カープダイアリー第8255話「2日連続雨天中止のマツダスタジアム、カープが日本一になれない理由」(2023年5月7日)

大型連休締め括りは2日連続の雨天中止。カープ球団が発表したのは前日が試合開始45分前、この日は1時間前の午後0時30分だった。

プレーボール予定時刻の降水確率は90%。それでも通常通り、午前11時に開門してカープグッズ、弁当など飲食類など売れるものはできるだけ売る。それが松田商法だ。

コンコースには島根県西部の石見地方からのブースが出ていた。マツダスタジアムでこうした地域・自治体がイベントを行うのは準備が大変な一方で大きなインパクトもある。

3万人が集まるスタジアムで町の良さをアピールできるのは、費用や人出がかかるとはいえ大きなチャンス。雨の中、子どもたちに着ぐるみキャラなどでアピールして交流を図る。そのまま試合が開催されれば大きな宣伝効果も期待できただろう。

正午を回っても球団側からは雨天に関する何の情報も出されない。大型映像装置ではアサヒビールのイチロー編CMなどスポンサー映像や選手プロデュースメニュー映像が次々に流され、そして午後0時29分には画像が「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム」に変わった。

その1分後にいきなり黒地に白抜きで「試合中止」が映し出された。もう手慣れたものだ。そう、いつもの話…

新井監督も予報から試合開催が難しいことは分かっている。長らく松田元オーナーとは付き合ってきた。何もかも承知の上で監督を引き受けた。

「やりたかったですね」「本当にこの2日間は残念です」

何のためのカープのユニホームに袖を通しているか?それはファンの笑顔をたくさん作るため。

カープという組織では経営側と現場トップの本当の姿が完全に捻じれている。松田元氏がオーナー代行、オーナーを務める間に一度も日本一になれない理由はそこにある。

南下してきた前線に沿って西に移動する大きな雨雲は午前9時過ぎには山口県全域を覆っていた。

由宇練習場で行われるはずだったソフトバンク三軍との練習試合の方は早々に中止になり、故障明け試運転のはすだった大瀬良は大野屋内練習場で若手相手におよそ30球投げた。準備完了。

雨でコルニエルとアンダーソンの登板がなくなった。遠藤が抹消されローテ再編が進む。

チームは月曜日を挟んで2週間の長期ロードに出る。岐阜・バンテリンドームナゴヤ、東京ドーム、横浜、甲子園。

中日は午後2時からの本拠地デーゲームで巨人を2対1で振り切った。敗れた巨人は5月全試合で八回に失点してそれが負けに繋がる悪循環…

3連勝で勢いに乗る中日は5位巨人にゲーム差なしと迫り、簡単には勝たせてくれないだろう。前半の中日、巨人相手に今ある借金2を返しておかないと、後半のDeNA、阪神戦がより厳しいものになる。

各チーム30試合前後を戦い、総得点、総失点、得失点差を見ればだいたいその状況が見えてくる。

DeNA 28試合115得点  91失点 +24 貯金10
阪神  28試合103得点  79失点 +24 貯金5
広島  28試合90得点    87失点 +3 借金2
ヤクルト30試合101得点 120失点-19 借金3
巨人  31試合109得点 134失点-25 借金5
中日  29試合80得点   87失点 -7 借金5

失点の多過ぎるヤクルトと巨人は危機的状況にあると言っていい。特に最長17シーズン目を戦う原監督…。新井監督は東京ドームのマウンドに大瀬良、森下を送り込むだろう。広島がG7サミット開催一色に染まる中、大事な戦いが始まろうとしている。

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