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78歳の音楽少年をみて、72歳のタオル屋が思うこと。

代表の池内です。

彼らとの出会いがなければ、今のぼくはいないし、IKEUCHI ORGANICもなかったかもしれない。それくらい、ぼくの人生に影響を与えている存在がいます。

ビートルズです。

彼らがアメリカに上陸して、ジョン・F・ケネディ空港が大混乱に陥ったのが、1964年。そのニュースが日本のテレビに流れた時に、ぼくはビートルズを知ったので、かれこれ50年以上のつきあいです。ビートルズマニアとして、彼らのレコードやCDが発売される度に欠かさずに入手してきました。

好きが高じて、IKEUCHI ORGANICではビートルズとコラボした商品もつくっていて、ビートルズの版権を持つアップル・コア社公認のお墨付きです。長く会社を経営するなかで、こんな奇跡が起こるとは思いもよりませんでした。

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(▲)『共通点は、本物を伝えるものづくりの美学。The Beatles×IKEUCHI ORGANIC(灯台もと暮らし)』から

そんなビートルズマニアのぼくが、驚くニュースが昨年末に届きました。

78歳を迎えたポール・マッカートニーが、新作アルバム『マッカートニーIII』を発表したことです。

このアルバムは、ポールひとりで全ての曲を書き、ポールひとりで全ての楽器を演奏したアルバムです。まさに自分の名前を関するのに相応しいアルバムという具合で、全てを自分ひとりでやりきる活力に驚きました。

これまでポールは、大きな節目となるタイミングで、自分の名前を冠したアルバムを発売しています。『マッカートニー』は、ビートルズが解散する時。『マッカートニーⅡ』は、ジョン・レノンが亡くなったりと様々な事件があった1980年。おそらく、自分の方向性を模索する必要もあったのでしょう。

そして、78歳の今、『マッカートニーIII』を発表

ぼくはアルバムを聞いて、彼の音楽への情熱は全く枯れることはなく、今でも純粋に音楽を楽しんでいるように感じました。2021年6月には79歳の誕生日をポールは迎えますが、まだまだ創作意欲が旺盛で、心は音楽少年そのものという感じです。まるで、彼の音楽の新しい幕が上がったかのような勢いです。

しかも、音楽の届け方もすごい。

アルバムの発売日に、アルバムに含まれている曲をYoutubeで動画を公開。ぼくの手元にCDが届く前に、Youtubeで曲が聴けてしまう状態に驚きました。また、同時に、TikTokで公式アカウントを開設し、レコーディングの裏側をスタジオの案内をしながら動画で解説しています。今でも、新しい挑戦を続けているのです。

新型コロナウィルスによって色々な制限があるなかで、やりたいたいことや、面白そうだと感じることを純粋に追求しているポールの姿をみて、ぼく自身、ものすごく刺激をもらいました。「負けてられない」というか、「こうありたい」という思いです。

ぼくにとって、IKEUCHI ORGANICのタオルは、自分の名前を冠するアルバムのような存在です。

特に、1999年に発売開始した、初となるオーガニックコットン100%のタオルのORGANIC 120は、自分の息子のように思っています。

『ORGANIC 120』は、機能性はもちろん、安全性も環境への配慮も最大限追求して開発しました。つぎ込んだ資金は数千万単位にのぼっていて、今治の小さなタオル会社にとって大きな金額でした。ただ、発売当初は市場から見向きもされなく、売れない状態が続いていました。「池内のあの社長が、また突飛なことをやっているなぁ」という程度の捉えられ方だったでしょう。

でも、めげずに続けていれば、その価値を評価してくれる人が現れるだろうと、ぼくは信じていました。信じていたというより、意地に近かったかもしれません。そして、何より、自分がつくりたいものを純粋に追求していくことに、喜びも感じていました。

ありがたいことに、『ORGANIC 120』は今では多くの人に評価していただき、IKEUCHI ORGANICの定番タオルとなっています。実は、少しずつ改良も加えていて、見た目は変わりませんが、発売当時と比べて吸水性などは格段に良くなっています。

そして、ものづくりをする時の姿勢は、その当時から今も変わっていません。自分が価値を感じるものを、純粋に追求していく。それが、イケウチらしさだと思っていますし、追求することが何よりも楽しいんです。

そんなぼくなので、若い頃から影響を受け続け、ぼくよりも年齢の高いポールが、未だに走り続けている姿をみて、大いに奮い立たせられました。

まだまだ、みんなが驚くようなものづくりを、ぼくもしなくちゃならないと思いますし、していきたい。

実は、ぼくらにとっての『マッカートニーIII』のような、みんなが驚くような商品の発表を予定しています。「IKEUCHI ORGANICは、また突飛なことをやっているなぁ」と思ってもらえるような企画です。

是非、楽しみにしていてください。


<編集協力:井手桂司>

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世界でいちばん安全なタオルをつくりたいという想いから誕生したIKEUCHI ORGANIC初となるオーガニックタオル『オーガニック120』。その20年間の歩みを振り返った内容になります。

●『ストーリーを売る』への僕の違和感

つくったモノ自体や、モノづくりに向き合う姿勢、モノを届けていく姿が、結果的に「ストーリー」になっていくという、IKEUCHI ORGANICのモノづくりへの姿勢が書かれた内容になっています。

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