『ある日の出来事』~修了(卒業)文集から~

せんだい豊齢学園修了文集 『於毛登(おもと)』に掲載された文章をご紹介します。豊齢学園生、修了生以外の方にも読んでいただきたい内容です。


ある日の出来事
せんだい豊齢学園修了生  K.Sさん

今年の二月雪の朝七時過ぎ雪かきをしていたら、近所の小学二年生と三年生兄弟が学校に行くところなのにランドセルを玄関に放りだし、子供用のスコップを持って来て手際よく雪かきを手伝ってくれたのです。


年寄りが一人で雪かきをしていて大変だと思い、とっさに行動に移したのでしょう。二十分程一緒に雪かきをした後、元気に学校へ行きました。ありがとうと何回も言いました。学校までは歩いて三十分かかります。


早速、お母さんにお礼を言ったら、笑顔で、子供たちは遊びながら楽しんでやっているのだからと言われ、何と謙虚なお母さんだと感激しました。又、後日お母さんに会った際に、あの日はお父さんが会社で怪我をして入院していたと聞き涙が出ました。自分に置き換えたら動転し、どうしてよいかわからずうろたえていたと思います。家族の絆の強さとご両親の愛情深く子供達を育てている暖かい家庭、すばらしい親子だと感動し、心身共に疲れていた自分にほんのり灯がともりました。


昨今のいじめ問題、新聞に載らない日がない様です。いじめる側にも複雑な要因が絡んでいると思いますが、いじめられた方も、いじめた方も心に深く傷が残ります。他者を思いやる優しい心があれば最小限に止めることができるのではないでしょうか。
子供達の未来が、明るく希望のもてる世の中、社会であります様願っております。

遠き日の雪が降る朝そりすべり遊んだ友は空のかなたに

おわり

※修了生本人の承諾を得たうえで掲載しています。



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