本との出会い方

「日本の大学生は本を読まなさすぎだ!」という話を聞いて、海外大学生との差に驚いてから1年ちょっと。「大学生だから!」という謎の気合いもあって、読書量が増えた。

もともと本を読まない訳ではなかったが、高校生までは基本小説を読んでいた。だが、不思議なことに大学生になった瞬間、小説をほとんど読まなくなった。

小説が嫌いになった訳ではない。気になっている作品はいくつもある。ただ、学術書や啓発本を読む量が一気に増えたため、小説を読む時間を確保できなくなってしまったのだ。

何故読む本のジャンルが学術書や啓発本へシフトしたのか。おそらく、大学の授業を受けるようになったことが関係していると思う。高校までは教科書に書いてあることを学ぶことが多かった。しかし、大学では教授たちの好きな話を聞くことがメインだ。正直、授業を受けたところで新しい知識が得られることは稀だ。でも、良く分からない世界に触れることは意外と面白く、また、どこかで複数の授業や自分がたまたま知っていたことが繋がる瞬間があることに気づいた。「気になっていることを調べまくれば、面白い世界が見えて来るんじゃないか?」と思い、この1年間、栄養学や人類学、哲学や経済学と様々なジャンルに手を出した。(もちろん、音楽の本も読んだ。)

本を手に取るきっかけは様々だが、自分の中では大きく2つに分かれてる。1つ目はレポートや授業、また自分が取り組む曲に関係する本だ。これは大体読むべき本が決まっているため、その事柄に詳しい人におすすめの本を紹介してもらう。2つ目はSNS(特にYouTube)やネット記事などを読んでいて気になったり、疑問に思ったりしたことを探るためのもの。こちらはジャンルの幅も広く、多くの場合身近にそのことについて詳しい人がいないため、Googleブックスで調べて図書館で借りて来る。

時には、本屋さんで店頭に並んでいることで読み始めたものもあるし、図書館のおすすめコーナーから借りてくることもある。これらは表紙のインパクトで衝動的に手に取ることが多いが、読む前に目次や序文を読んで、じっくり読むかどうかの判断をしている。

今日も図書館へ行って、最近気になっている帝王学に関する本と、司書さんの推薦図書を一冊(表紙のインパクトで衝動的に手に取った)借りてきた。図書館は無料で様々な本を手に取れるため、いつも気になったものは片っ端から借りてくる。読みきれないこともあるし、途中で読むのをやめることもあるが、目的は新たな世界へ一歩踏み出してみることだから、これでいいと思っている。何事も気になったときが一番探究心が湧いていると思うから、その瞬間にできることをやればいい。他のことに興味が移っていったら、それまで読んでた本はパタっと閉じて、新たな冒険へ出かける。前の本の続きが気になったときに再び開けばいいのだ。


音楽を学ぶ者として、自分の生き方そのものが芸術となるような人生にしていきたいと日々勉強しています。いただいたサポートは、新たな学びへの資金として使わせていただきます。