神様はいない


1人で大黒柱として働くことになった私は休みをかなり削りほぼ毎日のように1日中働いた。

2人暮らしの固定費が想像以上に高くつき、車のローンや保険料まで私が支払うことになってしまったので自分の欲しいものなんて我慢するしかなかった。

それに、家にいる時間を1分でも減らしたかった。

職場のトイレの個室に入った瞬間だけは冷静になれ、
「やばい…どうしよう…このままじゃ地獄だ」
って不安や焦りに襲われた。


こんな生活は長くは続かなかった。


ほどなくして私は体調を崩した。



毎日のように吐き気、頭痛、微熱に悩まされ加えて立ってられないほどの眠気。

仕事中もずっと二日酔いのようにフラフラしてる日が何日も何日も続いた。

そのころ彼はお弁当を作ってくれていたのだが、食べようとしても吐き気で食べられない。
パンの匂いや、冷えた油の匂いが完全に受け付けなかった。
でも申し訳なくて無理やり食べたけど、結局は完食できずにこっそりと処分して帰ったりした。
(彼、料理はかなり上手でした笑)

さすがにおかしい!

ってことで病院にいったが、検査してもらったもののどこも異常なく、先生は半笑いで

「産婦人科にいってみたら?」
と言ってきた。

え…産婦人科…


に、妊娠ってこと???


(半笑いでしたが先生は何も悪くないんです。だって病気かと思ったら異常はないんだから、むしろおめでたでは?…と)


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