ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』 に乗せて〜⑦

第二章 自分探しの旅

第七夜 " 沸く星 " 〜辿り着いた内なるワタシ〜

温泉は火山。
山は不動として、一人で屹立してる。

ワタシもそう。

世界がどうであっても、世間が何をしてたとしても、幼い頃からずっと言われて信じてきたこと。

 ー 悪いことしたら地獄をめぐる ー

だから、悪いことはしたくない。
他人にだって嫌な気持ちになってほしくはない。
ずるく、うまく立ち回るなんてできない。
自分だけが良ければいいなんて、今だけが良ければいいなんて、結果がすべてだなんて、そんな生き方はできない。

そうやって真っ当に生きてしまうから、いつだって満身創痍。
いつの間にかそんな気持ちも、半信半疑になって雑踏に消えてしまいそう。

でも見て。
この沸き立つ胸の内を。
カサカサしてひび割れていたのは外側の殻。
その殻の内側には、こんなにも、それこそ地獄のような、灼熱の想い。
沸き立つ泡の世界。

大丈夫、身体に毒じゃないよ。
ずいぶん遠くまで旅をして、もう救難信号も途絶えてしまって、たった一人ぼっちだけど、寂しくなんかない。

ねえ見て。
この沸き立つ胸の内を。

中から見たワタシ、美しいと思うわ。
きっと。

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※ 歌詞の解釈、ストーリーは、公式見解とは一切無関係です。全てはアルバム『九祭』を聴いた、この文章の作者の妄想であり、感想です。

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