか困り果てております。」
 読者を代表して解答いたします。
おそらく日本の有権者の9割が同様な疑問を過去30年以上お持ちだと。そして世界のどの国の国民も同じ閉鎖感、無力感を持ち、民間企業においても、官僚も、国益に反する、と認識しながらも現状路線を維持。つまり、「組織の根本的な仕組み」文化を変えない限り、解決できない。
 日本の場合、その主犯人は「日本弱体化、非日本化」を目的とし公布された昭和憲法という敗戦国を終戦後も敗戦国を内部から解体する、という国際法上許されない極めて悪質な「占領下での条約」である。例えれば、建物の基礎を破壊し、シロアリなどを置き土産として残し、国体の崩壊が止まらない。
 そんな恐ろしい条約を「憲法」という名前がついている、という理由だけで、その規約を忠実に守る「信仰」を破棄。長い植民地統治を経験した原住民は、統治者が去ったあとでも忠実に既存の仕組み、制度を尊重する。統治者を神のように敬い続け、命令に従う。
 昭和憲法を変える、事は不可能であるが、「破棄」「無効化」を宣言することは総理の一存でできる。
それは誰もが不平等、不法だと認める「条約」をポイと棄てる。新しい憲法の「作り方、書き方、合法化」の決まりはどこの国でも存在しない。
明治憲法は20年ほどかけて書いたが、今そんな余裕はない。1年ぐらいで「17条憲法」など和風のしかも現代に必要な「飴と鞭」を織り込んだ民主主義を超えた令和憲法を作れば、国民が喜んで「投票したくなる」人材がいくらでも生まれる、と思ふ。
(KM生)

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(読者の声6)貴誌前号投書欄「斎藤周吾」様の文章に、私は些か矛盾ありと思います。
下記引用部分に、
【その点、単一国家(アイヌも日本人)の日本は、『座して滅びるよりは』と真珠湾攻撃に奔った。多民族国家のアメリカでは、ABCD包囲網と中国で泥沼に陥っている日本が、たかが石油とくず鉄ほしさに、対米戦争を仕掛けるとは夢想だにしなかったのでしょう。いざとなれば、日本は特攻する、恐い民族のようです。】
 たかだかと仰る程度の石油と鉄屑の対日輸出禁止が、日本が座して死を待つよりは戦争を(特攻までも)選ぶと云うほどの衝撃を含んで居らなかったものなのでしょうか。
また、単一国家(多分単一民族国家と云う意味だと思いますが)と、多民族国家の対比が戦争を予測する或は予測しないと云う対比とどの様に係るのでしょうか。
また、日本が対米戦争に訴えることを夢想だにしなかったと仰る点は、日本海軍の暗号をかなり早期から解号する作業を行なって居り、ルーズベルトの執務室に居た10人程度の人物たちは、真珠湾と云う場所と攻撃の日時を数時間前に正確に予知し喜んでいた事実により否定されるのではないでしょうか。
この事実を証言したのは米国軍人で暗号解読班に居た人物です。そしてこの証言は、東京裁判で弁護側証拠として提出され、検察側は反論しませんでした。
 さらに遡りますと、中華民国の国旗を印した偽装米軍戦闘機部隊「フライングタイガース」は昭和16年の夏までに約250機が対日戦争に参加して、200機以上の日本軍戦闘機を撃ち落としていた事実、また真珠湾攻撃の3~4か月前に、ルーズベルトは支那大陸を発進させた爆撃隊に九州から関西の一帯を爆撃させる作戦に承認のサインをしていた事実、また、ルーズベルトは米海軍に命じて、最低限の武装をしたボートを、日本のシーレーンに出撃させ、日本海軍を攻撃させよと命じました。
このうちの一艘「ラニカイ号」の艦長がその任務に就いて手記を書いています。
但し日本海軍に出会う前に、真珠湾攻撃が始まってしまったと云う事実、また、駐米日本大使館の若杉要氏は、春国務長官に中国から撤兵する旨を二度も伝えているにも拘らず、これは無視されたが、ハル・ノートには同じことが米国の要求として記載されている事実、これらを見れば米国は戦争を夢想だにしていなかったどころか、日本に我慢の限界を越えさせようとするルーズベルト大統領の仕掛けた罠に、耐えきれなくなった日本が連合艦隊をハワイに派遣し、即ち戦争の罠に招かれて飛び込んでいった為、ルーズベルトの苦労は報われたと云うことになる。
このような筋書きもあると云うことを夢想もしなかったのは日本の方ではないでしょうか。
駐米日本大使館は、ルーズベルト政権がソ連共産党のスパイによって左右されていると云うことを何度も伝えています。
そして日本では近衛内閣の書記官長の風見章、顧問の尾崎秀実、ゾルゲなどはソ連共産党(コミンテルン)のスパイであり、上海のアグネス・スメドレーや宮城与徳などのアメリカ共産党の関係者との隠れた連絡があった。
そして、中国にはソ連の作った毛沢東の中国共産党があった。
こう云うことを勘案していきますと、日本とドイツを潰し、共産革命を起こすと云うソ連共産党の思惑にとって、当にぴったりの状況が作られてきて、日本を同じ資本主義国の英米と支那に叩かせるということは、ABCD包囲陣となって実にうまく成功しました。
余勢をかってアジアを赤化しようとした時、米国はやっと目が覚めたのか冷戦を仕掛けましたが、アジアにも中国をはじめ共産国が出来てしまって現在に至る訳ではないでしょうか。
 斎藤様のご意見はそれとして、その内容は侵略国日本の行動は資源の奪取を目的とし、戦争を考えもしなかった米国は平和を愛する諸国と共に、このような侵略と騙し討ちを許すことが出来ず、已む無く対日戦争を行なったと云う当時の英米蘭仏の言い分そのものの様な気がします。
 (亀の甲)
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★小誌愛読者11113名! 
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月5日(土曜日)弐   通巻第6937号 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~香港の六四集会は禁止、市内は厳戒態勢でも蝋燭デモ
  台湾では「自由広場」で集会とパネル展示、蔡総統が声明文
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 香港のビクトリア広場で予定されていた「六四三二」(天安門事件1989年6月4日から32周年)集会は禁止され、警官3000名が動員されて、自由への発言を徹底的に封じ込めた。それでも公園付近には自発的に集まった市民らは、スマホの照明で合図しながら無言の行進を行った。

 学者の呉仁華は「89年の民主化要求デモと集会は全土400ケ所で大きく展開され、北京の集会には百万人が集結して気勢を挙げた。(1989年)6月3日から4日未明にかかて、25万人の軍隊が動員され、2000名の無辜の民が虐殺された。その後の手入れで二万人が逮捕され、一万人が死刑に処せられた」と語った。数字は呉氏らの独自の調査に基づくとされた。

 台湾では「香港の危機は明日の台湾の危機」という認識が拡がっており、土砂降りとなったが、台北市内の自由広場では集会が開かれ、テレビは一斉に六四特集。
 また同広場ではパネル展示も行われて「人権、民主、抗議全体主義政治」のポスターが随処に貼られた。

 蔡英文相当はツィッターで、「台湾は世界に開かれた自由、民主の国家であり、この断固たる信念の元、いかなる風圧や弾圧があろうとも、私たちの永遠の課題として守り抜こう」と訴えた。
 アメリカでも華人らが集まり集会や講演会が開催された。王丹らは前日までに講演会を開催した。
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 ■あの天安門事件から32年、芥川賞作家、楊逸氏に訊く特別番組
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昨日6月4日は、あの天安門事件から32年です。哈爾浜出身の芥川賞作家、楊逸氏をお招きして現在の中国の情勢を訊きました。特別番組です。
https://www.youtube.com/watch?v=0UmO9O25jR8


