捧ぐ、十字架

酔った勢いで書いてます。
8月が幻想であったかのように過ぎ去った9月の初めの某日、神楽坂のめちゃくちゃ良さげなワインバーでシャンパンから初めて白、赤、デザートワイン2種、ブランデー、締めにシードル…とあまりにもフルコースでアルコールを楽しんでしまい、ほかほかしながら電車に揺られてます。

とても尊敬する方とお酒を飲みました。
私が興味のあるジャンル、例えば、キリスト教、日ユ同祖論、トルコ、文学、神話………何もかもに造詣が深い方で、私がその方と同じ年齢になってもそこまで博識にはなれない。色々な景色を見ながら経験と知識を蓄えてきたんだとそんな色気を感じます。

私は日本文学ばかり読み、その方は洋書ばかり読む。その凹凸が上手いこと重なり合って、なんとも言えない調和と表現しきれない良い雰囲気が生まれます。それは消して男女間に欠かせないありきたりな官能さではなく、もっと精神的な部分で、もっと目に見えない、手に取れない、部分で溶け合うもの。女同士でも男同士でも生まれる微妙な甘さ。

その方に本を頂きました。日経新聞の書評で話題に上がっていたらしい。しかもハードカバーでB4伴の茶封筒に入れて。なんて粋なんでしょう。私は荷物が少ないゆえバックも小さいから、腕に抱えて帰るわけですが、それもまた洒落ててたまらん
自分ではハードカバー版の本は絶対に買わないけど、ひさびさに手にして分厚い表紙を撫でた時、あぁ、本が好きだなぁとしみじみしてしまいました。
読了したらまた感想をnoteに書きます。

2件目に行った神楽坂のバーには、本がたくさんありました。トイレのドアも本棚になっていて、ああなんて素敵。わたしたちのために用意されたみたい。
坂口安吾全集は18巻まで、太宰全集、サロメ、インド宗教、インド神話、食にまつわるもの(平野紗希子さんの味な店があった…!)何もかも完璧。シードルをちびちび飲みながら、なんて素敵な夜なんだと感じました。

デザートワインの甘ったるさが胃の中で共鳴してます。忘れないで、置いてかないでと囁くように。ちょっと飲みすぎたかも、寝ます

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