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友人のネットワークビジネスへの度重なる誘いを断るために書いた5000文字の手紙

アムウェイ or  不幸、この二択なの?

第一印象、ぱっと見には「自分」というものを持っていないように見える私。こうして文字にすると「芯」があることがわかってもらえるし、逆にしっかりし過ぎて怖いと思われることすらあるのに、ぱっと見にはどうも柔らかさばかりが目立ち、「コントロールしたい女子」に好かれてきた。

ゆえに、いわゆるマルチ商法、ネットワークビジネスに誘われやすいのだ。

10年以上前のこと。シングルマザーという共通点もあるHちゃんと仲良くなった。少し年上で面倒見がいいのだけれど、どうしてもアムウェイをいっしょにやろうと誘われ続ける。十数回、料理会や会合などにも行ってみた。アムウェイの鍋やフードプロセッサなど商品は好きだが、「集う」「勧める」という手法が私の好みではないし、基本的に群れるのが苦手だからどうしようもない。どう断ってもわかってもらえず、しまいになぜか怒鳴られた。

「それで、子ども3人をしあわせにできるんやね!?」

驚いた。悲しかった。うーん、なぜそこまでこの人に言われなきゃいけないんだろ? ただ、仲良くしたいだけなのに。ただ、アムウェイをしないだけで、仕事は一生懸命している。私は私のやり方で仕事したいだけなのに。その時に、必死で気持ちを伝えたくて書いた私の手紙を、載せてみたい。

Hちゃんへの手紙(ノーカット)

Hちゃんに、ちゃんと話をしなきゃと思っていました。
何をどう話しても、どうしてもズレがあるし、
ちゃんと理解してもらえない。
なので、しばらく話すのを避けてきていました。
でも、先日、Hちゃんに言われたこと、ちょっと、いやかなり、重たくて
何がどう嫌なのかを、きとんと話すべきだと思いました。
なかなかうまく書けずに何度も書き直したけど、
まだ書けてないかもしれません。

まず、私がずっと嫌だなって思ってきたこと。
それは、Hちゃんが、どうも
私を「変えなきゃ」と思ってるように感じることです。

そして、それは
母親が、「子どものため」と、「勉強していい大学に行きなさい。」と
進路を押しつけているような感じの印象を受けます。
Hちゃんは、私の母親ではありませんし、
私は、相談はしたことがあっても、SOSを出した事ははいはずです。
そして私自身は、Hちゃんを変えようとしたことはないはずです。

ずっと、アムウェイとの距離感をわかって欲しいってこと
何度も伝えてきました。
アムウェイとのっていうよりも、
ほどよい距離感でいたいのは、
Hちゃん自身のことだったのかもしれません。
私は、アムウェイを客観視したいだけで、
アンチでも、嫌なわけでもないよ。

確かに、前に伝えてくれた人が印象悪くて、
イメージは良くなかったけれど、
信じてないわけでもなくて、怪しいとも思ってないよ。

「アムウェイをがんばらない」「マイナス面も知りたい」=アンチ。
と言う感覚は、私自身の中にはないのです。

この1〜2月は、私なりにミーティングに参加してみたけど
私は、出費がきつかったし、時間のやりくりも大変だった。
全然、本業の方が思ったように進まなかったし、
お金も意外にかかった。
得た物もいっぱいあったよ。
でも、得るものと、失うものとの、バランスが悪いの。
投資の時期だと捉えるとしても、私には、今は、そこまでアムウェイを
仕事の中で大きく占めることはできないの。
だから、やはりもっと距離を置きたいし、マイペースでしたいと思ったの。

そして、もしかして、失礼な言い方かもしれないけど、
今の、Hちゃんの言い方も、私への薦め方も、やっぱり
「治してあげなきゃ」
「正してあげなきゃ」
「変えてあげたい」なのよ。

例えば私という人間が、
1)Hちゃんにお金を借りてるなど迷惑をかけている。
2)どうやって稼いでいいかわからずにいつも相談をしている。
3)ネガティブで情報を得る努力もしていなくて引き蘢っている。
などなら、納得できること。口出しされても仕方ないと思う。
でも、そのどれでもないよね?