 楊逸女史は哈爾浜で過酷な運命に弄ばれ、下放され、辛酸をなめた。日本にやってきて、様々な仕事をこなしながら日本語をマスター、外国人が日本語で書いた小説で、文学界新人賞、そして芥川賞に輝き、その後は『我が敵、習近平』などを発表してきた。
 出演は楊逸、浅野久美、宮崎正弘の三氏。
    (日本文化チャンネル桜)
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 我国を代表する良識派の読者諸賢にお尋ねしたいことがございます。
 1年半に及ぶコロナ禍で日本国民がみんな抱えているのだと思います。なんか、うまく言い表せないのですが、もやもやした感覚です。疫病自体は仕方ないのですが、なぜかこの国ではすべてがしっくり来ないのです。
 政治力、外交力、軍事力などには最初から誰も期待していなかったのでいいのですけけれど、経済も科学も医療も化けの皮がはがれてしまいました。
 いいところがまったくないうえに、先が見えない閉塞感とで、鬱憤が溜まりに溜まって発散機会がなくなっているから、自粛警察、マスク警察、店員を怒鳴りつけるおじさんが大量発生。
 こういうときこそ、ビジョナリーな指導者が求められるのに、場末の魚市場で3日くらい放置されていた鰯のような目つきの人物が1億人を乗せた船の舵を取っていることも乗客の船酔いを助長しています。上の者には媚びへつらうのに弱い相手には意地悪な庶務係長が定年で用務員として再雇用されているような爺さんが首相という現実に、もうこりゃだめだとますます先行きに光明が持てないばかり。
 昔なら首を狙う一騎当千が何人もいたのに、骨も牙も抜かれ与野党そろって万骨枯れている惨状。衆参合計800人近くもいるのに投票したい者が皆無。
 国民新党や日本のこころなど小粒でも気骨のあった政党が消えたいま、いったい自己の参政権をどのように行使すべきか、真剣に思い悩んでおります。
 自民党に投じれば、竹中平蔵、アトキンソン、女系天皇論者を重用している現政権への信任票と見做されてしまうし、もちろん野党など論外、いったいどうやって投票したらいいのか困り果てております。
  (東京都、YE生)

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(読者の声2)貴誌令和三年(2021)6月5日(土曜日。前日発行分)『(中国語のネット)では習近平を「XITLER」(シットラー)を名づけ、「無駄な努力」と一刀両断の意見が多い』とあります。
 意味深な面白い表現ですね。
 王様か奴隷の観念しかない中国は、戦狼外交が通用しないと思えば、逆朝貢になるようです。追い詰められれば、多民族ゆえに、必ず足を引っ張る者が現れ、易姓革命がおきるからです。
 私は、韓国は、ハン(飯)は、ハン(怨)にまさると、以前から言っています。朴槿恵元大統領は一千年日本を怨むと言いましたが、三日食せざれば、親日になります。韓国も、中国の小中華思想です。
 その点、単一国家(アイヌも日本人)の日本は、『座して滅びるよりは』と真珠湾攻撃に奔った。多民族国家のアメリカでは、ABCD包囲網と中国で泥沼に陥っている日本が、たかが石油とくず鉄ほしさに、対米戦争を仕掛けるとは夢想だにしなかったのでしょう。いざとなれば、日本は特攻する、恐い民族のようです。
  (斎藤周吾)
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 ▲休刊のお知らせ ▲明日(6月6日)は休刊です
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 (編集部より)小誌、明日(6月6日)は休刊の予定です
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月5日(土曜日) 通巻第6936号 <前日発行>  
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~習近平が「信頼され、愛され、尊敬される国に」とした演説に、絶句 
  世界に孤立している中国のリアルを、どうやら認識できたようだ
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 5月31日に習近平は共産党幹部を集めた会議で演壇に立ち、「中国の印象が良くない。これからは『信頼され、愛され、尊敬される中国』という印象を強めていく必要がある」と演説していたことが分かった。

 「信頼されない、愛されない、尊敬できない国」に筆頭が中国であり、世界に孤立しているという客観的なリアルを習近平はなんとか理解できたようだ。

 シルクロートの悪評と頓挫、南シナ海から尖閣諸島まで、軍事的威嚇を続け、台湾と断交すれば援助を拡大し、ワクチンを供与するなどと「戦狼外交」を「ワクチン外交」とセットで展開し、考えられる限り、これ以上の悪罵はあるのかという汚い語彙を用いて、日米などを非難してきた姿勢を、一転させる思惑なのか?

 多くの西側専門家は「いまさら外交姿勢を多少緩和したところで、習の唱える『信頼され、愛され、尊敬される』という中国のイメージの再建は不可能だろう」と分析する。
ピュー・リサーチセンターの直近の世論調査でも、この一年であらたに14ヶ国が、中国を否定的になったとする結果がでた。

 米国では中国に「理解の深い」バイデン政権の誕生をみたが、バイデン外交はトランプ路線を引き継ぎ、むしろ人権攻撃では「ジェノサイド」路線を継続している。
 EUは昨師走に駆け込みで締結した「投資協定」が、ドイツをのぞいて反古となりそうな趨勢であり、中国の「友人」というのはカンボジアくらいしか見あたらない。
 ロシアもトルコは親中路線とはいえ、基本的なところでは距離を置いている。

 「大国として友人を増やし、コミュニケーションを円滑化させる」と唱えた習近平は特別チームを発足させ、大国としての中国にふさわしいイメージ再建をなすとした。

 ネットでは習近平を「XITLER」(シットラー)を名づけ、「無駄な努力」と一刀両断の意見が多い
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 3日放映の未来ネット討論番組「いわんかな」の最後の部分で、宮崎さんが、「古代からの日本の英雄」を挙げておられましたが、画面展開が早くてメモが取れず、もし可能なら文字で再掲載をお願いしたいのですが。
   (FH生、岐阜)


(宮崎正弘のコメント)まず「古代史の「男らしい英雄」たち」として、スサノオ、オオクニヌシノミコト、カムヤマトイワレビコ(神武天皇)、ハツクニシラスミマキノミコト(崇神天皇)、ヤマトタケル(日本武尊)、ワカタケル(雄略天皇)、中大兄王子(天智天皇)と大海人王子(天武天皇)をあげました。
 次に「日本史の女傑三人」は天照大神、神功皇后、持統天皇です。
 三番目に近世からの日本史は「悲劇の英雄」ばかりとして挙げたのは、義経、楠木正成、北畠親房・顕家親子、明智光秀、大塩平八郎、吉田松陰、西郷隆盛、二二六の将校、特攻隊、三島由紀夫です。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月4日(金曜日)   通巻第6935号   
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ドゥテルテ比大統領がおもいついた奇策とは次回大統領選に「副大統領」で
  最大のライバルはパッキオ(上院議員。元ボクシング世界チャンピオン)
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 ドゥテルテ大統領、まいどお騒がせします。2022年に迫った大統領選挙だが、フィリピン憲法は再選を許していない。任期は六年間だ。
 娘のサラ(ダバオ市長)を後継指名し、次回大統領選に挑む予定だが、ドゥテルテ大統領の奇策は自らも「副大統領」として参戦するシナリオもあるという。

 事実、ダバオ市長時代、やはり再選が不可能なので、娘のサラをダバオ市長に立候補させ、自分は副市長候補として戦った。サラが病気がちなので、事実上の市長の継続だった。
 ドゥテルテはミンダナオ島では圧倒的な人気を誇るが、ルソン島では、(1)イスコトレノ(マニラ市長)、(2)クリストファー・ロウレンス・ボン、(3)ボンボン・マルコス候補が世論調査でリードしている。

 このうちマニラの下馬評では、イスコトレノ現職市長が世論調査でリードしており、クリストファー・ロウレンス・ボン候補は、「次回選挙で高位を望まない」と記者会見した(『マニラ・タイムズ』、6月3日)。
 もうひとりのボンボン・マルコスは、故マルコス大統領の息子で、元上院議員だが、評判は芳しくない。今週中にサラ市長と面会するとの報道がある。

 ドゥテルテ大統領の娘・サラは父親譲りの過激な行動と発言で知られるが、病気持ちである。2016年以後も、四回、シンガポールの病院に入院している事実があり、しかも60日のながき不在となることもあった。
 ドゥテルテ大統領は最大のライバルをマニー・パッキオ上院議員と認識しており、場合によってはサラが大統領候補、パッキオを副大統領候補で選挙に臨むシナリオも考えているとする観測が広がっている。

