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スタートアップ営業組織作りの教科書

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企業向け研修サービスを提供する「アルー株式会社」の創業から東証マザーズ上場までの15年間の法人営業組織づくりについてご紹介していきます。
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2021年9月の記事一覧

(2)最初期は自社ドメインと関係がなくとも、得意分野でマネタイズをする(シード期)

スタートアップ「シード期」の2つ目の記事です。 ※シード期:一般的には「アイデアがあるが起業前」または「アイデアはあるが具体的な製品サービスがない段階」を意味します。 今回の記事は、課題(2)「最初期は自社ドメインと関係がなくとも、得意分野でマネタイズをする」です。 ①「自社がやりたいこと」でのマネタイズは容易ではない株式会社エデュ・ファクトリー(アルー)は、創業をした時点では具体的な事業アイデアが固まっていませんでした。 その時点で決まっていたのは「教育関係のビジネス

(3)自社ドメインのベンダーの下請けで開発案件を受託する(シード期)

スタートアップ「シード期」の3つ目の記事です。 ※シード期:一般的には「アイデアがあるが起業前」または「アイデアはあるが具体的な製品サービスがない段階」を意味します。 今回の記事は、課題(3)「自社ドメインと近しい分野のベンダーの下請けで開発案件を受託する」です。 ①コンサルティング以外に「教育分野」の仕事の獲得を目指す創業当初はメンバーの前職の経験を生かし、自社が立ち上げたい本業とは異なる「コンサルティングの仕事」をしてキャッシュを稼ぎました。 しかしそれだけではお金

(4)初期顧客案件でプロダクトをいったん完成させ、実績を作る(シード期)

スタートアップ「シード期」の4つ目の記事です。 ※シード期:一般的には「アイデアがあるが起業前」または「アイデアはあるが具体的な製品サービスがない段階」を意味します。 今回の記事は、課題(4)「初期顧客向け案件でプロダクトの形をいったん完成させ、実績を作る」です。 ①ミッション実現のために自社プロダクト開発にも取り組む事業ドメインやプロダクトの具体アイデアが固まらないまま創業をした株式会社エデュ・ファクトリー(アルーの創業時の社名)、メンバーの前職の経験を生かしたコンサル

アーリー期全体像

アルー株式会社の起業・経営の経験に基づく「スタートアップ営業組織作りの教科書」の記事を連載しています。 本連載は、企業向け研修サービスを提供する当社の創業から東証マザーズ上場までの15年間を事業ステージ毎に「シード期」「アーリー期」「ミドル期」「レーター期」「プレIPO期」と5つに分け、それぞれの段階で起きた当社の出来事と、課題、それに対する対応策や私自身の学びを紹介していきます。 各事業ステージ毎の構成は、最初に「期」の全体像を解説し、次の記事から各期で起きた出来事や課

(5)初期のキャッシュ稼ぎ案件から撤退し自社プロダクトの立ち上げに集中する(アーリー期)

スタートアップ「アーリー期」の1つ目の記事です。 ※アーリー期:一般的には「事業立ち上げから、プロダクトマーケットフィットまでの軌道に載るまでの段階」を意味します。 今回の記事は、課題(5)「初期のキャッシュ稼ぎ案件から撤退し自社プロダクトの立ち上げに集中する」です。 ①自社事業になかなか時間が使えない2004年4月、株式会社エデュ・ファクトリー(アルーの創業時の社名)は、初の企業研修案件としてインターネット広告会社様の新入社員研修の仕事をさせていただきました。提供したサ

(6)パートナーセールスで実績を積む(アーリー期)

スタートアップ「アーリー期」の2つ目の記事です。 ※アーリー期:一般的には「事業立ち上げから、プロダクトマーケットフィットまでの軌道に載るまでの段階」を意味します。 今回の記事は、課題(6)「パートナーセールスで実績を積む」です。 ①パートナーセールスに取り組むコンサルティング案件の受託をやめ、自社事業として企業向け教育プログラム提供に舵を切った株式会社エデュ・ファクトリー(アルーの創業時の社名)でしたが、大企業との直接取引は簡単には進みませんでした。 大手インターネッ

(7)直販立ち上げのために法人営業のノウハウを学ぶ(アーリー期)

スタートアップ「アーリー期」の3つ目の記事です。 ※アーリー期:一般的には「事業立ち上げから、プロダクトマーケットフィットまでの軌道に載るまでの段階」を意味します。 今回の記事は、課題(7)「直販立ち上げのために法人営業のノウハウを学ぶ」です。 ①法人営業未経験の創業メンバー創業直後に取り組んだキャッシュ稼ぎのためのコンサルティングの案件受託をやめ、自社事業として「企業向け研修サービス」を立ち上げることを決めたのが2004年4月頃のことでした。 株式会社エデュ・ファクト

(8)直販テレアポは、継続すれば成果は出る(アーリー期)

スタートアップ「アーリー期」の4つ目の記事です。 ※アーリー期:一般的には「事業立ち上げから、プロダクトマーケットフィットまでの軌道に載るまでの段階」を意味します。 今回の記事は、課題(8)「直販テレアポは、継続すれば成果は出る」です。 ①新規アポイントメントを獲得するためのプッシュ型営業・プル型営業自社事業の企業向け研修サービスの営業活動を開始して、最初に苦労をしたことは、新規商談アポイントメントの獲得でした。 どんな事業であっても、顧客との接点を作り認知をしてもらわな

(9)超絶能力を持つ営業責任者のノウハウを営業メンバー共有していく(アーリー期)

スタートアップ「アーリー期」の5つ目の記事です。 ※アーリー期:一般的には「事業立ち上げから、プロダクトマーケットフィットまでの軌道に載るまでの段階」を意味します。 今回の記事は、課題(9)「超絶能力を持つ営業責任者のノウハウを、営業メンバー共有していく」です。 ①企業研修事業初の大型案件の受注2005年4月、株式会社エデュ・ファクトリー(アルーの創業時の社名)は大型の新入社員研修の準備をしていました。 大手通信サービス会社様の新入社員約200人に対し、ロジカルシンキン