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個人的な2022WCS DFMの負けゲームに対する感想(要約編)

注意① 1プレイヤーの個人的な意見です。戯言です。
注意② バンピックの是非についてはあまり触れないようにします。
理由は2017WCS WEvsC9のバンピに対して批判したプレイヤーに対しての当時SKTコーチのkkomaの回答とほぼ同じな為。

DFM vs LLL

【DFMの構成】
DFMの構成はポッピー・アリスターをフロントに置き、タリヤ・アフェリオスがダメージを出すカウンターエンゲージな構成。
またエイトロックスが対面のセジュアニに対して有利であり、サイドレーンの適性が抜群な事を活かして有利も作っていくこともできる。

ただその反面"相手を遠くにいる相手を捕まえる能力"が欠如している為、不利な状況の時にはアイディアが必要となる。
また構成的に序盤のMID/BOTレーンは相手に不利であるため、相手に先手を取られやすい。JGの関与が無いと有利を作りづらい。

【ゲームの内容】
このゲームの内容は簡単に結論を書いてしまえば「DFMがミスを行ってしまい、それをLLLが見逃さずに突いてきたLLLが有利になってDFMが敗北した」だ。

ポッピー・タリヤはWCS前のパッチでとても強力な構成であることは間違いないのだが、WCSで使用されてる12.18のポッピーはジャングリングがナーフされたため、ポッピーはリーシュを貰ったにも関わらずノーリーシュのヴィエゴに対して常にジャングリングが遅かった。
その為か、ポッピーが先手を打ってアクションを起こす機会が最初のTOPレーンのガンク以外ほぼ無かった。

また全体的に個々の判断やコミュニケーションエラーが度々見られ、基本的にDFMからのアクションが全て失敗し、そのDFMのミスをLLLが的確に突いていくという、DFMがLJLチームに勝利してきた展開がそのままDFMに返ってきているようなシーンが多かった。

初日、特にマイナーリージョンのLLLに敗北という手痛い結果となってしまった。
個人的な事前評価で「FNC以外の全チームが2位になる可能性もあれば6位になる可能性もある」と評価したが、とはいえLLLが一番6位になる可能性が高いと考えていたため、この結果はとても残念だった。
また1位候補のFNCのゲームはともかく、2位以下候補のチーム、とくにマイナーリージョンのチーム相手に対しての1回の敗北はとても大きな損失だ。
("韓国通の日本人(韓国人)"と一緒に、当時この結果にはかなり懸念していた)

FNC vs DFM

【DFMの構成】
構成のタイプとしては1日目のLLL戦と大体同じで、基本的には相手から攻められた際の集団戦が強い(ビクター・アリスターがいる為)。
また今回はTOPレーンだけではなく、BOTレーンも相手に対してイーブン以上取れるチャンピオンをピックしている。

しかし今回もエンゲージの能力が低い構成となっている。
不利な状況下、自分達からファイトをしたいときに攻めきれない・相手をキャッチできない構成となっている。
それ故に相手のルブランに対してどう対応するのか注目どころだ。

更にはMIDレーンにDFMがビクター・トランドルを出しているのに対してFNCがリーシン・ルブランを出しているのがとても怖い。
トランドル・ビクターの2人ではルブランに対して有効的なガンクを行う事はとても難しいが、ルブランはWEでブリンク+スネアでべた足のビクターを捕まえる事が得意な為、FNCの方がJGを含めたファイトが強い。
また今回、FNCのSUPはHylissangのマオカイということもあり、JGだけではなくSUPからのプレッシャーもある。
トランドル・アリスターとしては相手JGの動線の確認、MID近くの視界を確保するなどしてビクターの補助をする必要がある。

