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マンガが動いている感じ

最近感動しているMV。

この夏、久米島滞在中の講座で時々流れていた曲。9月頃のことである。

これは本当に1986年の映像作品なのだろうか?私が生まれる6年も前の話だ。

面白いと感じたのが、鉛筆のスケッチで描かれたアニメーションだけでなく、1枚のスケッチのそのものをカメラの”引き”と”寄り”だけで情景を連想させる手法だ。ドラムと合わせたテンポが高揚感を引き立てる。曲のイントロの部分にあたる。

更に現実世界と漫画を組み合わせて展開されるエモーショナルで迫力あるストーリー。
2つの世界を行ったりきたりする描写は新鮮で鳥肌を覚える。

このマルチメディアを巧みに用いた表現は、何度観てもフレッシュだ。

とまあ、私もこの中の世界へTake Me On(井上陽水っぽい?)されたくなった訳であるが、この映像作品と意外なリンクをする記事がここにあった。

映画 "THE FIRST SLAMDUNK" の美術監督のインタビュー。監督、つまり井上雄彦氏からの対話の中には、”マンガが動いている感じ”、”鉛筆で描いたふうに”という言葉があったという。

そこでなんと、美術監督の小倉氏はa-haの"Take On Me"のMVを思い出したらしい。
さあ、重ねてみると・・・?

a-hah?

無理して共通点を書き出すのは野暮だが、そこはDon't think, feel. 感じていただければ分かるだろう。

こんなストーリーを頭に入れて、映画館で湘北メンバーの激闘を目の当たりにすれば、急にどこかへ"Take Me On"されてしまうかもしれない。

とまあ、制作の裏側を知ることで、一般的に見たら繋がりを感じないものも思わぬ共通点を感じ、”ああ、そこから来たのか!”なんて思うこともある訳だ。それは今回は"Take On Me"と"THE FIRST SLAM DUNK"であった。

あくまで個人の意見であるが、こうした制作の裏側のインタビューは一度作品を鑑賞してから情報として摂取した方が良いように思う。何故ならまっさらな状態でその作品を”どう感じたか”が貴重な体験になるからだ。

あまりにも事前に情報を入れ過ぎてしまうと、知らず知らずのうちに自分の感想が”他人の感想”にすり替わっていることが多い。

純粋に”自分がどう感じたか”というのは、感性を磨く上でも重要な要素では無いだろうか。音響はどうだったのか?画や情景に何かを感じたのか?作品から何かインスピレーションを得たのか?頭の片隅にスッと入れておくだけでも、違う何かを得ているあなた。

これも立派な、a-ha体験!

さあ、頭を空っぽにして、作品へ"Take Me On"されてみませんか?







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