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消防士の召集について

私は消防士です。

よくある質問の1つに
「休みの日も、召集とかよくあるんですか?」
というのがあります。

答えは、
「ほとんどないです。ただ梅雨時期等の大雨の時は召集されることがあります。」


まず、火災による召集というのはまずないです。

自分の勤務場所の管内で、とてつもない大きい火災が起きたら召集されますが、おそらく10年に1回あるかないかです。

なので、召集されるとすれば、大雨による災害対策本部が設置された時です。

要するに、土砂災害の警戒のための召集です。

じゃあ召集されたら何をするのか?

何もしません。

土砂災害が起きるまで、職場でひたすら待機です。
時々、消防車で管内を見回りに行くくらいです。
なぜなら、消防署所にどれだけ人を集めても、消防車両の数は限られているからです。
車両がないと何もできません。
情報収集班もそんなに人数はいりませんから。

そして、何も起きないまま、災害対策本部が解除されたら、召集も解除で帰宅できます。


はっきり書きます。
召集時の人件費は、莫大です。
もちろん、税金です。

私は、召集されて何もしない時、いつもこのことを考えてしまいます。

今、税金はどれだけ使われているんだろう、と。
1回召集をかけるだけで、数百万円はくだらないだろうな、と。

安全安心と引き換えに、消防士は税金からお金をもらっています。

費用対効果の発想が成りたたないからこそ、難しい問題だなと感じています。

税金が使われているわけですし、少なくとも召集時にかかった人件費等の費用は公表すればいいのにな、と個人的には思っています。

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