カープダイアリー第8585話「単独最下位からの脱出に必要なこと」(2024年4月14日)
両軍、得点が入ったのは三回だけ。前日、延長12回2-3Xサヨナラ負けを喫したカープベンチにとっては、極めて厳しい1-2負けとなった。
巨人先発の高橋礼はここまで2試合12回無失点と新たな環境で快投中だった。そんな難敵から、文字通り先取点をもぎ取ることには成功した。その原動力は、八番矢野の足だった。
まず出塁。フルカウントから強く叩いた打球がサード泉口のグラブを弾いて内野安打になった。ハッチの送りバントでセカンドへ。打席にはよく振れている野間。当然、巨人バッテリー(スタメンマスクは小林)の注意も打者に集まりがちになる。
ボールかウント1-1からの3球目を投げる前に右腕は2度、セカンド方向に顔を向けた。だがポーズだけで、矢野の動きを注視している訳ではなかった。
迷わずスタートを切った矢野は、サードへヘッドスライディング。小林は送球することを諦めた。
4球目。ワンバウンドした打球がファースト岡本和真のミットに収まる頃には矢野は再びホームにヘッドスライディングの体勢に入っていた。
「今は1試合を任せてもらっていると思うし、ここでチャンスを掴めるか自分にかかっている」
そんな貪欲な思いが導き出した1点は、しかしその裏の逆転2ランによって帳消しになった。
ハッチは学んだ方がいい。前回、中日戦(4月6日、マツダスタジアム)でも五回に手痛い2ランを細川に打たれた。今の味方打線は1試合平均2・2点しか奪えない。走者を置いての一発は厳禁だ。
新井監督も頭が痛い。これで4月は2度目の単独最下位となった。ここまで9敗(5勝)のうち1点差負けが6度に増えた。各チームとの対戦二巡目でこの傾向を打破することができるだろうか?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?