カレーと中島

カレーと一口に言っても、いろいろなカレーがある。辛口か甘口か、牛か豚か、それとも鳥か。野菜は何が入っているのか。キーマ、スープ、インド風、欧風、スリランカ風。枚挙に暇がない。料理としての間口が広いので、どこかに自分の好きなカレーが必ずある。

私はオーソドックスなカレーが好きだ。市販のルーを使って、大きめにカットされたジャガイモとニンジンが入っている。玉ねぎは飴色とまではいかなくとも、くたくたになっていて、甘い。昔は豚肉派だったが、最近は鳥の美味しさも分かってきたように思う。年のせいだろうか。

カレーほどグルメ雑誌の鉄板ネタもないのではないか。そろそろこの時節になれば、「夏カレー」と謳って、各誌がこぞって特集を組み始める。巷のカレーフリークが各々のお気に入りのカレー屋を紹介し、インド人が紙面を占める比率が上がる。

カレーの魅力は奥深い。焼肉ほどがっついてもいなければ、パスタほど澄ましてもいない。サザエさんで例えれば、カレーは中島だ。気が付けば年がら年中、笑ってるのか無表情なのかよく分からない表情でカツオを野球に誘う。しかし、果たして中島がそもそも野球が上手いのかどうか、どこのポジションなのか、どこに住んでるのか兄弟はいるのか、長谷川町子のみぞ知る。底が知れないのだ。

なぜ中島の話しになったのか既に分からなくなっているが、ココイチがインドに第一号店を出店したというニュースを知り、カレーについて書いてみた。

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