始まり

ただなんとなくこの人は私の事がお気に入りなんだな、とおもってた。

会えばなんとなく話をし、貴方は私をいじりそれを私は嬉しく思った。
いじられるのはきらいじゃない、かまってもらえるのは好き。
ただそれでいいとおもってたのに、貴方は私に電話番号を渡した。
あ、きっと他の人にも渡してるんだなと思ったのに、貴方は私にしか渡してないといった。
不意に名前で呼ばれる、私はあなたの名前を知らなかった。でも教えてくれた、私だけしかしらないよという言葉と共に。
ねぇ、私には家庭があるよ。
貴方はどういう気持ちで私に電話番号を渡したの?どういう意味で私に近づいたの?わからない。
日々を過ごすたび、貴方と親しくなる度にわからなくなる。
貴方の事を知るたびに、一つ一つを知るたびに、ただただ自分を少しづつ嫌いになってく。
なのに、貴方はいつもいつも笑顔で私に近づきかき回してく。
彼女がいたんだね、それすら知らなかった。
別れないの?がんばるよ、努力します。その言葉ばっかり。
じゃあ、君だけにする?そんな言葉をいつも言う。そして私はその言葉に縋りまた落ちていくだけ。

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