見出し画像

オンラインファーストの学校づくりを支援するプロダクトを開発しています

DHU(デジタルハリウッド大学)の学発プロダクト「beCAMing(ビカミング)」プロデューサーの池谷です。

このnote記事では、オンラインファーストの学校づくりを支援することになった課題認識と、本プロダクト開発の背景について説明します。詳細は下記リンク先、2021年11月29日にデジタルハリウッドより配信されたプレスリリースをご覧ください。

beCAMing(ビカミング)課題認識と開発の背景

Society5.0に向けた動きに加えて、2020年に発生したコロナ禍の影響により、全国の学校・教育機関におけるデジタルコミュニケーションの活用が進展しています。Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなどを利用したWeb会議システムがオンラインの教室として普及しつつあり、ソーシャルディスタンスを確保しつつ、教育効果を高める方法が模索されています。

現場での様々な実践事例が現れる中で、顔出しやインタラクションなど参加者の身体性に関する課題が明らかになってきました。

デジタルハリウッド大学の学内での調査によると、受講者の側には、事情があってWeb上に顔を映したくない、自分の顔が画面に映り続けていることで疲労が大きくなる、といった悩みがあります。また、「顔出し」をしたところで、表情やチャットでのテキスト送信以外の表現方法が無く、必要性を感じないという意見も出ています。一方で教師側は、カメラオフによる真っ黒な画面に向けて行う授業では、受講者の反応によるリアルタイムのフィードバックを得ることができません。そのため設計した学習効果を実現できているかどうかが分からず、不安を抱えています。しかしながら、個人情報やプライバシーの観点から、顔出しの強要をすることがないよう配慮されるべきであり、学校スタッフは双方に配慮した運営を維持する必要があります。

このように、オンライン授業がその合理性・利便性を実感されつつも、各役割においてのジレンマを抱えている中で、デジタルハリウッド大学では、VR/ARゼミを担当する茂出木謙太郎准教授らを中心として、Web会議システムにおけるアバターコミュニケーションの実践研究を行ってきました。茂出木准教授が代表を務めるキッズプレート社の、ユーザーがオンラインミーティング上にて自分の気持ちを多彩に表現することのできるカメラソフトウェア「NICE CAMERA」を授業の参加・運営をはじめとする学事に積極的に活用してきました。これにより、目前の課題の解決に留まらず、デジタルコミュニケーションにおける身体性を補助するアバター活用が、これからの時代を担うデジタルネイティブの価値観に寄り添うものであり、本質的な価値を新たに提供するものであることが分かってきました。

この取り組みを経て、産学協同を使命とするデジタルハリウッド大学では、全国の学校・教育機関の課題を解決するソリューションを提供することで、オンラインファーストの学校づくりを支援するプロジェクトを開始しました。具体的には、キッズプレート社の「NICE CAMERA」と、Pocket RD社のアバタープラットフォーム「AVATARIUM(アバタリウム)」を連携し、アバターの生成と装着を簡単に行えるツールの開発を行い、販売いたします。

アバターの使用を通じてユーザーに起こる変化や変身(becoming)の体験と、今や多くの人が使いこなしているWebカメラ(CAM)越しに簡単に使うことができる特長から、「beCAMing(ビカミング)」と命名しました。

画像1

「NICE CAMERA」はVroidStudioなどで作成した3Dモデルデータをアップロードし、ZoomやGoogle Meet、Microsoft TeamsなどのWeb会議システムにソフトを起動するだけで参加することが出来るソフトウェアです。スタンプ機能によって豊富なリアクションが出来ることで授業の活性化に役立ちます。また、映像配信の知見を導入し、背景変更やフタ絵切り替えをワンタッチで行うことを可能にしており、教員、学校スタッフなどの授業運営側の業務をサポートします。

また、アバターを装着してオンライン授業に参加するにあたり、受講者側・教師側ともに入門的なユーザーにとって使いやすいのは、ユーザー本人のセルフイメージに近い、実写風のアバターだと考えられています。「AVATARIUM(アバタリウム)」は全身を撮影したデータから、完全自動でオリジナルアバターの作成ができ、アプリから簡単にカスタマイズすることができるアバタープラットフォームであり、専門知識が必要だったオリジナルアバターをワンストップで簡単に作成することを可能にしています。

21世紀の教養としてのデジタルコミュニケーションを教育するデジタルハリウッド大学では、「デジハリ・オンラインスクール」の講座などを提供する「デジタルハリウッドアカデミー」のネットワークを通じて、学発プロダクトとして「beCAMing」を開発・提供していきます。

「beCAMing」7つの特長

オンライン授業のためのアバター生成&装着アプリケーションです。簡単な操作で、リアル授業を超える教育効果を実現します。

1. スマホ撮影で実写系アバターを簡単アップロード。誰でもすぐに始められる。

2. 顔出しよりも豊かなリアクションをスタンプ機能とムーブで実現。対面授業を上回る学習効果。

3. Web会議システムと一緒に立ち上げるだけでアバター装着。専門知識不要のインターフェイス。

4. ワンクリックで切り替えられる背景・フタ絵で先生の授業運営もサポート。

5. 同じアバターで3D仮想空間(メタバース)にも参加できる。先端領域の体験を可能に。

6. 完全自動アバター生成システムとの連携でハイエンドなリアル系オリジナルアバターの導入を実現。キャンパスに専用装置の配備も可能。

7. XR領域の先端的ベンチャーとの産学協同。デジタルハリウッド大学、キッズプレート、PocketRDの三社協同開発。

関連note記事

beCAMingの概要や使い方など、関連するnote記事をまとめたマガジンです。


お問い合わせ

下記サイトのお問い合せページより、「お問い合わせ種別」から「beCAMing」を選択してご相談ください。



ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。つたないものですが、何かのお役に立つことができれば嬉しいです。