やきもののはなし
今、近所の中古本屋さんで買った〝焼き物の真贋の見分け方‘’という特集をしている雑誌を読んでいます。
やきもの。
知れば知るほど知らないことに気づける。
奥深い世界。そして私がかつて、僅かに身を置いた世界。
骨董の価値としての目線で語られるやきものは今まで読んでいた本や図録とはまた違った目線で語られていて、めちゃくちゃ面白い。
今までの自分は作り手の目線で、語れる人も作り手の目線だったから新鮮さを感じています。
あらゆる段階を経て完成する焼き物。
手作業によって出来るもの。
手作業だからこそ、長石が崩れずに荒々しい表面の質感を出せたり。工業製品に慣れてしまった私たちの世代に訴えかけるものがあるように感じます。土、乾燥、釉薬、炎、絵付け…全ての段階で起こった奇跡がハーモニーを奏でるかのように素晴らしい作品を作り出している。手仕事の賜物。
勿論、その奇跡は熟練の技によって意図的に起こされている。ただ、そんな作り手の意図した奇跡を上回ってしまった、更なる奇跡的なものが生まれてしまうのがやきもの。
今私が欲しいのは電気窯だけど、直感的に好きだと思う作品は穴窯などの薪で焼かれたやきものです。自然をそのまま映しているようで、力強い炎によって洗練されてやっと、使い手の手元にやってくる。上手く表現出来ないのだけど、なんと言えば良いものか、、息をしているように感じることが多々あります。
これからももっと、目を肥やしていきたいな。
おしまい。ちゃんちゃん。
あ、約2年半ぶりに映画館に行けました。最後まで観れました、映画。次はもう少し大きいところに挑戦してみよう。
患いを抱える前に出来ていたことを取り戻せたような気持ちがして嬉しいです。
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