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【要約】ポルノグラフィティ「サボテン」の歌詞を個人的な解釈で読む

はじめまして。いくらと申します。

いくらは24歳女性で、ポルノグラフィティファン歴15年ファンクラブ歴10年なんですが、最近聴けば聴くほどいい曲だなあと思ったので、ポルノグラフィティ「サボテン」の歌詞について、個人的な解釈を書きます。

この曲を知らない方は一度歌詞を読んだり聴いたりしてから読んでいただいてもいいですし、読んで興味湧いたら聴いてもらうとかでも嬉しいです。

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目次
◆歌詞の概要
◆歌詞の魅力
◆まとめ
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◆歌詞の概要
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一言で言うと、サボテンは僕に愛想を尽かして出て行ってしまった彼女との日々に思いを馳せて、彼女への愛情を再認識する、いうならば「失って初めて気づく恋人の大切さ」を歌った曲。
それだけならよくあるかもしれませんがいくらが思うこの曲の凄いところは以下の2つ。

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1.時の流れと僕の気持ちの移り変わりを「雨」で表していること
2.対照的な僕と彼女を同じ「サボテン」に重ねていること
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◆歌詞の魅力
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1.時の流れと僕の気持ちの移り変わりを「雨」で表していること

曲の1番で雨が降り出し、彼女への愛情に自信が持てない僕の気持ちから物語は始まります。2番で雨の激しさが増し僕のダメさ加減や、激しい後悔が浮き彫りに。そして最後のサビで雨が上がって、彼女への気持ちを再認識し、2人の未来を前向きにとらえる僕の気持ちへと移っていきます。

☆時の流れってどのくらい?
→実際雨が降り出してから止むまでの間の時間がどれほどのものかはわかりませんが、歌詞から推測するに、おそらく、雨が降り出して彼女が出ていったのは植物に水をやるような比較的早い時間(午前中?)で、雨が止んだのはまだ薄日が差す時間。

サボテンの続きの曲、「サボテン Sonority」の歌詞に「冬の街」と言う言葉が出てくるので季節は冬だとすると遅くても日暮れ前の16〜17時くらい?

仮に彼女が出ていったのが午前10時頃とすると、6〜7時間もの間、僕は彼女との日々に思いを馳せていて、「未だ彼女は帰ってきていない」し「僕も探しに出ていない」ことになります。

彼女が出て行って雨が止むまでがもっと短い時間と仮定することもできますが、いくら的にはこの雨は2人が過ごしてきた長い時間の中で溜まって溢れ出した感情にも重なっていると思うと、通り雨みたいな短時間のものではなく、1日中降るような重たい雨だと思うんですよね。

☆なぜ僕は最後まで部屋を出ないの?
→彼女側にどうしても感情移入してしまうので、個人的には僕に対して、お前のそういうところだよ!いつまでも思い出に浸ってないで早く探しに行けよ!って思ってしまいます。どうせ帰ってくると思ってんだろ!甘いよ!

ただサボテンって2000年にリリースされていて、製作期間がそれより前と考えるとちょうど携帯電話が普及し始めたくらいの時期なわけで、情報量的にあてもなく探すというのはとても難しいだろうと思うと、この部屋で待っていれば彼女とすれ違うことはなく、いずれ帰ってくる彼女と再会できるはず、と思う気持ちもわからないではない。きっと彼女には一緒に暮らすこの部屋以外に居場所なんてないって思っているのかも。やっぱり甘いよ!


2.対照的な僕と彼女を同じ「サボテン」に重ねていること

サボテンは砂漠に自生するような植物ですから寒さや多湿には弱く、水をあげすぎると枯れます。

とはいえ、全く水がないとそれはそれで枯れる、タフなようで面倒くさい植物です。
(いくらは過去3つのサボテンを枯らせた前科者です)

☆僕はどんなサボテン?
→サボテンに雨の日にも溢れるくらい水やりをする彼女ですから、僕に対しても同じように過剰に愛情を注いでいたのだと思います。

そんな行き過ぎた愛情にうんざりして根腐れを起こしそうなサボテンが僕。

ただ、僕は彼女がいなくなって初めて、溢れるほど注がれていた愛情に慣れてしまって大切にできていなかったのは自分だと気づきます。

サボテンが冬の雨の日に暖かい部屋の中で沢山の水を受けるように、僕もこの部屋で彼女から惜しみない愛を受けていたんです。

☆彼女はどんなサボテン?
→かつては僕からの愛情を受けて潤っていたけど、いつしか僕におざなりにされている彼女。水をもらえず干上がって枯れそうなサボテン。

やわらかいトゲのように辛さを訴えるサインは出していたけど僕は気付いてくれない。限界を迎えた彼女は雨の中家を飛び出したまま帰ってこない。行き先も、僕に期待した言葉も明かさず、知らん顔で黙ったサボテン。

愛情過多で枯れそうな僕と、愛情不足で枯れそうな彼女。対照的な2人を同じサボテンに例えるハルイチさんの表現力に震えます。


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◆まとめ
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最後に僕は彼女の気持ちを理解して、彼女と2人で、小さなサボテンにふさわしい「小さな花」という愛や幸せを育んでいこうと思うのでした。

めでたしめでたし…ではなくて、

忘れないで欲しいのは、この曲は最後まで僕が一方的に思うことだけが描かれているので、きっとうまくやれるはずと思っているのも現時点では僕だけということ。

彼女はずっと知らん顔で黙ったサボテン。彼女が出て行った理由は僕が考えた理由と同じなのかさえも確かめていないのに本当に「うまくやれる」のかな。

(「サボテン Sonority」を聴く限り、彼女が帰ってこないまま僕はこの部屋で朝を迎えることになるので、きっと彼女はもう戻ってこないのでしょう。)


たった4分58秒の中にこれだけのドラマが盛り込まれているなんていい曲すぎる…ぜひ聴いて欲しい…!

そしてこんな解釈もできるのでは?とか、このメロディは云々とかいう談義をしながらビール飲んでキャッキャしたい。


いくら



※歌詞の具体的な分析は詳細編をご覧ください。

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