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ユーザーインタビューをチームで行うコツ

はじめに

こんにちは!Chompyでプロダクトマネージャーをしているイリー( @illy )です。

Chompyのプロダクトづくりのためにユーザーインタビューをすることが多いのですが、普段のインタビューは基本的に一人で行っています。

先日たまたまチームのメンバー数人と一緒にパートナー(飲食店)さんにインタビューをする機会があったので、一緒に参加するメンバー向けにつくった社内向け資料を、個人名などを伏せつつそのまま公開してみようと思います。

=== 以下引用 ===

今回のインタビューの目的

飲食店パートナー向けタブレットアプリのある機能について、パートナーさんから機能改善要望をいただいた。CSチームが電話で一次対応をしたときに、先方が考えている機能ニーズを具体的に教えてもらえたが、言われた機能をそのまま作ってしまうとこういう問題がある👇🏻

1. どのパートナーさんにとっても使いやすい仕様とは限らない
2. このパートナーさん自身にとってもベストな仕様とは限らない
3. オペレーションなど他の方法で解決できる可能性がある

機能要望の背景にある課題を明らかにしてベストな解決方法を考える手がかりにするために、実際に困っていることをもっと詳細に理解する。

みんなが思ってること洗い出し

ユーザーインタビューをするときは、事前に持っている解釈や意見に固執せずフラットな気持ちで事実に目を向けることが大事。

でも、すでに持っている主観を完全に捨て去ることはすごく難しいので、思っていることを書き出して共有し自分の頭の中から外部化するすることで「客観的な一意見」にしてしまうことにする。こうすると、事前に持っている意見もヒアリングしてわかった事実も同列に扱いやすくなる。

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(※ ChompyではドキュメントツールとしてNotionを使っているのですが、実際に洗い出しているときは「誰が言ったのか」がわからないようにするために、発言者をメンションせずにメモを取りました。)

コミュニケーションのTips

インタビュー中、使う語彙の選び方や間の取り方で気をつけたいポイントがいくつかあるので、特に重要だと思っているものをまとめる。

なるべく意見ではなく事実を聞けるような質問をする
例えば「よく売り切れになるメニューはなんですか?」ではなく「いちばん売り切れになるメニューはなんですか?」と聞くと、一意に特定しようとするので意見や解釈が混じりづらい。「ファクトで教えてください...!」と意気込んで聞いちゃうのではなく、相手が事実を思い出して答えたくなるような質問をする。

実際に体験した「ストーリー」を話してもらえるよう会話を導く
答えが一つだけ返ってくるような問いをぶつけて一問一答式に聞くのではなく、相手が「そうそう、こないだはこんなことがあって...」と話してくれるようなコミュニケーションを意識する。
ユーザーインタビューはインタビュアー側が事前に用意した質問リストを埋めることではなく、想定すらしていなかったインサイトを手に入れたり、現場で起きていることを超具体的に理解することが目的。
質問への答えをシャープに作って返しているときではなく、少し自由度の高い状態で話をしているときに、そこで生まれる余白の中から本心や大事なことがこぼれたりするので、そのポイントを見落とさない。

相手のフィールドに立つ
「システム屋さんのところに呼ばれて質問されにきた」ではなく「お店に相談に乗りにきてくれた」と思ってもらえるような状況を作れたら理想。
ホームに感じてもらってリラックスして話してもらう。
自分の話をダラダラと積極的にするのはNGだが、こういう状況を作り出すために必要なアイスブレイクは要所要所で挟む。

「わからないことはありますか?」じゃなくて「気になることはありますか?」と聞く
「わからないこと」と言っちゃうと、相手は質問をするために「自分はこれがわからない」と認めないといけなくて心理的なハードルになる。
「どんな初歩的なことでもいいんでわからないことあれば」みたいに譲歩をしても、「自分は初歩的なこともわからない」と認めないといけないのでハードルが余計に高くなったりする。今回は相手に「システムに詳しい人 対 システムに詳しくない人」という構図に感じさせてしまいがちなので尚更気をつける。
「気になることはありますか?」と聞くと、疑問や些細な意見を言うハードルが下がるのでなるべくこういう語彙を使う。

=== 引用おわり ===

さいごに

ユーザーインタビューをするときに気をつけていることや、チームでインタビューをするときの準備のコツを具体的に紹介しました。
社内向けにこういうドキュメントを書くことがよくあるので、公開できるものはまたどこかでnoteで書いて公開してみようと思います。

最後に、ぼくが普段参考にさせていただく本や記事を少しだけ紹介します。

最後まで読んでいただきありがとうございました👋🏻

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