【ゲームの内容】
序盤のFNCのミスをきちんとDFMが回収し、更にはDFMから起こすアクションも成功する。少なくともゲーム開始20分までの"DFMから起こすアクションは"成功している。
だが、FNCの方がマクロがとても高い為に有利を作れない。
ゲーム開始20分までにDFMの方がFNCよりもキルを取れており、タワーもFNCよりも1本多く取っている。更にはタワープレートもDFMの方が多く取っている。
しかしグローバルゴールドに差が着けれない。
FNCのウェーブ管理の能力が高く、デスはするものの常にDFMよりもCSを取り、経験値に差を付けない動きを徹底している。
(ゲーム開始13分から20分までの8分間、FNCが上手いマクロを展開している。ぜひ確認してほしい。)
素人目ではFNCのローテーションに対してDFMが対応すべく動いた際にウェーブ管理まで気を配る事が出来なかったのではないかと考えている。

そして20分後にはDFMに精度が欠ける仕掛けに対してFNCがカウンターし、FNCの仕掛けにはDFMが被害を受けるという展開が続いていく。
一番痛いのは24:30付近のDFMがタワーダイブを仕掛けてのファイトだろうか。
マオカイがロームしてきてFNCがアクションを起こす事が想定できる状況でダイブを実行したのはとても痛かったし、DFMの焦りや集中力の切れが見えるようなシーンで見ていてとても悲しかった。

初日のLLL戦では「LLLがDFMのミスを突く」というプレイが主であり「LLLからアクションを起こして有利を作る」というプレイはほぼ無かった。
しかし今回のFNC戦では「DFMのミスを突きながら、自分達からもアクションを起こして有利を作る」というプレイをFNCが行ってきた。
正直、レベルの差を感じてしまう1戦であった。
まだまだLJL地域はpool1には届かないという感想だ。

EG vs DFM

【DFMの構成】
DFMの構成はダイブ構成、全プレイヤーが相手に突っ込むのが基本的な戦法だ。
TOP/BOTにはカウンター、キルポテンシャルが高いマッチアップにし、MIDはイーブンでレーン戦を終えさせるために後出しでアサシンチャンピオン全般に対してどちらかと言えば耐えやすいヴェックスをピックした。
基本的な20分までのゲームプランはMIDは耐え、TOP/BOTでゲームを作る事だろう。
またヴェックス・カイサはグローバルウルトで味方に寄る性能が高い。
TOP/JGがファイトを起こした際にすぐさま寄る事で人数差を作ることが出来る為、そういった場面が出てくるかも注目だ。

MIDレーンにはヴェックスをピックしているのでウェーブクリア能力はあるのだが、その反面サイドレーンの適性が低い。
今回相手はエイトロックス・アカリとサイドレーンの適性があるチャンピオンをピックしているため、その差がどうなるかも注目どころだ。

余談ではあるが、個人的にセトピックは面白いとは思った。
アフェリオス・スレッシュに対してカイサ・セトならばキルポテンシャルを上回る事も出来るし、その後ピックされたアカリに対して対象指定のR、Eをオールインする事で機能停止させることも出来る。
またTOP/MID/SUPのフレックスであり(対面との相性的にほぼTOPはありえないが)、相手が先出しエイトロックスという事もあるので、もしセトをMIDに配置してもケネンをピックすればAD/APダメージのバランスも良くなるし、TOPのレーン戦も有利になる。
フレックスピックを活かしたBP特有の揺さぶり・心理戦も多少見えるシーンであった。

【ゲームの内容】
序盤7分くらいまでの時点でDFMは崩壊していたといっても過言ではないゲームだった。
最初のトランドルレベル2ガンクもレッドサイドのJGがヘカリム、ブルーサイドのJGがトランドルなのであれば、どのサイドでトランドルがスタートするか確認した上でレベル1ファイトをしてほしいし、多少JGの介入あったとはいえTOPとMIDのソロデスは非常に痛い。
全レーンが不利を背負い、そのまま押し込まれて負けたという内容。
正直構成的に不利を背負いすぎるとどうしようも出来ない。