 パッキオはボクシングの世界チャンピオン。それもフライ級からバンタム級と六階級を制覇した実績を誇り、2010年には下院議員、2016年からは上院議員である。これまでは、ドゥテルテ大統領支持者で与党内での人気もそこそこある。しかし議会出席率が悪く、政治家としての評価が分かれる。

パッキオは苦学して大学を卒業している。パッキオ自身はメディアに対して「現在は上院会期中であり、ほかの問題は、あとで」と言葉を濁している。

(パッキオはパッキアウとも、パッキャオとも発音する。ニックネームはパックマン)
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 貴誌6934号、香港ですが、ジミー・ライ(黎智英)は重刑が予定されるとのことですが。純粋な普通女子イメージのアグネス・チャウの行方が気になります。もし、彼女に何かあれば人権派への影響は大きいと思います。
 5年以上前に、宮崎先生がご紹介されていた香港の天安門博物館を訪問したことがあります。マンションの一室でした。今はもう閉鎖されたでしょう(?)。
 初めて香港を訪問したのは、天安門の一カ月位後でした(ただの観光個人旅行)。喫茶店で出会った日本人カップルとの会話のなかで「天安門」という単語が出ると、ウェイターが「ビクっ」と反応したのを思い出します。
当時の日本はバブル真っ盛りで香港は日本人の週末買い物旅行の行先になっていました。物価は三分の一位で、チムシャッツイの電飾は、歌舞伎町より明るかった。20台半ばの自分が飲茶を思いっきり食べても1000円ちょっとだったのを思い出します。
カイタク空港が懐かしい。あの時に宿泊した佐敦道のYMCAホテルは今は高級ホテルに改装されていました。宿泊料も10倍位になっているでしょう。
90年代には「お金の神様」の丘永漢先生が香港で開発したマンションを日本人へ販売していました。
後、2010年位でしょうか、3倍以上に値上がりしたそうで、購入した日本人のおばさんは「あの投資は素晴らしかった」とおっしゃっていました。
丘永漢先生とはハノイで仕事のため、一度お会いする機会がありまして、私は「読者」だったので素直に感激しました。今思えば、日立建機等の対シナ投資を推し進めたグローバル派の元祖的な方という歴史的評価ですよね。(笑)
シナのカントリーリスクを考えると、日本株はまったく買えなくなります。宮越とかだけじゃなくて、日立・松下・村田・ユニクロ・日本電産・コマツ・・ほぼ全部です。(笑)現在、日本株を買っているのは外人投資家です。売買高の60-80%でしょう。
 25年前の横浜中華街はボリ価格で味も大したことなかったですが、今、横浜の中華街で飲茶2200円で美味しいです。自分が知らぬ間に随分変わった。目を離すと、10-15年もたてば状況はまったく変化しています。
 1989年に「香港の田舎の裏にシンセンがあって、それから鉄道でずっと行けばベトナム国境。で、きっとそこは地獄みたいなところ」だと想像していましたが、今や(2012年位から)、ベトナムは構造的貿易黒字国です。
ベトナム株も大型株が爆騰中です。
外国人の持ち株比率はまだ10%程度。ロシアと並ぶ、「民族国家」です。貿易構造はシナから輸入して、アメリカ(1位)や日本(2位)へ輸出するというものですから。
ウイルスも輸入してしまいます(バクザン省で大流行)が、ベトナム人はシナ製のワクチンは絶対に打ちませんから徹底しています。
 国際金融資本は1837年の恐慌以来、金利を動かし(通貨発行を調整)、メディアで情報操作しているんだから、彼らを出し抜けません。
究極のインサイドトレーダーの動きについていくだけです。
 VN指数グラフ
https://site2.sbisec.co.jp/ETGate/?_ControlID=WPLETmgR001Control&_PageID=WPLETmgR001Mdtl20&_DataStoreID=DSWPLETmgR001Control&_ActionID=DefaultAID&burl=iris_indexDetail&cat1=market&cat2=index&dir=tl1-idxdtl%7Ctl2-.VNI%7Ctl5-jpn&file=index.html&getFlg=on
 アグネス・チャウ他の無事を祈ります。
    (R生、逗子)


(宮崎正弘のコメント)御高文のなかに、「香港の天安門博物館を訪問したことがあります。マンションの一室でした。今はもう閉鎖されたでしょう(?)」とあります。
最初の記念館は、家主に圧力がかかり、出て行かざるを得なくなって、小生が行ったときは完全に撤去されていました。その後、二転三転、いずこも家主への強い圧力です。
さて、当該YMCAはペニンシュラ・ホテルの隣なので、立地条件は最高、テラスから海が見えます。
40年ほど前は一泊1900円くらいでしたから何回か宿りました。改装後の値段は一流ホテル並みになりました。ウォータールー路のYMCAは長期滞在者が多い宿屋で、ここにも二週間ほど滞在したことがあります。いずれも40年は前の話です。
 永漢先生は渋谷のQマンションが本部事務所だった時代に、小生も一年ほど住みましたので、毎朝会っていました。
日本亡命後、永漢さんが、はじめて台湾へ帰国した折は、『週刊新潮』の親しい記者に同道を頼むほどに慎重でした。晩年は上海にも進出し、日本語学校を開設されて、吃驚しました。

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(読者の声2)1.月刊HANADA7月号「バイデン政権五つの重大危機」の中で島田洋一福井大学教授は「(日本の排出量は)世界の炭素排出量の三%を占めるに過ぎず、ある程度省エネも進んだ日本で、炭素税や罰金で家計や企業に重荷を科し、無理やりC02を減らしても、桜島が一度噴火すればその程度は一瞬にして吹き飛ぶ。
 現に四月二十五日、噴煙の一部がニキロ近く流れ下る規模の噴火が桜島で起こった。あの瞬間に、政府が日本国民に強いた何年分かの「血と汗の結品」が、文字どおり雲散霧消した。あれは「目を覚ませ」という自然のピンタだったと捉えるべきだろう。」と書いておられます。また

2.6月3日は雲仙・普賢岳大火砕流30年に当たりますので、日経新聞は、火山大国日本には「各機関の知見・集約が急務であり司令塔が必用だ」と訴える大きな記事を掲載しました。これによると世界の活火山の数は1位アメリカ166か所、2位インドネシア124、3位日本122、4位フィリッピン41、5位ニュージランド27、6位イタリア14、となっています。

 上記から私は「なるほど、なるほど」と思いました。要するに脱炭素社会(世界)を構築する「科学的且つ合理的処方箋」とは、これら世界中の活火山の噴火を防ぐことがまず急務であり、そのためにはすべての活火山に蓋でもする事がベストなのでしょう。
公共工事も増えましょう故、きっとわれらが経済界も大賛成してくれるに違いありません。
(SSA生)

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(読者の声3)産経新聞によると台湾向けワクチン約124万回分が6月4日に台湾到着とのこと。
https://www.sankei.com/article/20210603-4XHGPLYSDVKPVN2M2UX5AXHDGM/
 当初は6月中旬以降との報道でしたが、六四天安門に合わせての台湾支援と中国牽制は見事。安倍前総理が2013年12月26日に靖国参拝したのは毛沢東の生誕120周年記念日。
 かつては対中国位負け外交、対韓国土下座外交などといわれたものですが、いまや相手の嫌がることを不意打ちでできるようになるとは日本外交もずいぶんしたたかになりました。
アストラゼネカは英国が本社ですから日英関係が良好ないま、空母クイーン・エリザベス来航とともに良いニュースです。
ト書いていたら、台湾向けワクチンの続報が入りました。
「ワクチンの台湾提供、安倍前首相ら動く 中国妨害警戒 日米台が水面下で調整」
https://www.sankei.com/article/20210603-DGRVHC3KZZKGLAFS6RSYO3ULMU/
 台湾ヤフーの報道をみるとワクチン輸送はJAL809便、桃園空港に14時40分着陸予定。本来は定期便ですが、今回は乗客は乗せず貨物のみの特別便とある。ネットでは809便も1989年6月4日に掛けたのではという指摘も。朝日新聞デジタルのタイトル「日本政府、台湾にワクチン124万回分提供 中国は批判」と悔しさがにじみ出ている。
他は読売が報じている程度で毎日・日経・東京新聞はなし。意外だったのはNHKが報じたことでしょうか。
 (PB生、千葉)