私は、稀に落ち込む事もあるけど、
ずっとちゃんと自分なりにがんばってきたし
Hちゃんに励ましてもらうことがあっても、
頼り過ぎたことは一度も無いと思う。
それに、出逢った頃の私は、精神的に滅入っていた頃だったけど
今は、全然違うのよ。
「もっと自信持って。」って言われる度に、
「別に自分に自信ないわけじゃないのになぁ。」って逆に悲しくなったし
「料理だってできるようになるよ。」って言われた時も、
「料理できないなんて、思ったことないのになぁ。
 あたしの料理、おいしくなかったのかなぁ?」って思った。

私の何が、Hちゃんを心配させているのかわからないけど、
Hちゃんは、私の思考とか、生き方とか、よくわからないまま
「伝えよう」「助けよう」「変えよう」ってしてくれている気がするのです。
私は、とってもありがたいのだけど、とっても悲しくもあるのです。

アムウェイを、ほどよい距離を置いてやっていくってことに対して、
「そのやり方で、3人を幸せにできるんやね?
 できるんやったらいいねんよ?」
と、この前、Hちゃんに言われたこと、あまりにも介入し過ぎだと思うの。
アムウェイを全面的に信じてがんばろうと、そうでなかろうと、
それは私の勝手だし、私のやり方がダメだというなら、
それは、アムウェイが自由だと言う話と矛盾してない?

私は、私のスピードで、私のやり方で伝えたい。
中途半端に感じるかもしれないし
じれったいかもしれない。

だけど
同じスピードで、
同じテンションで、
同じモチベーションで、
同じベクトルに向かう事ができなくてもいいんじゃないかな?

何度も言うけど、私は、アムウェイは好きだけど
客観的に見て行ける距離感でいたい。
なぜなら、私の長所というのは、「バランス感覚」でもあるから。
私は、どこか一つにのめり込まずに、たくさんの物の中から
何かをチョイスして、人に客観的な視点で伝えてきた。
私の、そういう思考が好きだともいろいろな人に言われてる。
(Hちゃんはちゃんと読んでくれてないけど、私のブログ、すごく人気あったんだよ。 『●●●●●●』っていう言葉で検索したら、トップに表示されるぐらい。終了した今でも、グーグルでトップページの3位ぐらいに表示されてるよ。)

それは、たぶん編集者という仕事とも大きく関わっているけど
どこか一つに固執したりしてしまうことで
見えなくなってしまう視点もあるからなの。

「入り込まないとわからないこともある。」って
Mさんに聞いて、一理あるなぁと思った。
だから、いろいろなミーティングにも参加して
素晴らしい講演を聞いて、アムウェイってすごいなぁって
見直した事もいくつもあったし、
アムウェイ離婚した人の誤解を解きたいとも感じた。
両方の立場や気持ちが少しわかったから。
Mちゃんや、Tちゃんが輝いているのを見せてもらって
すごいパワーだなぁとも思った。
Mちゃんのこともそうだけど、Kさんの系列のお友達は
本当にすごく優しくて素敵だよね!
みんなのことはすごく好きだよ。

でも、だからといって、Hちゃんと同じ感覚で
アムウェイを受け入れることとはまた別なの。
私は、私のいる位置のままで、
私なりに、がんばろうとしてる。
長所と、短所。両方を知りたいだけなの。

ただ「好きだ〜!」って長所ばっかり見て、
結婚して失敗することがあるように
私は、アムウェイの仲間や成功した人達の言葉で引っかかることがあれば
それは、ちゃんと見ておきたい、って思ってる。
あら探しをしてるように感じるかもしれないけど
そういうわけではないの。両方から見たいの。
Hちゃんは良さを知ってるだろうから
私は、マイナスな面も冷静に見ようって、そう思ってるだけ。
盲目的になることで、見えなくなる事があれば
私は、私ではなくなるの。

客観的で、多角的な視点がある。
……それが、私の長所の1つだと自分で知っているし
私の大切な友達も、そこを評価してくれているの。
だから、アムウェイは好きだし、私なりにはやるけれど
100%信じるとか、完璧だとか、アムウェイ以外のMLMは良くないとか、
そういう感覚にはなれないんだよ。

