佐藤啓介、ついに支配下契約(6月7日)

カープ球団は6月7日、育成ドラフト2位入団のルーキー、佐藤啓介内野手(23)と支配下契約した。

国立である静岡大出身の佐藤啓介はこの日も含めてウエスタン・リーグ47試合に出場。ここまで2本塁打を含む56安打で打率・357。長らく打率リーグトップを維持している。出塁率は・442に達し、しかも7盗塁。「一番・セカンド」でその適正を試されてきたがここ3試合はファーストでスタメン出場中。セカンドでは一軍に”枠”がないため、出場機会を求めて新たなポジションにチャレンジしており、支配下契約は秒読み段階だった。

124番だった背番号は94番に決まった。

よく似た話が1年前にあった。

昨年5月17日には同じく育成ドラフト2位新人だった中村貴浩外野手が支配下契約された。背番号は123から97になった。

中村貴浩は昨年3月12日にマツダスタジアムであったヤクルトとのオープン戦でいきなり初打席初ヒット!その後、二軍戦では34試合に出場して3hン塁打を含む35安打で打率・276、打点20をマークして”昇格”した。

そして5月23日の中日戦(マツダスタジアム)で福谷からプロ初ヒット!しかし一軍通算では6安打止まりだった。

それだけではない。今年2月の日南キャンプでは主力組に抜擢されたながらもデビュー当時の鮮烈な打撃は影を潜め、2月半ばに沖縄にも乗り込んだあたも打撃の形を崩して結果的には3月から二軍でやり直し、となり今なおコレ!というものを掴めていない。

佐藤啓介はこの先どんな道を歩むのか?同じ左打ち”満振り主義”の中村貴浩とは、打撃スタイルに共通点もあるのだろうが、一軍で通用するためにはアジャストする能力が欠かせない。大事なのは安定感。一軍のキレとスピード、緩急自在の投球にも大きくは崩されない打撃の”軸”を二軍戦でどこまで作れているか?

今季の一軍開幕戦でファーストに入ったのはシャイナー。付け加えるなら佐藤啓介の支配下登録は、シャイナーとレイノルズの期待の”大砲2門”が空砲だったことの裏返しでもある。

その後、ファーストには堂林翔太が入り、坂倉将吾、松山竜平、林晃汰、中村健人もスタメンファーストで起用され、ここ4試合は田中広輔。要するにファーストは固定されてはいないから、佐藤啓介にとってはチャンス!マツダスタジアムのファンの前でプロ初安打をマークする日が近づいている。(ひろスポ!取材班&田辺一球)

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