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(読者の声4)イスラエルで、左右混淆八党の連立政権が誕生しそうです。ネタニヤフ首相より強硬派のベネットが首相となり、パレスチナ問題では、現状維持、米国との関係改善に向かうと予測されているそうですが、ネタニヤフ退陣は、この時局ではマイナス要素ではないでしょうか?
  (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)長期政権が飽きられてしまったということでしょうね。何が何でもネタニヤフを降ろす、だけが八党の合意、ほかの政策はバラバラ、いかにもユダヤ人らしい。「全員一致ならやめてしまえ」というのが国民性ですから。
 ほかに唯一の政策的合意は「イランの核武装阻止」です。
 ネタニヤフの巻き返しが土壇場まで続きますから、ベネット政権誕生を決定的だとはまだ言えず、もうすこし情勢を見る必要があります。

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月3日(木曜日)   通巻第6934号   
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~明日、天安門事件32年追悼集会。NYに天安門事件記念館を建設
   香港はあらゆる集会禁止、天安門事件記念館を強制閉鎖
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 6月4日はあの1989年の天安門事件から32年を迎える
 香港ではヴィクトリア公園で数十万の集会が予定されていたが、香港警察は集会を不許可とし、ビラ一枚でも配布したら逮捕すると脅している。

 そのうえ5月30日に再開されたばかりの天安門記念館を「公共娯楽施設」の許可が出ていないとの理由で強制的に閉館させた。そんな許可書が必要だとは当局から事前に知らされていなかったとして同感関係者は 抗議した。
 同記念館では「天安門母親」ブランドの蝋燭などを販売し、寄付を募っていた。

中国は香港国家安全維持法(国安法)を導入し、民主化運動の弾圧に踏み切ったが、昨年だけでも集会申請の約3分の1を香港警察は拒否した。
また武漢コロナ拡大阻止を理由に「四人以上の集会を禁止」している。飲み会も四人以下でやれという通達である。

 香港保安局は「コロナ対策規定に違反して6月4日のイベントに参加またはこのイベント宣伝すれば、最大5年の禁錮刑が下される」とし、「政府が支持する措置に絡み国家分裂と政権転覆の罪で終身刑を科すことのできる国安法」に触れた。

 香港は2020年までの香港大乱の熱狂的な反中国共産党運動が、警察の弾圧で封印され、当時の指導者の拘束、裁判が続行している。
民主化のイコンとされた「リンゴ日報」創始者のジミー・ライ(黎智英)には重刑が予定されている。

 米国へ亡命している王丹ら当時の学生指導者は欧米での集会を予定しているが、ウルカイシらの賛同を得たので、2024年の「天安門事件30年」をメドに、NYに「天安門事件記念館」を設立すると発表した。
王軍涛、柴玲らも賛同して、これから基金を集めるという。
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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 いまの時代は魔の時代かも知れないと天才的数学者は言い残した
  情操教育を失った戦後日本人はなぜ、こうまで精神が堕落したか

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岡潔『岡潔対談集 司馬遼太郎、井上靖、時実利彦、山本健吉』(朝日文庫)
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 亡くなられてから42年もたつのに、岡潔はいまも読まれている。大きな書店へ行くと岡潔コーナーがある。
 諸作の発表は半世紀前だから、岡潔の残した箴言の数々はいまも現代人に強く訴えるのである。此の文庫新装対談集も、静かな岡潔ブームを裏打ちしている。
書店に並んでいたので、すぐに購って読んだ。
 四人の学者、それも作家、学者らと、岡潔は数学者、いかなる接点があるかと訝る読者も多いだろうが、日本文化の深奥の追求に、大いに意見が合うのである。
岡潔は言う。現代日本は「魔の時代」に陥っている、と。情操教育を失った戦後日本人はなぜ、こうまで精神が堕落したのかを突き詰めている。
 評者(宮崎)の個人的な岡さんとの想い出は別のところに書いたので省略するが、大学者にして変わり者の氏が、じつは巨人軍ファンだったことが、一種ユーモラスに思い出される。
 さて何年ぶりかで読んで、次の個所にとくに印象的だった。
 司馬遼太郎「古事記はむずかしい。天がきょうは澄んでいるなぁというようなことが感じられる心とか、春になって草が萌えてきたぞというようなことが分からないと読めないものですね」。
 岡潔「春になって草が萌える。これをしらないものは生命を知らないものです」。
 井上靖氏とはこんな会話がある。
 岡潔「実際、古事記を読んでみますと、奔放自在なのに驚きます。今日の人の夢にしても、あの時代に比べたら、なんとも平板的なことに思えますね」
 井上靖「古事記を読みますと、ほんとうにそう思いますですね。そして、今の人の考え方で、あの時代を解釈しますと、ぜんぜん間違ってしまいます。合理的な解釈というやつですね」。
 岡潔「それこそ盲人象をなでるという解釈になるのです。
 井上靖「半島へ出兵すると書いてあると、出兵する理由がないじゃないか。あれは不思議だというような考え方をしているんです。考え方は、あの時代とそもそも違うんだろうと思いますがね」
 ベストセラーとなった小林秀雄との『人間の建設』も文庫に入ってロングセラーを続けている。
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 ▲加瀬英明のコラム  ▼加瀬英明のコラム
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英空母打撃群が日本にやってくる
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 英国のフィリップ殿下が薨去された。エリザベス女王の夫君で、九十九歳だった。エジンバラ公としても知られた。
 フィリップ殿下の葬儀は、殿下の遺言によって、コロナのために王家の居城であるウィンザー城内の教会において30人の王族のみに限って催され、ロンドン市内を儀仗兵が棺を載せた砲車の前後を行進する華麗な盛儀(ページェント)も行われなかった。
 私は英国営放送のBBCによって葬儀の一部始終の中継を観たが、黒熊の帽子に赤い上着の近衛兵をはじめ、さまざまな異なった軍装の一千名以上の陸海空軍の部隊が城内の広大な庭を行進して、海軍将校だった殿下に別れを告げた。
 軍は一国の魂なのだと、私は思った。軍を軽んじる国は外国の属国になるほか、生き残れない。なぜ、皇族に軍服をお召しいただけないのか。
 エリザベス女王は95歳になられるが、1952年に即位されてから、ご在位69年目になる。国民から半世紀以上も敬愛されているから、昭和天皇を思わせる。フィリップ殿下はギリシア王族の出身だが、ギリシアでは1973年に王制が廃止されて、共和国となった。
 20世紀は王制の墓場となった。第一次大戦によって、ロシア、ドイツ、オーストリー・ハンガリー、トルコの帝政、スペインなどの王制が姿を消した。第二次大戦によって、イタリア、ルーマニア、ブルガリア、アルバニアなどの王制が倒れた。(もっとも、スペインは1975年に王制を復活させた。)

 ▲ウィンザー城の弔鐘

 それでも英国では王家と国民が一体となっており、立憲君主制が定着して揺るがないようにみえる。新聞や雑誌に“HM”とでてくると、「ヒズ・マジェスティ」、現在は女王だから、「ハー・マジェスティ」の頭(かしら)文字であって、国王陛下を意味している。
 英国的といったら、トワイニングの紅茶でも、ローストビーフでもない。やはり王家だ。
 日本でも刺身、天麩羅、おでんよりも、皇室が日本を日本たらしめている。それを知っているから、国民は皇室を大切にしている。
 私は東京で生まれたが、生後6ヶ月で外務省に勤務していた父がロンドンの日本大使館に転勤したためにロンドンへ渡った。4歳になる前に、ヨーロッパで第二次大戦が始まって邦人家族の引き揚げが行われ、母に連れられて日本へ戻った。ロンドン時代の記憶は断片的で、ジグソーパズルのように組み立てようと思っても、いまでも一つにならない。
 母は外交官夫人として、毎日社交を楽しんでいたから、私はベティという英国人の若い住み込みの保母によって育てられた。東京に帰った時には、日本語ができなかったので親戚たちを困らせた。
 私はアメリカの大学に留学したが、帰り道にロンドンを訪れた。

