カープダイアリー第8519話「日南2度目の休日でバットを振り、腕を振る」(2024年2月9日)

キャンプ2度目の休日。ゆっくり休むか、体を動かすか…

矢野ら休日返上組の中には中村奨成もいた。第2クールから一軍に合流したばかりで、やるしかない立場だ。

坂倉との一騎打ちに敗れ、外野手登録になった。だが“敗者復活”は簡単ではない。背番号も96になった。周りの目が「96が大きく見えるようになったね」と言ってくれるような状況を作ろうと思えば打つしかない。

しかしランチタイム打撃のお呼びがまだかからない。久保、林、田村俊介の3人が2度続けて生きた球を打っているのに、だ。

その理由は「前のクールで対ピッチャーで良くなかった」からだと本人も自覚しているようだ。

何を武器にして一軍枠をこじ開けるのか?

「持ち味」のひとつに脚力がある。足を生かすためには低い弾道で強い打球を飛ばす必要がある。「中距離でツーベース、スリーベース」を打てる打者として認めてもらうことが得策だ。一、二番を打てるような力を身に着けて、将来的には堂林のような立場でベンチ入りするのが理想だろう。

投手陣では、中村奨成と同じ7年目の遠藤も休日返上で肩を動かし汗を流した。実戦登板で内容、結果とも追い求め続けるしかない。

新井カープ1年目でローテの軸に加わる、という青写真は絵に描いたモチに終わった。1年前の日南、そして沖縄で最も多くのチャンスを与えてもらい、開幕一軍入りして指揮官に“初勝利”をプレゼントしたところまでは良かったのに…

大事なのは継続性。悪くなった時にどこをどう修正すればいいか、その引き出しがどれだけ用意できるか?毎年、同じようなことが繰り返され、そのたびに対策を練ってはきた。

そもそも、その潜在能力からすれば紅白戦レベルなら打者を圧倒するようでなければ話にならない。開幕ローテ入りと二桁勝利。今回がラストチャンス、くらいの立場に追い込まれ、逆境をはね返すタフさも求められている。

「まずは質のいい真っすぐを投げられるように…」武器のスピン球を最大限に生かす投球スタイルに本当の意味でたどり着く必要がある。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?