感覚とか、距離感が違うだけで、
アムウェイの商品は好きだし
アムウェイの可能性にトライしようと思っているよ。
なのに、私の距離感や、やり方まで
Hちゃんが「できるんやね?」っていうことが
本当に友達を心配しての台詞なのかと思うと、
すごく悲しく思う。

それに、私が子どものために時間を作る事も
それは、私の育児方針だし、私のやり方で、別の家庭だよ。
「子ども達のために家に帰る」とか、そういうことを話すと
すぐに「うちは自由にやってるよ」とか
「子ども離れした方がいい」みたいな言い方をするけど
それは、Hちゃんのやり方であって、Hちゃんの環境。
私とは関係ないはず。

そういうところまで、言われるのが、私は嫌なの。もちろん私も言わない。
友達でも入っていい領域と、そうでない部分と、分けていたいの。
私からしたら、それはどんなに親しい友達でも、入らないで欲しい部分なの。

Hちゃんちの子ども達と、私の子ども達とは、
性格も、性別も、環境も、今まで受けてきた心の傷も、全部違うんだよ。
私はHちゃんに育児相談したり助けを求めたりしてないし、私なりにがんばってるよ。

私は、人間には、ちゃんとがんばっていける力が備わってると思う。
もちろん、すでに成功した人みたいなすごさはないけど、
私は、私のやり方で、がんばれる自信もある。
そりゃ失敗もするかもしれない。
でも、それはそれ。また意味のあることなんだと思う。

選ぶこととか、モノの見方とか、育児観とか、
それは人それぞれ違って当然なんじゃないかな。
そこに相談されてもいないのに口出しするということは、
その人の底力を信じていないって言うことに
結果として繋がることもあると思います。
心配されて嬉しいと喜んでくれる人もいるでしょうけど
私は、自由にさせてくれた方が、のびのびとがんばれるタイプだよ。

Hちゃんに悪気なんてないっていうことは承知の上で話してる。
Hちゃんの心配も、愛情も、すごく感じてる。
だけど、アドバイスをするだけが、愛情じゃないでしょう?
指し示した道を、相手が気に入るとは限らないし
Hちゃんのやり方が正しいとも限らないでしょう?

Hちゃんに、そのつもりがなくても、
あの「幸せにできるんやね?できるんやったらいいよ。」という
台詞は、本当に失礼だと思うし、私にとっては
たぶん一生忘れられない台詞になってしまうと思う。
すごくすごく悲しかったよ。

「心配してくれてありがとう。」って全然思えない台詞だったよ。
Hちゃんは、謙虚ですごく思いやりがあって
人の個性を認める人だと思ってる。
だから、海外にも在住できて、日本との架け橋にもなれたんだと思う。
Hちゃんに癒されるし、Hちゃんのモノの見方もおもしろいし
いろいろな仕事をやってきたことを、自慢にすることもなく
本当におもしろくて魅力的な人だなぁと思ってきた。
近所のママ友だちの中で、Hちゃんと仲良くなれたことは
物凄く嬉しいことで、貴重なことで。
それでも、あれはやっぱり悲しかった。
それだけは伝えておこうと思って手紙にしました。

Hちゃんは、私の何が心配なの?
なぜ、娘を信じてるように、私の事も信じることができないの?
私の何がそんなに心配なのか、嬉しい反面、むしろ、すごく悲しい。
私の距離感を受け入れてもらえないなら、
私はHちゃんとアムウェイをやっていくことはできないの。
こんな風に介入されるのなら、Hちゃんと今までみたいにはおつきあいできない。
アムウェイを、全面的に信じて、一生懸命がんばらないことと、
Hちゃん自身を受け入れないこととは、私にとってはまったく別なんだよ。
Hちゃん達と同じようにがんばらなくても、アムウェイを否定しるわけじゃないし、
アムウェイの仲間を否定しているわけでも、Hちゃんを否定しているわけでもないよ。

何度も言うけど、私は、アムウェイは好きだよ。
ニュートリも好きだし、エサンテも好き。
くせ毛だというMちゃんの影響でシャンプー&リンスも買った。
商品が好きで、私は私の距離感でしたい。それだけのことだよ。
Hちゃん達の言う「素直」の言葉のニュアンスも違うし
私はそれでいくと、「素直じゃない」かもしれないけれど
私はアムウェイを否定してるわけでもなければ、
ネガティブな人間でもないし
ネガティブが悪いことだとも、正直思っていない。