 古い仕来りを守る。
 ベティは40代になっていたが、ホテルのロビーで再会した。私を抱きしめることも、叫び声をあげることもなく、昼食後に市内を案内して別れる時まで冷静さを失わなかった。やはり英国人なのだ。アメリカ人や、ヨーロッパ大陸の者だったら、取り乱したように喜んで、大声を発して私を抱擁したことだろう。
 Stiff(スティフ)・ upperlip(アパーリップ)(上唇を噛み締める)というが、英国人は人前で取り乱さない。その10年後に仕事でロンドンへ戻った時に、ベティが郊外の質素な自宅に招いてくれた。夫がいた。居間に通されるとベティは私を強く抱き締めて、泣きじゃくった。人前で取り乱さないところが、日本人と変わらない。
 アメリカの留学帰りに、ベティがロンドンを案内してくれた時に、私はバッキンガム宮殿の黒熊の制帽をかぶった近衛兵や、銀の甲冑の胸当てをつけた龍騎兵、中世の装束をまとったビーフィーターと呼ばれるロンドン塔の番人を見て、「観光資源として素晴らしい」といった。するとベティが「イギリスの民主主義が機能するのは、右だ左だと諍(いさか)っても、国民のあいだに古い仕来(しきた)りを大事にする合意があるからです。観光など関係ありません」と戒めた。
 英国と日本は島国だ。英国人はイギリスがヨーロッパの一部だと考えない。対岸のフランスから帰ってくると、「ヨーロッパへ行ってきたよ」という。私たちが日本が中国大陸の一部だとみなさないのと同じことだ。

 ▲ヨーロッパ大陸の人々とは違う

 大陸の人々は正義と悪といって白黒に分けて判断するが、英国人は物事を「フェア」(公平)か、「アンフェア」(不当)かによって計る。中国、朝鮮半島で正義と悪に二分するのに対して、日本も快い、美しい、快くない、穢いかを基準とするのと共通している。大陸が理を重んじるのに対して、日本とイギリスは感性の国だ。私たちは理屈を好まない。
 大陸で厳格なメートル法が使われてきたのに対して、英国の計量はフィート(足)、ヤード、体重はストーン(石)など、日本の尺貫法と同じように、大雑(おおざっ)把(ぱ)だ。
 大陸の人々は自己主張が激しい。口角沫(あわ)を飛ばして議論するが、英国人は控え目だ。フランス人、ドイツ人、イタリア人や、中国人、韓国人は、クレマンソー、ヒトラー、ムソリーニのように演説すると絶叫するが、日本語と英語だと絶叫したら、大道商人の香具師(やし)のように安っぽくなってしまう。

 ユーモアはゆとりだ。英国人はユーモアと、ウィットを好む。
 エリザベス女王の妹君のマーガレット王女が1969(昭和44)年に来日された時に、ホテル・オークラの『平安の間』で300人以上が招かれて、レセプションが行われた。私は事前にピルチャー駐日大使から、王女が十数人の前で立ち停まってご下問されるので、その1人になってほしいと依頼された。
 私は32歳だった。東京放送(TBS)が『ブリタニカ大百科事典』(大英百科事典)の最初の外国版になる、全21巻の日本語版を出版したが、その初代編集長をつとめていたので、選ばれたのだった。
 待っていると、マーガレット王女が私の前で停まって、大使が私を紹介した。王女が「大英百科事典の日本語版を編集するのに、どのような苦労がありますか」と、たずねられた。
 私は数日前から、答を用意していた。「ブリタニカ大百科事典は、アングロサクソン・バイアス(偏向)がひどいので、たとえば天一坊や、因幡(いなば)の白兎がのっていないので、大量の日本とアジアの新しい項目をつくっています」といった。王女が「それは何ですか?」と質問されたので、「日本のロビン・フッドと、ピーター・ラビットで御座居ます」と応じた。すると王女が「アイ・アンダスタンド」(分かりました)と、微笑まれた。
 私は儀礼(プロトコル)から外れたことだったが、咄嗟(とっさ)に「ユア・ロイヤル・ハイネス(殿下)、私から1つ質問してよいでしようか」とたずねた。
 王女が頷かれたので、「昨年、イギリスはメートル法を採用しましたが、いつ、スコットランドヤードがスコットランドミータ─に変わるのでしようか?」とたずねた。王女は大喜びされた。

 ローストビーフとわさびは合う。
 王女が帰国されてから、ピルチャー大使から王女が私と会ったのが、日本滞在中にもっとも面白かったといわれたと聞かされた。英国人はゆとりを欠いた、杓子定規なことを嫌う。王女は私からからかわれたのを楽しまれたのだった。
 7月に、英海軍の最新鋭の航空母艦『クイーン・エリザベス』を中核とする空母打撃群が、南シナ海を抜けて佐世保港に入る。英国の空母打撃群が戦闘体系をとって極東の海に姿を現すのは、1953年に休戦となった朝鮮戦争以来のことだ。68年ぶりだ。
 英国政府が4月に「統合安全保障指針」を発表して、世界戦略の中心が日本に至るインド太平洋へ移ったと述べている。
                 (かせ・ひであき氏は外交評論家) 
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 現在『夕刊フジ』に連載されている宮崎さんの「中国暴走」シリーズ、毎号愉しみに拝読しております。第二の毛沢東を狙う皇帝の習近平はやっぱり『仕上げ』に台湾侵略を狙うという見立て、昨今のアジアの軍事情勢を見ていると、日増しに可能性が高まっているように感じられ、また米国の高官が『六年以内』という予測には身震いがします。
 ところで、この連載は何時まで続きますか。また単行本にまとめられる予定はありますか?
    (DH生、横浜)

(宮崎正弘のコメント)連載は6月4日までです。この連載の単行本という計画はありませんが、来月早々に石平さんと小生の激辛対談シリーズ第十二弾がワックから刊行されます。またたぶん七月下旬に中国の最新情報満載の単行本が予定されております。

  ♪
(読者の声2)「カーゴ・カルト」という人類学・歴史的な「人間の愚かさ」を証明する事件があった。戦争中75年ほど前、米軍は南洋の島に即席の滑走路を作り、日本攻撃のために必要な設備を整えた。
迷惑をかける地元の原住民には気前よく、珍しいお土産、チョコレートなどを与えた。やがて戦争は終わり、米軍は引き揚げ、静かな平常が戻った。因果関係を知らない現地人は、何とか米国産のおいしいコーンビーフなどを食べたいと思い、暗い滑走路に沿って、松明の照明を施し、管制官の使っていた無線装置の模倣をありあわせの材木などで作り、英語らしき言葉で、飛行機の着陸を要請した。
本人たちは無論真剣に、かつての記憶に従い、忠実に模倣したのであるが、米軍は戻らなかった。彼らの馬鹿げた行動は、あたかも幼稚な宗教儀式のようなので、「カルト」の範疇に記録された。
 当時の米軍の指導者は戦争の専門家であり、組織的・合理的・科学的に緻密な戦略を作り、そのための必要な資材、設備などを整え、勝った。
翻って今、米国を含めて、全世界の指導者が挙って科学・医学・歴史・常識を否定し、怪しげで危険な幼稚な武漢菌対策を行っている。医学ばかりか経済・金融の指導者たちも便乗し、その狂気の沙汰は、南洋の土人の比ではない。世界を一つに統合し効率化するグローバル化の危険性は、その究極の「単一性」にある。
 世界の人口が70億人では多すぎる、半分、いや1/10ほどに減らさなければ地球が保たない、と公然と主張する指導者がかなりいる。彼らにとっては、いい機会が到来したと、あるいは綿密に計画し実行しているのかもしれない。
(KM生)

