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擬音で診察する日本


ウイルス性胃腸炎の次は風邪か。熱はなく鼻詰まりもないが、喉が痛い。もう4日になる。これから重くなるのかと毎朝思うが、喉の違和感だけが増していくだけだ。

この咳は、同僚から移ったものと思われる。彼女の家族はみんな息苦しくて、夜に眠れないというから、同じ症状だ。だけど、医者に診てもらうほど深刻ではなく、睡眠と栄養を摂ることと飴を舐めることくらいしかしていない。

ふと、思った。ホームドクターに診てもらうとしたら、この咳のことをどう伝えたらいいのだろうのかと。

診察イタリア vs 日本

イタリアの場合

先生に伝えるならば、「喉が乾燥して呼吸をしにくい。唾を飲み込むと痛い。乾いた咳が出る。」と言うだろう。そして、さらに加える。「スプーンで喉の奥をかきたい。あと、荒れた手のように、喉が乾燥して毛羽立っている感じ。だから、喉の奥に塗るクリームがあるならば、べっとりつけたいが、それが無いからハチミツをたらりと喉へ送っている…」と。ほんと、よく喋る文化だ。


日本の場合

一方、日本の先生になら こう表現するだろう。

「喉が、イガイガする」

たった四文字で、乾燥していることや引きはじめだという症状を表現できる。なんて、素晴らしく珍しい言語なんだと改めて思う。

これだけじゃない。喉の状態を表す便利なオノマトペはまだまだある。

  • チクチク

  • カラカラ

  • ゲホゲホ

  • ガラガラ

  • ヒリヒリ

  • ゴホゴホ

  • コンコン

これらの違いを、私たち日本人は勉強せずに、会話から習得してきた。ただ動物の鳴き声を表現する音とは違う、状態を表す言語にますます興味が深まる。

外国人への普及?

これを外国人が習得し、自国で使っていくと日本語として広がっていくのだろうか。そうなれば、先生の診察は、ほんの数分に短縮されるだろう。

いや、その前に、このオノマトペを一覧にし、対処法と手軽な薬を掲載すれば、診察せずに済むかもしれない。

雪深い過疎地でも、アフリカの貧困地域ででも、わざわざ先生に会わずして、自分で対処できる。そのために薬をストックもしくは、ドラッグストアカーが定期的に巡回していれば、期限切れを防ぐことができる。

新たなビジネスになるかもしれない。ぃゃ、こんな単純な発想なら、誰がやっているに違いない。あってほしいと願う。

さて、イタリアのオノマトペについて調べていると、いくつかのカテゴリーに分けられそうだったので、情報を収集しまとまり次第、発表していく。
乞うご期待。

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