もう少し精度が良い仕掛けが出来る前準備をするようにした方が良かったと思う。

LLL vs DFM

【DFMの構成】
DFMは基本的にアジール・ケイトリン・モルガナといったタワーシージが強いチャンピオンが揃っている。
相手よりも育っている際のにらみ合う能力は強いのだが、反面体が柔らかいチャンピオンが多い為、ワンミスが命取りになるケースが出てくる。
また構成的にエンゲージの能力もセジュアニのRに任せる事も多い為、相手をキャッチしたいときにキャッチできないような構成となっている。

【ゲームの内容】
「賞味期限内に決めきれなかった」という感想が出るゲームだった。
序中のモルガナのミスはともかく、結果的にアジールが育つ事が出来たのは良かったし、順調にオブジェクトは取れていた。
が、後半マオカイがバロン・ドラゴンのスティールを連続で成功したことでゲーム時間が延び、結果オラフやアカリと言ったフロント・ダイブが得意なチャンピオンが育ちきり、その対応が出来ずに負けてしまった。

正直このゲームは途中までは完全にDFMのペースでゲームが進んでいたといっていい。
29:50頃のバロンをDFMが獲得すれば相手のMID/BOTのタワーの破壊、ジャングルの視界確保をし、その後のマウンテンドレイクを獲得するための準備が整う。
また、マウンテンドレイクをスティールされた場面もDFMが有利な場面ではあったが、スティールされてしまったのもとても痛い。
あの時点でマウンテンソウルをDFMが獲得できていれば、オラフ・アカリ・MFの火力を軽減することが出来ていたため、44分という長時間のゲームの前に畳むことが出来ていたはずだった。

だがこれに関しては「準備が足りなかった」よりも「相手のトライする判断が良かった」というべきだったと思う。

RNGvsDFM game2

【DFMの構成】
集団戦に寄った構成のDFM。
TOPはDFM有利、MIDは不利、BOTは勝つことは難しいが耐える事は出来るような相性。
基本的に20分まではセジュアニが介入しないで有利を作ることは難しい構成であるが、相手は1v1で有利を作りやすく、ガンクが合わせやすいチャンピオンが揃っている。
20分以降ではルブラン・アムムの位置の把握が重要になってくる。

余談だが、このBPで「マイナー地域がXiaohuに対して先出しでヨネ出すのどうなの?」という感想が出てくるのはあると思うが、個人的には面白いと思った。
BO5の1戦目でタリヤを先出しするRNGを見て「もしかしたらRNGはタリヤのTierが高いのかもしれない」と考えたかもしれないし、ここでAD/SUPを選ばないでピックフェーズ2で後出しすることが出来れば、BOTレーンを有利・安定化させることが出来る。
多少ヨネという尖ったチャンピオンを先出ししてはいるが、客観的に見てて良いピックだと感じた。

【ゲームの内容】
ゲーム開始14分以前はDFMの仕掛けが上手く決まる場面も多かったが、14分以降からはずっとRNGが有利を作り続ける展開が続いてしまった。

注目すべきはRNGのリソースの使わせ方だ。
DFMの集団戦で強力なスキルであるケネン・ヨネのRをオブジェクト・集団戦を行う前に使わせ(避け)、その後にオブジェクトを獲得・集団戦を起こすカウンターのプレイがとても上手かった。
しかしこのカウンターのプレイを成功させるためには事前に相手にRを使わせ、かつ自分たちは不利を背負わないような状況を作らないといけない。
そのような難しい状況を実現させるのは、やはりRNGの個人技の高さの証明ともいえるし、またそれを前提としたマクロを展開してくるRNGのチームとしてのレベルの高さが分かるゲームだった。

RNGvsDFM game3

【DFMの構成】
サイドレーンの適性が高いトリンダメア・ルブランを添えて、かつ集団戦・ウェーブクリア能力が高いシヴィア・ユーミを添えた構成。
RNGとのBO5前だとMIDにはサイドレーンの適性が低いチャンピオンをピックし、集団戦の事を見据えたピックをする傾向があったが、今回はMIDにサイドレーンの適性が高いチャンピオンをピックしている。