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(読者の声3)あの「ジノビエフ書簡事件」を報じた英国のデイリー・メイルが電子版28日の報道で「近く発行される生物物理学の季刊誌に掲載される学術論文を事前に入手し、『中国がコロナウイルスを造った』」と伝えたそうです。
 このコロナ禍で、世界規模で何がいちばん変わったか?、変るのか? を考えてみると、それは歴然としていると思います。
第二次大戦後の世界は、核武保有国が世界の「覇権」を争い冷戦期間は米国とソ連が曲がりなりにも世界を「支配」してきたのですが、今は米国と中国がそれに代わりました。しかし大戦後の核兵器による死者数はゼロであったものの、この「コロナ危機」での死者数の多さは、あえて数字をあげつらう必要もありません。
殺傷力ばかりか、経済的な側面に留まらず人間の人生を破壊する「総合的な破壊力」は核兵器のそれをはるかに超えたものとなりました。つまり核兵器は「使いにくい兵器」であるに対し細菌兵器は「いくらでも主体者自身を隠し、主体者にとって簡便で使いやすい兵器」であることが、今になって完全に世界中に実感され、認知されたと云う事でしょう。
この「細菌兵器戦争」の特徴は、攻撃を最初に仕掛けた当事者の特定が難しいところにあり、「核兵器攻撃に対しては核兵器で報復する」という「双方向性」が抑止力として直ちには働かないのです。
 脱炭素社会への世界的協力関係の構築?。
そんな「麗しい」マスメディアの言葉が日本の経済界までも「踊らせて」いますが、その裏で各国は細菌兵器の開発とその運搬(拡散)手段や防御策を国家的最重要課題として位置付け、最大限の力をさらに投入してゆくことでしょう。
ただし極東の「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、平和憲法」を墨守する国を除いて。
(SSA生)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月2日(水曜日)   通巻第6933号   
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~米国務次官、4年ぶりにカンボジア訪問
  米国が建てたビルは取り壊され、中国軍の存在が目立った
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 6月1日、四年ぶりに米国高官がカンボジアを訪問し、フンセン首相と会談した。
 ウェンディ・シェルマン国務次官(女性)は、レルム湾に米国が建てたビルが取り壊されている現実に驚き、また至る所に中国軍の存在が目立つことを認識した。 
 
 フンセンは35年にわたりカンボジアを統治する専制政治のボス、近年はシアヌークビル港の中国化が言われ、またタイランド湾に面したカンボジアのレルム海軍基地が、中国の軍港化する怖れを述べた。
 カンボジア政府はそのことを否定している。米国高官のカンボジア訪問は2017年以来、四年ぶりだった。

 ▲中国空軍機、マレーシア領空を侵犯

 同日、マレーシアのサラワク上空に中国軍機二機が侵入し、マレーシア空軍がスクランブルをかけた。フセイン外務大臣はただしに記者会見し「中国大使を召還する」と述べた

 九段線を主張する中国は、マレーシアのサラワク上空にシンガポールの防空識別圏を経由して侵入した。イリューシン76とY20(西安飛行製作)で、ともに重量物を運ぶ輸送機である。

 中国は侵犯を認めず「通常のルーティンワークだ」と反論している。
 東南アジア諸国にも、直截な軍事行動を展開する中国。この侵略性はますます露骨になっており、悪名を轟かせている。
    ◎☆◎◎み☆◎□☆や□◎◎☆ざ◎◎□☆き◎☆◎◎   

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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~サムライが消えかけた武士道の国で、何をわれわれはなすべきなのか?
  大和魂とは「大きな和」であり、それを守る「武」である。

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葛城奈海『戦うことは「悪」ですか』(扶桑社)
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 行動する女性ジャーナリスト、そして合気道、剣道で鍛える予備自衛官。自衛隊ブルーリボンの会、やおよろずの会代表、防人と歩む会会長、そして尖閣視察に赴くこと十五回、サイパン、パラオ、アンガウルへ戦士英霊の慰霊の旅にもでかける著者の葛城奈海さんは、まさに戦っている。敵は悪だ。
 大胆に言いはなった。戦争は悪でしょうか? 戦わないと、却って敵を誤断させるのではありませんか?
 葛城さんは「反・捕鯨」の陰謀有りと聞けば日本文化を破壊する愚行だと怒り、現場に駆けつける。
 自然環境保護の活動があると聞けば田植えの手伝いに、麻の栽培が危機に陥っていると聞けば、栽培農家へ足を運ぶ。そのフットワークの良さ、テンポの速い文章で全体像をさっと抉り、問題点を読者に提示する技量。しかも本書は全身をふるわせるほどに感動的なのである。
 日本は世界の流れに逆らって大麻栽培に制限をかけている。愚策といって良い。大麻から繊維が編まれ、衣料品、食品、化粧品、飼料、CBDオイルなどに商業化されている。日本はマリファナと混同され、規制がつよまって、欧米の解禁風潮とは逆コースを歩むのも、原発反対を単純に叫ぶ「モノを考えない人々」が夥しいように、勉強不足のメディアと或る特定の団体が煽動しているからだろう。
 日本で麻栽培は全国で僅か30軒となり栽培農地は10ヘクタール程度、しかし麻は医薬、医療用の麻酔ばかりか、精神安定剤の材料でもあり、2020年12月、WHOの勧告に基づいて国連でも規制が緩和された。

 世界の邪悪な左翼反日団体がしかけた反捕鯨に対して、捕鯨の伝統文化を訴えた映画(「ビハインド・ザ・コーブ ーー捕鯨問題の謎に迫る」)は、国際的に評価され、ロンドン國際映画制作者祭で最優秀監督賞となった。
その謳い文句に「神武天皇は古事記の中で『鯨を皆で分け合いましょう』と唄っている」(209p)とある。
 ──そんな箇所あったかな?
手元の『古事記』をさがすと「久米歌」のところに歌詞として述べられている。

「宇陀の 高城に 鴫縄張る 我が待つや 鴫は障らず いすくはし 鯨障る
  前妻が 菜乞はさば 立瓜枝の 実の無けくを こきしひいね
   後妻が 菜乞はさば いちさかき 実の多けくを こいだひいね」
 (鴫の漁にでかけ罠を張れば、なんと鯨が捕れた! これを少しずつ皆にわけあたえ共に食そう)

 本書読了後に連想した逸話がある。文豪のアンドレ・マルロォを思い出したのだ。彼もまた行動の人であった。

 ドゴール政権の文化大臣として来日したマルロォは皇居で天皇陛下(昭和天皇)に拝謁した。
「あなたは日本の武士道に興味があるそうですが、なぜ?」とするご下問にマルロォは「騎士道をおこした民族が武士道を興した民族に興味を抱かぬことありましょうや」。
 その後、竹本忠雄氏の案内でマルロォは京都、奈良を訪れ、伊勢神宮では五十鈴川で禊ぎをうけ、「このバイブレーションはなんだ」と感動に身を震わせた。
 帰国前に、いま一度陛下に拝謁の機会があった。
 昭和天皇がおっしゃられた。「あなたは日本の古い都などをまわってわが国の歴史のあとをご覧になったそうですが、そこに武士道に類するものがありましたか? たった一つでも?」。
 マルロォは沈黙し、静寂が皇居の会見場を支配した。

 さて葛城さんは「皇統(父系男系)を守る国民連合の会」の会長でもある。
 GHQに洗脳された教育を受けた国民の多くが男女同権、フェミニズムの延長で「女性宮家」「愛子天皇」に賛成を表明している。左派系メディアの情報操作の悪影響も大きい。
 この問題に関して、葛城さんは次のように言う。
 「歴史を振り返れば皇位継承をめぐる危機は何度もあった。しかし、先人たちは、何代にも溯り、男系の血を受け継ぐ傍系から適任者を探し出して皇統を
維持した。もっとも顕著は例では、第二五代武烈天皇から第二六代継体天皇までは十親等も離れている。系図を応神天皇まで五代溯り、そこから五世の孫を捜し出し、大伴金村が越前まで迎えに行った。その後も、第四八代称徳天皇から第四九代光仁天皇まで八親等、第一〇一代称光天皇から第一〇二代後花園天皇までも八親等、最後に、第一一八代後桃園天皇から第一一九代光格天皇までは七親等離れている。困ったときは先人に学べばよいのだ」(144-145p)。

