カープダイアリー第8307話「濃密55打席、サヨナラ押し出しヒロインのお立ち台、バウアー打ち、そして令和の怪物との対戦…」(2023年7月3日)

玉村、曽根、韮澤が出場登録を抹消された。3人同時抹消は4月21日、黒原、河野佳、石原貴規、小園の4人同時抹消以来の大量抹消。この4人は開幕一軍メンバーで石原貴規と小園は以来、二軍調整を続けている。またこの時一軍に呼ばれた矢崎、大道、コルニエル、磯村のうち、コルニエルを除く3人は一軍に帯同し続けている。

4月は開幕メンバーを29人(登録枠31人)としたため月間の延べ登録人数は11、登録抹消人数は7だった。4月7日、抹消第1号となった田村俊介もまた二軍調整を続けている。

5月は登録11、抹消12。6月はそれぞれ13だった。

NPBと12球団代表はこの日に開いた実行委員会で、通常の10日を待たずに再登録できる特例を今シーズンかぎりで終了することを決めた。一方、同じく新型コロナ関連の特例として設けてきた出場登録選手数やベンチ入りの選手数(25人)、外国人選手の登録数の拡大については、来シーズン以降の対応を今後話し合う。

今回、抹消された3人の中では韮澤が4年目で初の開幕メンバー入りを果たしながら3カ月で“交代”を命じられたことになる。

昨季、7試合で1安打だった韮澤は45試合に出場して50の7、打率・140、3打点だった。二塁打が2本、四球5、三振が13と安打の倍近くになった。
 
それでもチームメイトやファンの心に残る打席の数々は貴重な財産だ。
 
4月27日のマツダスタジアムでは延長十二回、中日砂田からサヨナラ押し出しを選び、お立ち台に上がると菊池の隣で「いつか超えたいと思っています」と宣言した。
 
5月3日の横浜スタジアムでは「八番セカンド」でスタメン出場、初対戦となったバウアーから初のマルチを記録すると16日の再戦でもまた二塁打を放った。
 
6月11日のZOZOマリンスタジアムで佐々木朗希と3度対戦できたのも、こうした“実績”があったからこそ。「絶対にもう落ちたくない」と必死で食らいつく姿を新井監督ら首脳陣から評価され、同時にその可能性を試された。
 
だが令和の怪物の前には中飛と2連続三振。以後、ベンチスタートが続いて交流戦明けで打席に立ったのは2度だけ。
 
全55打席、スタメンはファーストで1試合、セカンドで3試合、サードで2試合。通用するところ、たりないところがはっきりした。
 
韮澤に代わって一軍に呼ばれるのは誰か?候補者は小園とまだ一軍未経験の二俣、それに計算できる三好…。5月16日以来、ベンチスタートで代走・守備要員だった曽根と交代するのは新打法に取り組み二軍戦打率を2割5分前後から2割9分台に引き上げた大盛だろう。

球宴まで残り12試合。そしてあすから阪神との直接対決が待っている。接戦が予想され”最後までどちらに転ぶか分からない”戦術?を得意とする新井監督が必要としているのは常にフレッシュな控えメンバー、ということになる。

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