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【壱岐新報2021.7.16】全国で頻発する豪雨被害に備える

 毎年のように、この時期になれば全国各地で大前による土砂災害などの被害が発生している。本市でも数年前に「50年に一度の記録的な大雨」とされた集中豪雨で甚大な被害が起きた。昨年は大型台風が接近したため、全島民に避難指示が出された。もはや自然災害はいつどこに起きてもおかしくはないと認識し、被害を最小限に止めるための対応が必要だ。

土砂災害の危険は2015か所

全国で頻発する豪雨被害、これからの時期は本市も万全の備えを

 土砂災害防止法に基づき、県は住民の生命を守るためにがけ崩れや土石流、地滑りといった土砂災害が発生した場合に住民に危害が生ずる恐れがある「土砂災害警戒区域」と、警戒区域のうち建築物に損壊が生じ、住民に著しい危害が生ずる恐れがある「土砂災害特別警戒区域」の状況(令和2年3月31日告示分まで)をまとめている。本市の土石流警戒区域は35か所、うち特別警戒区域は26か所。急傾斜警戒区域は1926か所、うち特別警戒区域は1861か所。地滑り警戒区域は54か所、うち特別警戒区域はなし。合計で警戒区域は2015か所、うち特別警戒区域は1887か所にのぼる。(下記表を参照)

土砂災害指定状況

 9日未明から市内各所で降り続いた大雨は、午前6時ごろに1時間あたり64・5㍉(芦辺観測所)の降水量を記録した。市は、午前5時50分に大雨洪水警報を発表し、市防災無線や防災情報メールで市民へ注意を促した。全国で大雨による被害が発生していることから市民に緊張が走った。本市ではほぼ毎年、6月下旬から8月末ごろにかけて大雨や台風による冠水や地滑り、家屋への被害が起きている。大雨などの自然災害は突発的に発生していることから、過去の教訓を生かし被害を未然に防ぐさらなる対応が必要とされる。
 市は、台風や豪雨、地震などによる自然災害に備えるための防災マニュアルを作成している。市内避難施設一覧や、市が配信する防災情報の入手方法、緊急時の防災関連機関の連絡先などを全41ページにわたって掲載。そのほか、これまでに防災危険箇所マップを各戸配布し、現在は市ホームページからダウンロードできる。

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