 第十四代仲哀天皇と神功皇后との皇子、応神天皇が息長真若中比売(オキナガマワカナカツヒメ)を娶って生ませた皇子、若沼毛二俣王(ワカヌケフタマタノミコト=神社本庁の系譜では「雅野毛二派」)。その第5代末裔とされるのが継体天皇である(『上宮記逸文』)。 
応神は、神功皇后が筑紫の宇美で出産し、帰路に待ち受けた賊臣を平らげ、武内宿弥に命じて若狭の国へ派遣し、禊ぎを受けた。爾来、高志と地縁が深い
 北畠親房の『神皇正統記』は継体天皇を第二十七代と記している(神功皇后を第十五代としているからだ)。北畠親房は継体天皇を誉めあげている。
 岩波文庫、岩佐正校注本から抜粋する。
「継体天皇は応神五世の御孫也。応神第八御子隼総別の皇子、其子オホトの王、其子私翡の王、其子彦主人の王、其子オホトの王と申は此天皇にまします。
御母振姫、垂仁天皇七世の御孫なり。越前国にましける。武烈(天皇)かくれ給て皇胤たえにしかば、群臣うれへあげきて国々にめぐり、近き皇胤を求め奉けるに、此天皇王者の態度まして、潜龍の勢い、世に聞こえ給けるにや。群臣相議て迎え奉る。三度まで謙譲し給けれど、ついに位に即給ふ。(中略)即位し給しより誠に賢王にましましき。応神御子をほく聞こ給しに、仁?賢王にてましましし」(71-72p)

 悠久の歴史の裏面にも触れていて、エッセイ風の本書、奥行きが深い。
 読後感は爽やかさ、大和心、そしてその優しさ、だった。
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 ◎未来ネット「いわんかな」は6月3日午後四時半 ゲストは竹内久美子さん
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未来ネット「いわんかな」は明日6月3日午後四時半─六時「生番組」です。
ゲストは竹内久美子さんです。
常連メンバーは高山正之(司会)、馬渕睦夫、宮崎正弘、福島香織、塩見和子の各氏。
後日、ユーチューブでも公開予定
https://www.youtube.com/watch?v=Mh82Yj1bWto

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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 武漢コロナ出現が故意、過失、また何処が犯人かに 関わらず 中共は武漢-湖北省の激甚な災禍、損害を被るだけで済ませたくなかった
且、米日欧を生物兵器による正規戦争と看做されないですむ武漢ウィの感染者が大量に存在する。これを 使えば今までの戦争と違い、自方の損失、費用 対 効果が大きく、相手方は甚だしい消耗、損失をこうむる  
この際、周囲国をウィグル化するのをはばもうとする米日欧印ほかを是で特殊攻撃する好機と見、実行した結果が 現状と思います 台湾は既に常態
 日本も殆ど同じ                                
 それぞれ別目的での B・ゲイツとの共同研究 湖北省での蔓延は多分、研究所と外部との遮断の不手際でしょうが、蝙蝠の所為に見せかけようと宣伝した                                    
  ワクチンで巨額の利益あげる目的のゲイツやスカウトされた W H O の事務局長 製薬会社等は ゲイツが他の病気のワクチンの実験場にしているアフリカで、ばら撒いて自然発生を装い、伝染する様子をながめつつ、ワクチンつくる心づもりだったのが 慌てて、急ごしらえとなった。感染蔓延中に供給するのが収益多い                              
他国では如何、認識か知らないが、日本は単なる伝染病の世界規模での蔓延とし、報じられているが、特殊攻撃 受けた結果であります、普通の武力侵犯も受け続けている。外国ヨリ武力ノ行使アリタルトキ です 是こそ非常事態です   
感染者の内、その他してある者ほぼ全てシナ人、重傷者用、中、軽 病室、待機ホテル 医療者 器具逼迫のかなりの理由 代々でない新規者は全て出国命令だすのが当たり前 これを監視下に置き支配の中共公安警軍検挙し処罰も当然 刑法犯です 
    ( SH生 北海道 )
                                                                         (宮崎正弘のコメント)「中国の代理人」=WHOのテドロスは、中国製ワクチンを認可しました。一方でWHOへの台湾のオブザーバー加盟要請には知らん顔をしていますね。
      ◎☆◎◎み☆◎□☆や□◎◎☆ざ◎◎□☆き◎☆◎◎  



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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月1日(火曜日)弐    通巻第6932号   
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~中国、三人目の子供OKです、国民は反発。90%が不同意
  いまさら老齢化対策? 生活苦、教育費の肥大化に三人の子なんて。。
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 中国当局は一人っ子政策を改め、二人目もOKとしたところ、逆に出生率は激減した。2020年の新生児は一千万ちょっと。往年の三分の一、コロナ禍もあるが、教育費に庶民は追いつけないからだ。
 具体的には二人OKの政策変更後、2016年に1600万の新生児、17年に1700万となったが、ここで打ち止め、以後は減少傾向が顕著となった。

 5月31日、中国共産党政治局は老齢化を憂慮し、国力の維持と発展のために、こんどは「三人目まで子供OK」と発表した。
ところがネットの反応は歓迎どころか、猛反発。なんと90%が不同意を示した。発表前も当局は効果を疑問視していたらしい。

 華字紙の見出しが躍った。
「中南海推三孩政策引爆輿論 民間不滿聲四起」(『多維新聞網』 5月31日)

生活費が上昇し、しかも学校の費用がかさんで、共稼ぐ夫婦はこどもの幼稚園費用で、まず躓くという。まして小中高等学校も無料ではなく、そのうえ大学へいかせるとなると、家計が赤字になる家庭が多い。

反対理由は「しかとした保障、たとえば教育の無料化、大学授業料の負担軽減でもないと、どうやって三人目など作れるのか? 富裕層は「子だくさん」を享受できるかもしれないが。。。。」
 予想された世論の反発に、当局も驚いている。
    ◎☆◎◎み☆◎□☆や□◎◎☆ざ◎◎□☆き◎☆◎◎   
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 ◎未来ネット「いわんかな」は6月3日午後四時半 ゲストは竹内久美子さん
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未来ネット「いわんかな」のお知らせ。
6月3日午後四時半─六時「生番組」です。
今回のゲストは竹内久美子さんです。
常連メンバーは高山正之(司会)、馬渕睦夫、宮崎正弘、福島香織、塩見和子の各氏。
後日、ユーチューブでも公開予定
https://www.youtube.com/watch?v=Mh82Yj1bWto


       (未来ネット、旧「林原チャンネル」)
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 貴誌前々号の歴史エッセイ「もうひとつの葬られた王朝」を拝読、先生は北陸生まれとおっしゃり、高志の国には並々ならぬご関心がおありのご様子です。
 出雲国滅亡時には、大国主命と奴奈川媛の子である建御名方命は、天照大神の天孫に敗れて高志まで逃げました。母の奴奈川媛が高志で死に、わが子を諏訪まで逃がした。
 建御名方命は諏訪湖で戦線をたてなおし、追撃する天孫族を敗ったのだと思います。戦いの拠点が、後の諏訪大社だと思います。
 記紀では、天孫族は建御名方命を諏訪に押しこめたというが、実際は、天孫族が攻めあぐんで、両者が和解したものと思います。神武初代天皇は、筑紫島(九州)から畿内を治めるので精一杯だったのでしょう。
 古代は、日本海側が表日本でした。海流の速度は1ノット程度ですが、対馬海流で北上し、リマン海流で南下できるからです。
 私の古郷の山形の立石寺山寺は、東北方面の根本中堂でした。円仁慈覚大師が比叡山から琵琶湖を北上し、塩街道から若狭にいって船出し、最上川を山寺近くの大石田まで遡上していました。
   (斎藤周吾)

