カープダイアリー第8511話「新井カープ、2年目日南キャンプイン!みんなで“しゃ!”ということを楽しみにしています」(2024年2月1日)

2月1日、長いシーズンの幕が上がった。オリックス、西武を除く10球団がキャンプイン。日南・天福球場には、恒例となっている地元園児たちの歓迎の声が響いた。

「カープのみなさん、ようこそ日南へ、みんなで“しゃ!”と言うことを楽しみにしています」

式のあと選手、スタッフ全員がライトに集合。円陣の中央で野間が「さ、行こう」と超え出しして、第1クールが始まった。

「私たちにとって2月1日はお正月」という新井監督が、晴れやかな気分で球場入りした時には南国の陽射しが射していたが、ウォーミングアップの時間になるとだんだん雲行きが怪しくなってきた。

そして午前11時前には雨…。練習メニューは屋内用に変更された。

野手陣はいきなり黙々とバットを振り込む日になった。末包不在の外野陣でいっそう期待が膨らむのが田村俊介。「彼が今季、何試合出場することができるか?」それが首脳陣にとっての注目ポイントのひとつになっている。

ブルペンではいきなり九里がアクセルを踏み込んだ。11年目で初の開幕投手を狙うが、それだけではない。2021年12月、30歳で13勝をマークしてタイトルを掴み、3年総額6億5000万円の複数年契約を結んだ。その総決算のシーズンになる。

踏み出す足の距離を微調整しながら真っすぐ16球を投げてまずは試運転。その後は重さのあるボールを投げてフィジカル強化にも余念がない。メジャー式の練習方法を継続してきたため、やるべきことはしっかりと頭の中に入っている。

「先発をやらせていただいている以上、そこを目指してやらないといけないと思っていますし、常にレベルアップを目指して、高みを目指してやっていきたいと思います」

1月最初の合同自主トレでは、初め間近に九里を見て畏敬の念を感じたという高太一。この日、ユニホーム姿で同じブルペンに入ったからにはもう、先輩後輩の関係であっても一軍枠を争うライバルのひとり。

常廣羽也斗が雨の大野練習場でスロースタートしたのとは対照的に「ちょっと力が入ってしまった」と言いながら真っすぐ、カーブを計30球投げた。注目すべきは受けたキャッチャーが曾澤だったこと。ベテラン捕手のミットと目で集められた情報はすぐに新井監督まで上がっていく。今後、実戦が入ってくれば常に先頭を切って試されることになる。

「絶対にケガにだけは気をつけて、自分の実力を出せるとこまでしっかり持っていって、その中でたくさんの方にしっかりアピールして何とか一軍に食らいついていけるようにしたいと思っています」

投手陣の練習の合間、合間に先輩たちの中で見せるその表情が生き生きとしている。背番号22の新たな歴史が期待される。

※この記事内で選手などの呼称は独自のものとなっています。

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