人にはそれが必要な時期もある。
それに、私は「ポジティブに変わらなきゃ」なんてことも望んでいないよ。
だって、私は、もともとベースがポジティブだから。

変な言い方だけど、Hちゃんや、Hちゃんのまわりの人達が、
今まで知っている人の中の似た誰かに、私を当てはめようとすると、
結局、私を誤解することになってしまう。
私はKさんとも似てないし、人生経験も違うし、私の未来形だとは思えないの。
KさんはKさんで魅力的だし、部分的に似てたとしても、まったく違うよ。
白でも黒でもない、まったく別のタイプの人間だと思ってもらった方が助かるよ。
一生懸命思ってくれるHちゃんの気持ちは嬉しいけど、
誰かの思考や生き方を理解するには、かなり時間もかかると思うし、
特に、私の思考も生き方も、かなり少数派だと思うし、
わかりにくいと思う。
本当の意味で、近しい関係になったとしても、
私は距離を大切にしたいし、
束縛が好きな人と嫌いな人がいるけど、
私は束縛感を感じるとしんどい。

もしかして、誰かに何か言われて、
気持ちが揺れることもあるのかもしれないけど
本当に私の事を心配だと言うのなら、
人の意見に左右されずに、私を信じて欲しい。

私は、人の話も聞くし受け入れるし
でも、プラス面だけじゃなく、マイナス面もしっかり見る。
簡単に、表面だけで、好きとか嫌いとか、振り分けないけど、距離を見極める。

何でもほどよい「バランス」を大切にしたい。
そういう人間なんだよ。
その方法がダメっていうことは、私自身を否定するのと同じなの。
私は、できることなら、素のままの自分をHちゃんには受け入れて欲しいし
私自身も、アムウェイとは関係なく、Hちゃんのことが好きだよ。

もっと笑顔がいっぱいの温かい愛情に溢れたHちゃんに戻って欲しい。
最近のHちゃんはちょっと刺がある感じ。
がんばることは素敵なことだけど
「どうして私の気持ち、わかってくれないの?」って思いの方が
最近、強くなってしまっていない?
Hちゃんらしいいつもの笑顔のない場所に、幸せって生まれるのかな?

肩を並べて同じスピードで、
同じ方向を向いて一緒に歩くことは無理だけど、
私は、いつも、Hちゃんと仲良くしていたいと思っているよ。
アムウェイとも、仲良くしていたいと思っているよ。

そのためにも、自分のペースで、
ほどよい距離感を大切にしてがんばりたいの。
このやり方で「3人を幸せにできるかどうか」なんて、
まだわからないことだけど
私には、やりたいこともたくさんあるし、自分を信じているし、
自分や友達が笑顔でいられる方法で、仕事を選んで行きたいと思っています。

うまく書けなかったかもしれないし、手紙という一方的なメッセージでは
私の主観だらけだと思いますが、私なりにHちゃんとの関係を修復したくて
考えて考えて書きました。気持ち、伝わりますように。

私は、Hちゃんが思っているよりも、アムウェイが好きだよ。
Hちゃんの愛情は伝わってるよ。
でも、Hちゃんが思っているよりも、私はもっとがんばれるよ。(*^-^)

その後どうなったか

結局、距離ができてしまいました。

いつもそうだけど、私は相手に対して嫌なことは嫌だと伝えるし、突き放すこともある。でも、相手のことを本当に嫌いになったことはない。むしろ、突き放す相手に対して愛情がある。愛情があるからはっきりと「あなたとの関係のここが嫌です」と伝えることができる。

だけど、多くの人は、その言葉でもう二度と近づいてこない。

来るもの拒まず去るもの追わない主義なので、それでいいと思っているけれど、「それでもまた会いたいな」と思ってくれる人がいたら、私はたぶん普通に会う。

距離が近いほうが愛が深いなんて、幻想だと思う。
私には私の距離がある。
互いにそれぞれの選択を尊重することが、愛だと思う。

大好きだけど、四六時中一緒にいたいわけじゃないし、マルチという同じ方法でいっしょにがんばる必要はない。そして、違和感を覚えた相手には、きちんとNOと言わなければいけない。

それを学ばせてもらった一件でした。

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