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(読者の声2) まだコロナ禍が収束しませんが、三島由紀夫研究会は積極的活発に研究会活動を展開しております。次の三島由紀夫研究会公開講座予定は以下の通りです。どなたでも、予約無しで御参加いただけます。
     記
日時 6月25日(金)18時~
会場 アルカディア市ヶ谷(JR、地下鉄・市谷駅下車5分)
講師 関健(せきけん)
演題 自刃の思想
参加費 会員・学生 1千円、一般 2千円
講師略歴 昭和23年生。松本市で病院長を務める一方三島由紀夫研究に尽力。学生時代は創設されたばかりの三島由紀夫研究会の初代事務局長を務めた。著署多数。
 11月25日は、没後51年・憂国忌です。皆様のご健勝とご協力を宜しくお願い致します。
   (三島由紀夫研究会事務局)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)6月1日(火曜日) 通巻第6931号  <前日発行>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~郭文貴(中国情報の暴露男。大富豪)、NY拠点を売却へ
  マッハンタンのペントハウスを売りに出していた
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 ニューヨークはフィフス・アベニューの59番地(同57番地がトランプタワーだ)。
 銀座で言えば地価日本一の鳩居堂あたり。セントラルパークを見下ろせる、この一等地には1828年に建築された豪華アパートメント「シェリー・ネダーランド」が聳える。
 18階の持ち主は郭文貴だ。数多いベッドルームにテラスが三つ。管理費だけでも年額6万9000ドル。24時間ガードマン体制、コンシェルジェもある。

 2015年10月、郭文貴は、シェリー・ネダーランドのペントハウスを6750万ドル(74億円強)で購入した。
以後、価格は上昇し、2017年に7800万ドルとなった。
 
ところが、2018年に不動産物件の下落が始まり、6700万ドルになった。コロナ以後は都心から郊外へと金持ちや企業のNYエクソダスが始まり、現在値が幾らなのかは不明。郭が購入したときより下落している筈である。

 さて、郭文貴とはいったい何者なのか?
 貧困家庭に育って中学しかでていない郭は、苦労を重ねるうちに偶然手にしたビジネスがあたり、ついで証券界、保険業界に殴り込みをかけて億万長者となった。天安門事件では活動家に差し入れをしたりして逮捕されたこともある。

 公安部幹部と親しくインサイダー取引の暗部で大活躍して共産党幹部らに近付き、あまりに機密情報を知ったため粛清されることを懸念し、2014年にアメリカへ亡命した。2017年には政治亡命を申請した(米国政府は認めていない)。

 以後、「暴露革命」と言われる「機密情報」の発信基地となりVOAにも出演したが、三時間の独占放送は一時間で切られるという事件もあった。
 
 とりわけ注目を集めたのは「機密情報」と称する共産党内部情報の暴露で、ツィッターやフェイスブックはトランプ大統領より前に、郭文貴のアカウントを「フェイクニュース」として凍結した。
このためGTVという個人テレビを立ち上げ、江沢民、王岐山のスキャンダルらしき情報を次々と発信してきた。

 トランプの顧問だったスティーブ・バノンと親しく、妖しげな財団(法治基金)を立ち上げて「新中国構想」を発表したり、投資集団で金集めに狂奔したため、FBIの内偵が続いている。バノンは詐欺罪で起訴されたが、トランプの恩赦で救われた。

 郭文貴情報を、いまではまともに受け取るチャイナウォッチャーは居なくなり、孤立しているものの、ファンが多い。一部の批評家は彼を中国のスパイと見ているようだ。
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 次期オーストラリア大使にバイデン政権はキャロライン・ケネディ女史をあてるという予測があるようですが?  
   (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)『ジ・オーストラリアン』紙(5月31日)のすっぱ抜きですが、バイデン政権内部の動きで、ガセネタかもしれません。発令後の議会承認が必要ですので、どんなに早くても赴任は秋でしょうね。

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(読者の声2)貴誌前号の「SW生様」の投稿について、ご参考まで。「日本の新聞が報じぬバイデン大統領「最初の試練」アメリカ国境崩壊の危機が近づいている」という記事です。
https://www.mag2.com/p/news/498543?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000003_thu&utm_campaign=mag_9999_0527&trflg=1
 トランプおろしのお先棒担ぎのニューヨークタイムズも言いたい放題。無責任ですねえ。
   (NS生 千葉)

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(読者の声3)トルコ国営放送が次のようなユダヤ教徒に関する記事。
https://www.trt.net.tr/japanese/shi-jie/2021/05/28/zheng-tong-pai-yudayajiao-tu-gaisuraerunikang-yi-1647444
 何れの政体も宗教や個人思想そのものと同一ではありませんが、政が採用する戦術には民族意志が必ず顕現するやうで、イスラエルと共産支那、何れも真の友は不在との世界認識に立脚するが故に、平時の政戦略に共通あると共に我が国の対策も見えて参ります。
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12280-1085698/

 支那にてアビガン用途特許を軍が取得との記事。イスラエルもスタートアップ企業が盛んであり、軍事技術開発と親しい状況です。功利を先にして自立を後にする我が国とは経済速度感は全く異次元です。
https://www.technologyreview.jp/s/245881/chinese-hackers-posing-as-the-un-human-rights-council-are-attacking-uyghurs/
 ウイグル抑圧のため最先端技術高度化に余念無き支那の策謀は枚挙に暇無き勢いもまた然り。
 身中に異民族との対立を抱える両者、平時に戦勝の布石を施すことが当たり前。我が国のやうに数量技量の優位で均衡を図る思想とは異なります。即ち誰を如何に絶命させるか、具体的に企み且つ能動駒を動かし続けます。
 貴メルマガのイスラエルAI戦争もさながら、ユダヤ批判支那叫弾を封ずるべく相手の政官学財に浸透して有力者の協力陣を社会的に追い落とし孤立無力化させる民族意志あればこそ戦闘にも其の姿が顕れているやうに感得致しました。
 満洲建国功労者の石原莞爾閣下にして対ソ連八割戦力を満州国に配置、対支那は不戦という段階までしか構想出来ぬまま近衛政権の遠景たる上海事変に足を掬われ、国運を傾けました。
相手の死命を探り当て是れを制する方策を実行出来なければ、如何なる賢察も国体護持に益少無しとの先人訓、静かに承る次第です。
   (熊本護国生)
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<宮崎正弘の単行本 ロングセラー>
『バイデン大統領が世界を破滅させる』(徳間書店)
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「コロナ以後」中国は世界最終戦争を仕掛けて自滅する』(徳間書店)
『中国解体 2021』(徳間書店) 
『WHAT NEXT(コロナ以後大予測)』(ハート出版)
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<歴史シリーズ>
『こう読み直せ! 日本の歴史」(ワック)
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『一万年の平和、日本の代償』(育鵬社)
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『神武天皇以前(縄文中期に天皇制の原型が誕生した)』(育鵬社)
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『明智光秀 五百年の孤独』(徳間書店)
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■宮崎正弘の対談シリーズ■ 
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宮崎正弘 v 渡邊哲也 『迫り来るアメリカ 悪夢の選択』(ビジネス社)他四冊。
宮崎正弘 v 渡邊惣樹 『戦後支配の正体 1945-2020』(ビジネス社)他一冊。
宮崎正弘 v 石 平  『ならず者国家・習近平中国の自滅が始まった!』(ワック)
宮崎正弘 v 西部 邁 『アクティブ・ニヒリズムを超えて』(文藝社文庫)  
宮崎正弘 v 田村秀男 『中国発の金融恐慌に備えよ!』(徳間書店。韓国語版あり)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ、中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 高山正之 『世界を震撼させた歴史の国 日本』(徳間書店)他一冊。 
宮崎正弘 v 河添恵子 『中国、中国人の品性』(ワック)  
宮崎正弘 v 宮脇淳子 『本当は異民族がつくった虚構国家 中国の真実』(ビジネス社) 
宮崎正弘 v 藤井厳喜 『米日露協調で、韓国消滅! 中国没落!』(海竜社)他一冊。
宮崎正弘 v 室谷克実 『米朝急転で始まる中国・韓国の悪夢』(徳間書店)他三冊。
宮崎正弘 v 福島香織 『世界の中国化をくい止めろ』(ビジネス社)他三冊。
宮崎正弘 v 馬渕睦夫 『世界戦争をしかける市場の正体』(ビジネス社)
宮崎正弘 v 小川栄太郎『保守の原点』(海竜社)
宮崎正弘 v 佐藤 優 『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社)

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