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温もりを家に取り入れてみた
多くの人と同じように、引っ越しをきっかけに、家のインテリアに物足りなさを感じるようになった。
木製の家具が多いから、配色は単一に見えて来た。鮮やかなフレッシュネスがほしい。新鮮さに飢えている。
いくつかの展示会や店舗にも見に行ったが、なかなか一目惚れさせるものに出会えなかった。
そんな中ある日の仕事帰りに、信号を待っている間に、道の向こうにあるアートショップに飾っているこのポスターを見かけた。
真っ白の壁に溶け合う白塗りのフレームはポスターを引き立てながら、牛乳の似たようなマット感を帯びている。ポスターポップアートのシンプルさを備えつつ、光沢感のあるゴールドロースとずっしりとした黒と白が交差したフォントから温もりが伝わってくる。コップ形をしている白は程よく余白を作る。
主張しすぎない代わりに、奥行きの個性を持つ一枚だ。何より、あの温もりはまさに自分が感じてきた物足りなさを埋めてれるものだ。
「これ、欲しいいなあ」と思い、ショップに入った。
紹介文を見ると、ポップ風のポスターはプリント品に見えるものの、実際職人の一点一点の手作りだそうだ。片隅に鉛筆で番号が書かれている。作り手の温度感も残っているだな。メロメロで即買。
壁に飾りはじめてもう3日目、仕事や家事の合間に、ふっと見上げると、このポスターと目が合うたびに、「私を温かく見守ってくださいね」とメッセージを送った。
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