外資系営業の「クビ」とは

外資系というと成果が厳しくて、特に営業職は「すぐにクビになる」というイメージがあると思います。

実際に自分が営業部門の管理職として実行してきた事例なども含めて、共有してみたいと思います。(注:法的な観点などは専門家や専門の情報をご参照いただき、経験と意見という観点でお読みください)

ほとんどの場合は、PIP (Performance Improvement Plan)という、業務成果の改善プランを提示されることとなります。
多くの場合は、下記のような内容が含まれていることが多いです。

  • 対象期間:例えば、7/1から9月末日まで

  • 内容:

    • 商談回数やコール回数

    • 訪問件数

    • 成約件数・金額

    • 達成に至らなかった場合の条件(基本的に自主退職をお願いする内容)

ここで注意が必要なのが、実質的に嫌がらせみたいな内容もあり、「それができないから今の状態にある」「そもそも”そこ”じゃない」と言いたくなるような内容が多いのも事実かと思います。(私見です)

ということで、所謂映画に出てくるような派手は解雇はあまりなく、
あくまでサポートやチャンスは与えるけど、ダメだったら辞めてください、という通知となります。

受け取った方々の反応

ほとんどの場合は、二つのタイプに分かれます。

  1. 諦めて転職活動をする、もしくは、割増退職金などの交渉を始める

  2. 何とかチャレンジしてみる(= わずかな可能性に賭ける)

外資とはそういうものだという考え方で、さっさと転職活動をする方が個人的には良いと思いますが、危険なのがやはり「試用期間でのPIPが多い」ということだと思います。これは、入ったばかりで、また転職活動することになるので、精神的にも割ときついというのと、面接でも「何か問題あったのか?」という質問や反応に接せることとなります。(私はおそらく200-250名くらいの採用面接に面接官として対応させていただきましたが、やはり皆さん一様に精神的に参ってました。気にしない面接官もいますので、あまりネガティブに語らないことをオススメします・・・)

一方で、確かに復活するケースもあります。インバウンド(問い合わせなど)で運よく決まるなどがあって、PIPの文書にある条件をヒットした場合です。

ただ、割とPIPが出ている環境や会社というのは、基本的にずっと出すタイミングを見てる可能性もあるので、環境や上司が信用できるかどうかで判断した方が良いのも事実かと思います。

結局は自己責任でリスクを取る必要があるので、中に留まるにせよ、外に出るにせよ、外資系企業に来た時点で、何かが起きた時の対処や常に考えておきべきですね。好調だったのに、いきなり縮小(しかも日本は割と良い状況なのに)、なんてこともまぁまぁありますし・・・

受けてしまったらどうするべきか

上記と重複しますが、結局は自分がどこまでその会社や上司と働きたいか、などを軸に再考するしかないと思います。

たまに訴えるなどの行動に出る場合もあるようですが、余程納得いかない場合を除き、結構大変です。私は幸いそのような場面に遭遇したことがないのですが、過去に複数の専門家と話すと一様に「おすすめではない」という反応でした。

ただし、相談できる元同僚や法律家ともコネクションは持っておくべきですね。会社都合か自己都合なのかなども含めて、知識がないとある意味不利ですし、一斉に何人かが対象となっていても、実は人によって条件も最後変わってたりもします。

もしも私なら、内容が妥当かどうかまで文書にはサインしませんし、周りの詳しい方に相談(プライドは傷つきますが)、その上で、内容の確認と交渉をします。会社や上司ともできれば良い関係を最低限保つ方が、新しい転職の時の「リファレンス(推薦状のようなもの)」貰いやすいです。


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