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【演者紹介】けんか仲裁がすきな御仁

「まて、まて、まてぃ~」と差し向かいに構えている二人のあいだに割って入る。

けんかの仲裁がすきな御仁のけったいな噺。

けんかの仲裁なんて、桜田門の刺青の方か、印籠の方くらいしか思い浮かばないほど、いまや仲裁がすきな御仁はいないのではないでしょうか。

いまもむかしもそういないのかもしれませんけども。

このけったいな噺は「胴乱の幸助」というネタ。

楽天家シローさんが演じられます。

ぼくは、主人公の「まて、まて、まてぃ~」のセリフが好きです。けんかの仲裁に入る場面になります。

どんなふうなことを思いながら、けんかに割って入るのかを想像すると、思わずにやけてしまいます。

「まて、まて、まてぃ~」のセリフにこの噺のすべてが込められているといってもいいのではないか。あとはいらん、と思わされるくらいです。なぜなら、その後の物語を聴き手が創ってくれるから。

想像を描き立ててくれるこの噺は聴き手を幸せにしてくれる噺といってもいいかもしれません。

想像を描き立ててくれるって、幸せななにかを味合わせてくれるような気がするのです。

当日の楽天家シローさんの「まて、まて、まてぃ~」がたのしみでなりません。


もし刺さる根多でしたら、木戸銭歓迎です。寄席代にして、さらなる刺さる根多を仕入れてきます。