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持続可能な開発

このまま経済開発を優先して、環境を破壊し続けたら、経済開発自体が持続できなくなる。将来の世代にツケを回さずに、今の世代のうちに、持続できるようなやり方に経済開発を軌道修正しよう。持続可能な開発は本来、このようなスローガンであったはずである。それが今は違うらしい。

 2016年以降における国連の目標である「持続可能な開発目標(SDGs)」は、経済・社会・環境の三つの次元を含む。もはや、経済と環境のバランスだけが焦点ではなく、社会の次元が加わった。A/RES/70/1という国連総会の決議には、繁栄は自然と調和しなければならない、そして、平和は持続可能な開発の条件であり、結果でもある、と書いてある。繁栄という言葉は経済のことで、平和という言葉は社会のことであろう。新しい持続可能な開発のビジョンは、経済開発のやりすぎは自然を損ない繁栄をもたらさない、ということだけでない。差別や搾取をなくして社会を良くしないと、平和は失われ、場合によっては自然も繁栄も脅かされる、と語る。

これを、信じるか、信じないか、それはあなた次第である。人々には選択の自由があるのであるから。今回のテーマは、経済開発、人間開発、そして持続可能な開発の間には関係があるのか、あるとすれば、どのようなものか、あなたの考えを述べなさい、である。

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