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ファンタジーの世界を1から創る難しさ

どうも、池本です。

最近、娘が「アナと雪の女王」にハマってて、ついにプリンセスムーブが来るのか……とドキドキしています。
ちなみに「あいのーまあのーすあたみせうのおー」としっかり歌も覚えています。
 ※言わずもがな可愛いです。

というわけで今日は『ファンタジー世界のありもしない歴史を1から創るのってめちゃくちゃ大変だね』というお話をさせて頂きます。

おそらく人類80億人の中で、0.00001%の800人も抱えていない、誰からも共感してもらえないレベルの悩みです。



「街を創る」という本当の意味

知ってくれてる人もいるかもしれませんが、わたくし池本、2022年10月に絵本「おばけのパッチ」を出版させていただきました。

※絵本の無料公開ページはこちら
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『ニンゲンは驚かして楽しむ存在』という常識のある「おばけの街」。
その街に暮らす子どものおばけ・パッチ君が、ニンゲンの女の子と友達になっていく物語です。

当たり前ですが絵本を出版するうえで、パッチ君やおばけの街の設定を考えなければならないので、ある程度は考えていました。

例えばこんな感じ。

  • 日本っぽい建物がある

  • 鳥居をくぐるとニンゲンの世界(日本)に行く

  • 色んなおばけが暮らしてる

  • おばけの学校で驚かす勉強をする

  • パッチは自分のやりたいことに正直

そして、クラファンなどでたくさんの方にご支援&応援していただき、無事に絵本を出版し多くの方の元に、そして最愛の娘に絵本を届けることができました。


さて。
私が今何をしてるかっていうと、2022年12月末からその絵本に登場する「おばけの街」を、メタバースというデジタル上の仮想空間(ゲームみたいなもんだと思っていただければOKです)に創っています。

ちなみに完成目標は2024年9月末です。
娘の4歳の誕生日でございます。
まぁこの「おばけの街」自体、絵本と同じく1つの作品なので、娘にアバターで歩いてほしいなって思ってね。

そう思いながら約6ヶ月。
自分なりに学びながら創り、少しずつ仲間も集まっていき、「おばけの街」を創り進めています。


さてさて。
そんな2023年7月現在、何とも言いようのない違和感を覚えるようになりました。

これ、おばけが暮らす街なのか?

なんというか……
正直メタバースに『街を創るだけ』ならめちゃくちゃ早くできるんですよ。
だってシャレた建物創って並べりゃいいんだから。
 ※もちろんそれも大変だけど私なら割と早く創れると思います。

だけど『シャレてるだけの街』『映像とか写真で映えててTwitterやYouTubeで再生数とかを稼ぐこと』が目的なので、その街に歴史や文化や産業や住む者たちの感情や生活感はほぼありませんし、必要ありません。

あったとしても割と浅い考えのモノばかりです。
 ※別に何かをディスってるわけではありません。


だがしかしです。
いま私が創っているこの「おばけの街」は、『100年続く新たな文化としてのキャラクターと世界観』として生み出し、そのために必要な「おばけの街」なのです。

