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在宅下での手書きの価値(仕事篇)

3月末から在宅勤務になって、筆記具メーカーの社員である自分が早々に気になったのは、「手書きの機会が減るのでは?」ということだった。

在宅勤務=デジタル化・オンライン化=アナログな筆記具は使わない、のではと。手書きがされないと筆記具は売れない。文具店さんも閉店している。

実際自分の場合は、家で仕事をしているとパソコンにかじりついている時間が増えた。しかしプリンターを持っていないので(意外とそういう人多い)、ペンで書き込んだりマークするプリントがない。
外部の人や同僚とのコミュニケーションは、メール・チャット・オンライン会議。

しかし結果として自分は手書きすることが増えた。わざとではない。理由は二つ。

一つはメモ。やるべきことをとにかく書き出した。特に在宅が始まった頃はこの状況で今何をやるべきか混乱して頭の整理が必要だった。これまではgoogleカレンダーにtoDoリストを入力していたが、視認性の良さと一つずつ確実にタスクをこなす実感が得られる手書きのメモが良かった。だいぶ落ち着いた今も書き出しているのは一人でもモチベーションを切らさないためだ。

また、オンライン会議の時にもよくメモを取る。リアルな場よりどうしてもコミュニケーションの密度が薄いので、話を確実に聴き取ってその場で情報を整理して確認することが必要だからだ。PC画面が相手の姿と共有資料で塞がれているのでPCでメモれないというのもある。
オンラインセミナーも度々受けてたのでその際もよくメモった。

手書きをするようになったもう一つの理由は、企画を練る時間が増えたこと。オフィスでの雑務が減って一人で集中できる環境になったのと、世の中が自粛している分、自分で企画して新しいことを起こさないと成果が出せなくなったからだ。企画を考える時は自由度が高い手書きをしながらの方が良い。

この二ヶ月でメモ帳2冊と厚めのノート半分を書きつぶした。

今後デジタルツールもさらに進化して使いやすくなるだろう。思いがけず急速に変化が進む世の中で、筆記具の価値を考えていきたい。


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