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修了文集まとめ

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これまでご紹介した修了(卒業)文集のまとめです。
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#あの会話をきっかけに

『生かされて生きる』~修了(卒業)文集から~

せんだい豊齢学園修了文集 『於毛登(おもと)』に掲載された文章をご紹介します。豊齢学園生、修了生以外の方にも読んでいただきたい内容です。 生かされて生きる せんだい豊齢学園修了生  K.Aさん 表題との出会いは、故郷南相馬市の寺通いのおり、法話の場です。末子(ばっし)乍ら、喪主を務めた縁で、先祖の墓守、寺の年中行事などに顔を出し仏恩を戴いております。 終戦により満洲から親子五人逃避行、一人も欠けず引き揚げ帰郷。三兄(さんけい)の栄養失調による隻眼失明の災いのみ悔

『言の葉』~修了(卒業)文集から~

せんだい豊齢学園修了文集 『於毛登(おもと)』に掲載された文章をご紹介しています。広くみなさまに読んでいただきたい内容です。 せんだい豊齢学園修了生 M.K さん 子どもの頃は習字、そろばんや塾通い、学生時代はお茶、お花、日本舞踊等の花嫁修業。就職すれば研修、講習、ワープロやパソコン。 リタイヤしてやれやれと思う間もなく、今度は健康のためのウォーキング、運動教室に通い、考えてみたら、ひたすら自分自身の為のみの日々が続きました。 そんなある日、「町内会のお手伝いをしてい

『あの坂を登れば海が見える』~修了(卒業)文集から~

せんだい豊齢学園修了文集『於毛登(おもと)』に掲載された文章をご紹介しています。修了文集は学園生活だけでなく、これまでの人生や震災体験などテーマは自由です。今回の文章は数年前に書かれたものですが、コロナ禍ということもあり、学園の在園生、修了生以外の方にも読んでいただきたい内容です。 せんだい豊齢学園修了生 C.Y さん あの坂を登れば海が見える。 これは子供のころに読んだ本の文章の一節です。私は山奥の田舎で育ちました。 秋になると空いっぱいに真っ黒になって飛ぶとんぼ、みん