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正戦論

残虐な捕虜の扱いや武器の使用を見過ごせないのが人間である。利益だけでなく、正義を重んじる。死者や負傷者を減らすことだけ考えれば、そもそも戦争を行わないのが最善である。どうしても戦争を行わなければならない理由があるとすれば、正義にかなっているか、かなっていないか、厳しく吟味しなければならない。

残虐な捕虜の扱いは人道法、残虐な武器の使用は戦争法である。これらをまとめてラテン語でユス・イン・ベロという。戦争行為における合法性がその意味である。戦争そのものの正当性のことはラテン語でユス・アド・ベルムという。このように戦争に関する国際法には2種類あり、まとめて武力紛争法ともいう。これから見るのはユス・アド・ベルム、つまり正戦論である[1]。今回のテーマは、現代の「正戦論」について論じなさい、である。

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