例年好評の”福袋”を、今年から止める理由
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例年好評の”福袋”を、今年から止める理由

IKEUCHI ORGANIC 公式note

代表の池内です。

毎年この時期になると、IKEUCHI ORGANICでは「福袋」を販売していましたが、今年から違う試みをします。

ぼくらの福袋は例年好評で、Webサイトで販売開始すると1時間もたたないうちに売り切れます。福袋の量をもっと増やしてほしいとご要望をいただくこともあります。そんな福袋をなぜ止めるのか。その意図について語っていきたいと思います。

そもそも、福袋とは何なのか?

現在、限定品や目玉商品が入ったものなど、様々なスタイルの福袋が登場しています。ただ、ほとんどの方がお気づきのように、多くのブランドが年末年始に福袋を販売する理由は「在庫処分」です。

ブランドにとって、在庫をいかに効率よく持つかは会社の経営と切っても切り離せない問題です。その在庫量を調整する方法として、昔から行われてきたのが福袋です。ディスカウントやまとめ売りのお得感との抱き合わせで、在庫処分を図るわけです。

ぼくらの場合、その年やそのシーズンだけの販売を狙った商品ではなく、永久定番となるような商品を作っているので、在庫として残っても販売に困るようなものはありません。ただ、在庫の保管には限りがあるので、在庫量を調整していかないといけません。

IKEUCHI ORGANICでは、これまでにどのような商品が含まれているかを、ある程度伝えたうえで数量限定の福袋を販売してきました。

前述したように、ぼくらの福袋は、イケウチのタオルをお得にまとめ買いしたい方から、年末年始に心機一転して新しいタオルを使いはじめたいという方まで、様々なお客様から好評をいただきました。ある種、福袋は年越しのお楽しみ企画のような存在になっていました。

こうした話をすると、ぼくらにとっても、お客様にとっても、福袋はいい企画のように聞こえるかもしれません。ですが、引いた目で見ると、どうでしょうか?

多くの在庫が生まれてしまう要因は何かというと「過剰生産」です。

昨今、「衣服ロス」の問題が全世界で叫ばれています。日本における衣類廃棄量は、年間約100万トンになっているとも言われています(独立行政法人 中小企業基盤整備機構調べ)。アパレルの製造から廃棄までの工程で排出される二酸化炭素やエネルギー消費量は大きく、「大量生産・大量消費」が環境に大きな負荷を与えていると言わざるを得ません。

自社が生産活動をおこなうこと自体が環境負荷になっていること。それを理解して、その負荷自体の低減に取り組まなければ、本当の意味で環境に配慮した商品をつくっていると胸をはって言えないと考えています。

「最大限の安全と最小限の環境負荷」をものづくりのポリシーにしているぼくらからすると、過剰在庫を抱えてしまうというのは恥ずかしさを覚えることでもありました。

とはいえ、完璧な需要予測などできませんので、過剰生産をゼロにすることは不可能です。

販売面から考えると生産量が少ないと販売の機会ロスになる可能性も高く、それは結果的にお客様にご不便をかけてしまうことにもなります。そのため、ある程度の余裕をもった生産量を確保する必要があります。

こうした制約があるなかで、どうやって過剰生産を減らしていくか。実は、数年前から、いろんな知恵を絞ってきました。

そのひとつが、従来よりもロット数を少なくしても動かせるラインの追加です。ものづくりにおいて、品質を安定させようとすると、ロットとしてある程度の量をまとめて生産する必要があります。ロットの数を減らした上で、品質を安定させる。これを実現するのは簡単ではなく、ものづくりの腕が試されます。

これまでは、高級ホテルでの使用を想定した『オーガニック 960』も、ご家庭での使用を想定した『オーガニックエアープレミアム』も、同じロットで製造していました。でも、使用用途も価格帯も違う商品では、販売数には当然差がでてきます。それが、別々のロットのラインをもつことで、需要にあわせて、生産数を調整できるようになりました。

こうした地道な改善が実り、ここ近年で、イケウチの過剰在庫は一気に減ってきました。

ぼくらの福袋の販売数は年々少なくなっていましが、その理由は福袋に入れる在庫品が減っていたからです。そして、今年は過剰在庫がほぼゼロという状態まで来ました。

在庫調整を考える必要がなくなった今年、福袋の企画を見直したいと思いました。

年末のお楽しみとして、イケウチのタオルを新調したり、まとめ買いできる企画を、多くのお客様が望んでいることを知っていて、ぼくらもそれに応えていきたい。

ただ、一方で、ものづくりをしている立場からすると、指名買いしていただきたいという想いがあります。「イケウチの福袋」としてブランドを指名買いいただけるのは嬉しいんですが、「オーガニック960のバスタオルがほしい」「オーガニック732のタオルケットがほしい」とったように、ご自身にフィットする商品を選んで購入いただきたい。

こうした想いから、今年は年末限定の『IKEUCHI NEW YEAR BOX』をご用意することにしました。

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今年1年の振り返りをしながら大掃除に励む方、今年1番感謝しているあの人に特別なお礼をしたいと思っている方など、ファンの皆さん1人1人の日々の生活を想像しながらよりすぐった厳選型のセットです。

真っ白なタオルだけお選びした「まっさら新年セット」やふわふわの寝具で気持ちよく眠れる「ふわふわ初夢セット」など、いくつかパターンを用意させていただきました。

こちらのセットをご購入いただいた方には、完全限定生産の「オーガニック120プレミアムコンパクトバスタオル」を特典でお贈りします。年始を新しいタオルで気持ちよく迎えたいという方は、是非、購入を検討していただけたら幸いです。

今回、福袋について話をしてきましたが、ぼくらだけでなく、福袋を企画するブランドはどうやら減ってきているようです。その理由は各社様々だと思いますが、福袋が在庫処分としての役割を終えつつある要因のひとつに、お客様の意識の変化があるのは間違いないでしょう。

お得だけども中身がわからない福袋に手を出すより、本当に欲しいものにキチンとお金を出して買う。そうしたものを大切にする機運が、社会全体で高まっているように思います。

こうした時代に、企業としてどう振る舞うべきか。

これまでの企業は売り上げや販売量などの経済的な側面で評価されがちでしたが、これからは過剰な生産によって、環境へ負荷をかけていないかがシビアに見られる時代となるでしょう。

過剰生産をどう減らすかは、お客様からすると見えにくい部分だと思います。ですが、ぼくらの本質を問われるこういった活動を、今後もきっちりとやっていきたいと思います。

<編集協力:井手桂司>

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「我々がつくっているのはタオルではなく、物語である」というのは代表・池内の言葉です。語れる物と書いて物語。今治でオーガニック100%のタオルを中心に語れる物づくりを志ざすIKEUCHIスタッフの"今"をお届けします。Web→https://www.ikeuchi.org