カープダイアリー第8380話「マツダスタジアムでDeNAと最終決戦、大瀬良vs東で3点勝負?に持ち込むことができるか…」(2023年9月19日)

彼岸の入りを前に、マツダスタジアムの外野芝生には強い陽射しが降り注いでいた。菊地原投手コーチとともにあすのDeNA戦先発に向け調整する大瀬良の額からはすぐに大粒の汗が流れた。

これで9月に入って17度目の夏日。ネット上には屋外スタジアムを本拠地とするカープナインを擁護する声が少なくない。ケガや故障する選手が相次いでいるのは高温の下での練習やゲームを強いられる影響から。そういう見方が広まりつつある。
 
前日、バンテリンドームナゴヤで勝てる試合を延長の末落として、同じく延長で阪神に競り勝った3位DeNAとのゲーム差が2になった。あすのDeNA最終戦も含めて残り7試合。4勝すればクライマックス・シリーズ進出は決まる計算だが、本拠地開催権のある2位確保に向けては最後の直接対決にまずは勝っておく必要がある。
 
開幕戦、交流戦初戦、そして8・6ピースナイター。大瀬良は節目の試合を勝てずにきた。9月7日からのチームの6試合連続1得点連敗も止めることができなかった。
 
今季、DeNAとは3度対戦して1勝0敗、防御率3・18と悪くはない。ただ佐野に2本塁打を許している。思わぬ場面で一発を浴びることが多いから、100打点の牧を筆頭に油断できない相手が揃う打線は警戒どころの騒ぎではない。
 
首脳陣も過度な期待はしていないだろう。五回、六回をメドに継投策に出る可能性が高い。8月以降の6試合の成績がそれを示唆している。
 
8月
6日  DeNA戦5回4失点、負け投手
15日 阪神戦4回5失点、勝ち負けつかず
23日 DeNA戦5回2失点、勝ち投手
30日 巨人戦6回無失点、勝ち投手
9月
6日  中日戦5回3失点、勝ち負けつかず
13日 ヤクルト戦5回1/3、3失点、負け投手
 
陽が高くなる前に、大瀬良が早めにベンチ裏に下がると、グラウンドではかなり入念な整備が始まった。そのあとDeNA関係者と、予告先発に名前があった東が三塁ベンチに姿を見せた。
 
あすの試合はローテでいけば今永だが、三浦監督はラスト10試合に向けて最後のムチを入れたようだ。中5日になる東を軸に2位浮上を狙う。同時に2・5差で背後につける4位巨人の追撃もかわす。
 
10連勝中の東は14勝でハーラー独走中。勝率・875もトップを行く。
 
大瀬良が仮に2、3点で五、六回を投げ切ったとして、打線が東から何点取れるか?
 
ここまでの対戦成績は5試合で左腕の3勝0敗、防御率1・95。しかも直近の登板は9月7日のマツダスタジアムで、9回116球8安打8三振無四球完投だった。末包のソロがなければ完封されていた。
 
その前が8月24日の横浜スタジアムで7回95球5安打3三振無四球。六回まではゼロ行進で七回、二塁打の龍馬を置いてマットのタイムリーで一矢報いるのが精一杯だった。
 
この日、ナゴヤ球場の二軍戦で上本がスタメン出場して3打席に立った。DHだったためあす以降で内外野でのスタメンが予定されているが、DeNAとの大一番には間に合わなかった。4月の対戦でマツダスタジアム左翼席にソロを運ぶなど東に強い菊池もいない。さらに龍馬、野間不在の打線をどう組み、どう攻略していくか?
 
カギを握るのはライアンとマックか。ともに敵地で柵越えを放っているからDeNAバッテリーも警戒してくるはず。そこをうまく利用して相手の隙を突けるか…。9月の打率・398、同得点圏打率・455の小園や、前回対戦で4の3と左腕を苦にしなかった堂林が、得点圏で打席に入る形を増やして3点以上はもぎ取りたい。どのみち、またクライマックス・シリーズで当たるのだから…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?