ある "たましい" の救済の物語 〜 ばってん少女隊 アルバム『九祭』に乗せて 〜①
プロローグ
第一夜 " OiSa 2021ver. " 〜やるせない日々〜
どこかでお祭りの声が聞こえる。
もう寝ようと思ってたのに。
なんだかいろいろ思い出してモヤモヤしてくる。
お祭りなんて、行かなくなってもうどれほどになるだろう。
高校生の頃までは、必ず行ってたな。
お祭りの前日は「宵宮」でさ、そこからお祭りの気分に入っていくんだよね。
友達同士で浴衣の着付けをチェックしたりとか、おみくじを引いたりとかしてさ。
楽しかったな。
あの頃は「友達」って、なんでも分かり合えるような気がしてたんだ。
もっと子供の頃は、お祭りそのものが非日常で、やたらめっためたテンション上がってたっけ。
とにかくはじけて、はしゃいで。
もう戻れないあの頃。まるで異世界。
現在(いま)は、単調な現実の毎日。
人と人なんて、仮面をつけて付き合っているようなもの、互いの心のうちなんか見せやしない。
仕事だって、人付き合いだって、…恋だって。
そう、恋だって、軽いフェスみたいなもの。
結局誰も、ワタシに本当の心のうちなんか見せてはくれないんだ。
もうワタシの心なんて、どこにあるのかわからない。
ー 他人に見られている仮面を付けたワタシ ー
ー 胸の内で乾いてヒビ割れているワタシ ー
どれが「本当の自分」なのか。
満身創痍だ。
心なんて、この街じゃ雑踏に消えてしまう。
いや、そもそも今のワタシに心なんかあるんだろうか。
はしゃぎたい…
はじけたい…
こんなやるせない日々じゃ、生きてるなんて言えるの?
でも、どうせ明日もまた、想定通りの、味気なくてやるせない日常なんだよ。
ああ、お祭りの声が大きくなってきた…
#ばってん少女隊
#BATTENGIRLS
#希山愛 #上田理子 #春乃きいな #瀬田さくら #蒼井りるあ #柳美舞
#OiSa #九州
※ 歌詞の解釈、ストーリーは、公式見解とは一切無関係です。全てはアルバム『九祭』を聴いた、この文章の作者の妄想であり、感想です。
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