ただその一方、BOTレーンにはシヴィアをピックしたことによって序盤の有利を作りづらいチャンピオンをピックしてしまった。
前半の20分まではルブランを中心としてJG・サイドレーンへ有利を作るor相手にプレッシャーをかけ、20分以降はトリンダメア・ルブランの生存能力が高いチャンピオンを活かして相手にリソースを切らすor反対サイドのオブジェクトを獲得するマクロが展開できると良いだろう。

【ゲームの内容】
メンタル・集中力が切れてしまったのか、DFMの判断ミスが目立つゲームだった。
RNG、特にJGの攻める判断が的確だったのもあり、焦っていたのかもしれないのだがリターンとリスクが割に合わない行動が多い。
また客観的に見るとチーム内でのコミュニケーションエラーや意思疎通が出来ていないような場面もよく見られる。

RNGvsDFM game4

【DFMの構成】
これまでのBO5で出した構成とは変え、従来のMIDは中盤DPSが出るアジールピック、TOP/BOTはレーンが強かったりする集団戦向きチャンピオンをピックしている(ちなみにLOUDとのBO5 2ゲーム目と全く同じ構成だ)。

ただし、中盤以降までゲームが伸びてしまうとフィオラの対応が味方1人だけでは出来なくなってしまう。
その為、DPSが出るアジール・トリスターナを活かしたバロン・ドラゴン早めにとるマクロを展開していきたい。

【ゲームの内容】
ほぼgame3と同じ内容となってしまう。
素早いRNGのJGのガンクから動くRNGのアクションに対抗するためにDFMもJGを中心としたアクションを起こすのだが、それがリターンのわりに合わないリスクの高いプレイを行ってしまい、結果裏目ってしまう事が多かった。
正直メンタルもいかれている部分もあるんだろうと客観的に判断したが、ファンとしては見ていて辛かった。

まとめ(余談)

韓国から傭兵に来ているプレイヤーの精度が欠けるプレイ、コミュニケーションエラーと言えるようなシーンが多々あったが、個人的にはDFMはpool2相当の結果を出したと思っている。
pool3のチームに対しては有利な結果を出し、pool2以上のチームには有利になったりならなかったりする」、これを去年だけではなく、今年も続けて行えたというのはpool2相当のチームだという証明をしたといっていい。
特にpool3,2のチームに対しては5勝3敗(BYGを含めるならば6勝3敗)と勝ち越し、プレインステージpool2のチームとしては最も多く勝ち上がったというのは結果として証明している事実だ。

しかしここから次のステップ、プレインステージpool1のチームに安定して勝つ事を考えようとすると、どうしてもDFM1チームだけでどうこうできる問題ではなくなってくるのが現状だ。

株式会社DetonatioN 第7期決算公告

DetonatioN(DFMの所属企業)はLOL以外にも様々なジャンルのプロゲーマー・チームを所属・運用させており、国内トップクラスのプロゲーミングチームといっても過言ではないが、その企業が最終赤字となっている事が官報の情報によってあらわになった。

他チームの運営状況がわからないが、他も同様と考えるとLJLは練習生の育成や規模の大幅な拡大など到底できるわけがない。
そうなると親元であるRiot、Riot JP、LJLが力を上げてくれないと厳しいのが現在のLJLの状況といえるだろう。

全国高校Eスポーツ選手権やTV番組でEスポーツジャンルが放送されたりと、数年前に比べると"世間"もある程度力を入れているというのはわかるのだが、それでもまだ足りない。
現在LJLで国際大会で活躍するEvi、Yutaponも27,26歳となり、LOLプロ選手の世界で言えば"寿命"が近くなってきている。
彼らがいずれプロ選手を引退した際に"DFMがいたから結果を出せた地域"から”結果が出せなった地域"となってしまうのはファンが去ってしまう事となるし、やがて一般プレイヤーすらも去ってしまう最悪の事態に陥る事となってしまうだろう。

「チームが結果を出してスポンサー料・広告料を稼いで規模拡大」が先か、「チームが結果を出せずに赤字経営で規模縮小」が先なのか、今後のLJLチームのみならず、Riot JP・LJLの働きに注目していきたい。

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