つまり『おばけの街を創る』とは『おばけの街の歴史や文化、産業や動力、そして生活するおばけたちの生活感を考える』ということになります。


「おばけの街」の電力の仕組み

わかりやすく、今まさに私が悩んでいることも入れながらお話ししましょう。

例えば「おばけの街」には「街灯」があります。
この街灯、石油やガスではなく「電気」で光を灯すんですよ。

おばけの街にある、おばけたちの住宅街

ということはです。
「おばけの街」の動力の1つとして、「電力」があることになります。
 ※ちなみに他にも「蒸気機関」とかがあるよ。

ここで『おばけの街の電力はいったいどこから生まれているのか』という疑問が出てきます。

この答えで言うと、「おばけの街」には「風車」「水車」が存在しています。
これで発電ができるわけですね。


……いやいやちょっと待てよ。
こうなってくると以下のような疑問が生まれてきます。

  • 水車や風車ができる前はどんな動力だったのか

  • なぜニンゲンの世界の発電方法が存在するのか

  • 誰がこの発電方法を実現したのか

  • 水力発電や風力発電の仕組みはどうなのか

  • 発電されるのであれば電線などで送電しなければいけないのではないか

  • 送電は上空にあるのか地中に埋まっているのか

  • 夜になったら自動で街灯がつく仕組みなのか

  • 水車や風車に木材が使われているならその木材はなんなのか


この疑問を解消するのに、私の知識は追いついていませんでした。
そこで先日、妻と娘と近所の図書館に行き、「電気・ガスはどこから来るのか?」という本を借りました。

ネットで調べればわかるのですが、パっと見れて大体情報がまとまっているので本の方がよかったりします。
これで水力発電や風力発電の仕組みはわかりました。


続いては『水力発電や風力発電をするに至った、おばけの街の歴史』を考えなければなりません。

実はこれは、もともと決めていました。

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「おばけの街」には『Voltol - ヴォルトル』という電気のおばけがいます。
電気の力で夜でも街を明るくできる『街灯』は、発明家のおばけ『De Vau - ド・ヴォー』がすでに生み出していたのですが、当時はその電力全て『ヴォルトル』がまかなっていました。
しかし街灯も増え、電力を使う場面が増えてきた「おばけの街」で、『ヴォルトル』はめちゃくちゃ疲れます。
なんせ発電しっぱなしなんだから。
そこで発明家『ド・ヴォー』は考えます。
「自動で発電できる仕組みを創れないか」と。
おばけの世界がニンゲンの世界につながっていることもあり、こっそり見に行って発電方法を学びます。
おばけの街はニンゲンの世界の文化を取り入れることが多々あるのです。
そこで水力発電や風力発電の存在を知り、おばけの世界に持ち帰って仕組みを生み出します。
そして『ド・ヴォー』は考えた仕組みを、建築家のおばけ『ボックス』に伝え、風車や水車が生まれ、発電できるようになります。

おばけの街に発電が生まれるまでのお話
発明家のおばけ『De Vau - ド・ヴォー』。時計塔の仕組みもこのおばけが考えたよ。

これがいわゆる「歴史」になります。
この「歴史」がないと、「おばけの街」に「電力」が生まれません。


……え、ちょっと待ってくれ。
「おばけの街」が風車や水車で発電している歴史はよくわかった。

でも風車や水車で発電するにはその構造の中に、「磁石」「金属コイル」の中で回転させて「電磁誘導」と言われる理論を使い、発電しなければいけません。

ということは「おばけの街」には「磁石」と「電気をとおす金属」が存在するな……。

てことはこれらが採れる場所が必要で……


………私が何に悩んでいるかわかって頂けたでしょうか。
歴史や文化、産業や生活を考えるときのその大変さ。

めっちゃ勉強しないといけないけど、これを怠ると必ずどこかでこの世界は破綻します。


全部おばけのせいにしちゃえばいいのに

この記事を書いている日の朝。
娘と妻がご飯を食べて私がコーヒーを飲んでいるとき、妻にこの悩みの話をしました。
ちょうど「おばけの街の電力」についての話です。

すると妻から「おばけが電気を作ってますでいいのに!」と、とても素直な感想を言ってくれました。

おそらく今日この記事を読んでくれてる人の中にもそう思った人は少なくないでしょう。
なんなら私の考えた設定でも、もともとおばけが電気作ってたし。


しかしそれではアカンのです。

ファンタジーの世界、魔法の世界、おばけの世界。
何でもありのように見えて、そこには制限や制約が必ずあるのです。

今回の話でいうと、「電気のおばけにも疲れがある」という点。
そして「それを解決しようとしてくれるおばけがいる」という点ですね。

そして、この制限や制約があるからこそ、新たなものが創造されていくんです。
おばけたちにとっても、私にとっても。


とんでもない量の勉強は大変ですが、だからこそ「歴史」を創っているのです。

なんか夏休みの自由研究みたいですね。

では。


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✨今週のメタバース動画✨
『#28 メタバースにレトロテレビを創ったよ』
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■「おばけの世界」を最愛の娘マユへ■
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💡絵本「おばけのパッチ」無料公開ページ
https://studio-patti.com/picturebook

💡YouTube|絵本の世界メタバース化Project
https://youtube.com/playlist?list=PLdMuADgMak662j29uuS-4dBkSRyy0OgzC

💡スタジオパッチのメタバース事務所
https://www.spatial.io/s/The-Twilight-Rock-Conference-Room-by-UMO-6476dd526d2060982e3c077b?share=4311307294809628458

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