ゼロから何かを生み出してみたい気持ちに辿り着いたきっかけ
8月、次の作品を探しに本屋へ繰り出した。
ビジネス書ではなく、小説でもなく、エッセイのような「やわらかい」作品を読みたい気持ちでいた。
ちなみにこの「やわらかい」というのは、私の中でビジネス書の対極にあるものを表現する時に使っている。ビジネス書でも文体が易しいものもあるかもしれないが、そういうことを言いたいのではない。
さて、本題に戻ろう。
そんな私の慣れないエッセイ探しの旅は、とある棚の一番下にある作品に出会うことでひとつの目的地へと辿り着いた。
「一生のお願い」という言葉選びがなんだか素敵だな、と直感で手に取った。するとそこにはどこかで見覚えのある名前。そう、以前チャットモンチーでドラムをやっていた、あの高橋久美子さんではないか。
なんだか勝手に運命を感じてしまって、すぐに手に取った。
そして息巻いて「一生のお願い」を購入したものの、相変わらずちんたらと読書をする私はまだ読み切っていない。
でも、一話一話を読み進めていくうちにある日
「私も何か書きたい」
と思ったのである。
その作品の中には、高橋久美子さんが日常で出会う様々な人や事象のことが綴られていて、これがエッセイかあと思うと同時に、こんな風になんでもない(もちろん本人にとってなんでもないことはないんだけど笑)ような日常を、嘘偽りなく、でも後から読み返して「なんかおもろかったな」って思えるような記録として残せたら、とっても面白いじゃない、と感じたのだ。
今日もこの文章を書くためにカフェに来て、その道中、カフェで過ごす最中でいろんな発見がある。台風が過ぎた後の変な天気だな、湿度が高いな、子供連れが今日も結構多いな、ガチャガチャの新作あるかな、カフェの店員さん受け渡しのとき目を合わせてくれて嬉しかったな、とか。なんでもいいのだ。
このエッセイに出会い、日常をいまよりも少し彩って、小さな創作活動をしたいと思えたのであった。
あの日、本棚の前でしゃがんでよかった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?