カープダイアリー第8355話「6戦3勝0敗、対戦防御率1点台だった床田、ツーシームを狙われてソトのレフトポール直撃弾に沈む」(2023年8月24日)

初回、二死満塁のピンチを切り抜けた床田はほとんど表情を変えなかった。しかし緩急を思うように使えず、二回には「甘い球」(打った大田)を適時打されて1点を失った。悪い流れは止まらない。三回の一死一塁では「相手に致命的なダメージを与えようと」手ぐすね引いていたソトにレフトポール直撃弾を許した。

床田の投球割合は、ツーシームと真っすぐでおよそ7割。大田にも、ソトにもボール先行からのツーシームを狙われた。

第1戦完封負け、第2戦2失策完敗、トータル本拠地4連敗で4位後退。連日超満員のスタンドの声援に応えられずにいたDeNAナインは、目の色が違っていた。

試合後のお立ち台の大田がその種明かしをしてくれた。

「試合が始まる前にチーム全員でここが分岐点になる、変化していこうという話で変わることはできると信じて、結果として勝つことができた。この1勝を大事に次につなげていきたいと思います」

床田は今季すでにDeNA戦6試合に投げて3勝0敗、対戦防御率は1・47でクオリティスタート成功率100%。過去の数字は相性の良さを示すと同時に、相手が対策を徹底してくることも暗示している。

結果、1週間前のマツダスタジアムで阪神打線を完封した左腕には、六回の打席で代打が送られた。

カープ打線vs東の今季もまた相手の3試合1勝0敗、クオリティスタート成功率100%だった。初回、先頭の菊池が左前打したものの野間が二ゴロ併殺打に封じられると、六回を終えてもわずか3安打で二塁も踏めず…

七回、龍馬の二塁打とマットの中前打で1点を返すのが精一杯で、たんたんと進んだ2時間46分ゲームは1対3ゲームセットとなった。

DeNAはこの3連戦で今永、濱口、東をいずれも中5日でぶつけてきた。

受けて立つ新井監督は日曜日のマツダスタジアムでお立ち台に上がったマット、堂林、末包を先発左腕迎撃要員として起用した。(第2戦は末包に代わって松山がスタメン)

堂林は第1戦で2ホーマー、しかしマットはこの日放ったタイムリーのみの1安打に終わり、末包もこの日の左前打1本に終わった。

なかなか思うようにはいかない。一方で床田を救援した益田武尚、アンダーソン、2カ月ぶり一軍マウンドとなった森浦が追加点を許さない投球で試合を壊さなかった。マイナス材料もあればプラス材料もある。

試合のなかった阪神の優勝マジックは23に減り、レギュラーシーズン残り試合も29まで減った。チームの連勝は4で止まったが、まだ何も決まってはいない。あすは移動日なしのマツダスタジアムにヤクルトを迎えて、赤一色のスタンドとともにまた勝利を目指す。

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