パドルの話

たまには現役時代の話。
いくつかの種類のパドルで漕いだが2012年から使ったのがチェコ製のLulaのパドルだった。シャフトの下部にケブラーカーボンが入っていてしなりがある。シャフトの硬いパドルも使ったことはあるが、僕のポジションでは硬すぎて上手く扱えなかった。このしなりは僕に世界で唯一の技術を可能にしてくれた。

パドルはシャフトとブレード、Tグリップと分かれているが、僕はあまり大きすぎないブレードを使っていた。これも何種類か使って結局Lulaに落ち着いたが、真っ直ぐ漕ぐだけならブラッチャのブレードも好きだった。

カヌーのC1の時はGala sportのブレードとシャフトが一体形成のものを使っていた。乗る船によってもやはり感覚が違ったので、パドルも使い分けていた。

細かい拘りで言うと、Tグリップは太めのものを使っていた。メーカーのものは割と細いTグリップが多かったので、ホームセンターなどで太めの棒を買ってきてシャフトに刺す穴を作って自分で付けていた。幅も握った手からあまり出過ぎない様にしていた。
太めのTグリップを使っていたのはあまり握りたくなかったのと、少し手首を動かすだけでブレードが操作出来る様にしたかったからだ。
もちろん、これは超個人的な好みである。

今はどんなパドルが流行っているのか知らないが、道具を使うアスリートにとって道具にこだわる人は多いと思う。自分の感覚とパフォーマンスのバランスの中で道具を選ぶと思うが、何より自分にあった道具を使うことが必要だ。
そう言う意味で自分の力を引き出してくれる道具選びとその道具を大切にする事は、上達の為に必要な要素の一つだと思う。

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