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朗読講師の中に、著作法を軽視した人がいる現実

朗読講師をしている方の中に、作者へのリスペクトがない人や、著作権法を軽視した人がいる現実があります。

著作権の意識が低い人から朗読を教わっている人は、権利者から訴えられる危険性も同時に身につけているということを自覚した方がいいと思います。

過去に、拙作に触れたこともない某朗読講師の方から、有料イベントで読みたいからと作品を“貸して”欲しいという問い合わせを受けて困惑したことがあります。
企画概要の説明もありませんでした。
使用許諾ではなく「貸す」とは? 意味がわかりませんでした。

話のわかるタイプとお見受けしたため、お断りとその理由を述べたら、丁重なお詫びがありました。
気づいていただくきっかけになってよかったと思います。

青空文庫ばかり読んでいると、作品は自分が消費するものだという錯覚を起こしてしまうのかもしれません。

自らが朗読することで作品の周知に広まるのだから著作権法が邪魔だという思いあがった自論を優先させている発信を目撃したこともあります。
(そんな語り手に、作品を読んでもらいたいと思う作家はいるでしょうか。むしろ作家の皆さんに注意喚起したいレベルの内容でした)

いくら語り口が巧みで指導力に優れていたとしても、作品や作家へのリスペクトがない語り手の朗読を聴きたいとは思いません。
そうした語り手の朗読は、総じて作品の味わいよりも自分の巧みさを主張してくるからです。

稀ですが、この方のようにちゃんと著作権について言及している方もいます。
松井みどりさんという、元アナウンサーの方でした。
ブログを拝読する限り、舞台表現の朗読に関する価値観は異なりますが、作品へのリスペクトがある方から教わる方が増えるのは、ひとりの書き手としては安心します。

朗読を指導される方は、松井さんのように正しい知識をつけていただきたいですね。

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