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【帰国日記】モンブランのバカ!5種食べてみた

秋の日本は、食べるものがありすぎて追いつきません。

秋刀魚、松茸、舞茸、さつまいも、かぼちゃ、

梨、ぶどう、りんご、柿、みかん、すだち

新米、新蕎麦、銀杏、そして、栗。

今日は栗の話題。

イタリアにももちろん「栗」はあります。

私の住む街には、栗の粉を使った焼き菓子があります。

カスタンニャッチョ 

栗の粉と水と松の実や干し葡萄を混ぜて

オーブンで焼く素朴な味。

この時期に出回る、秋を感じさせるものです。

クリームたっぷり、なんてものではなく、

日持ちするので、食後のおやつに少しずつ食べて、

なくなればまた買うか作るかします。

ちなみに、義母はこの時期になると一度は作ります。


栗のお菓子と言えば、これとマロンあグラッセ。

梱包されているものを、お店や Bar で買います。

モンブランはイタリアにもある

「モンブラン」はフランス語でフランスに存在すると

思われていますが、イタリアにもまたがっています。

こちらでは「モンテ ビアンコ」、

常に雪があるので白い山という意味です。

かつて、夏のバカンスにモンブランの麓へ行きました。

イタリア側の街を散策。

ですが、文化は国境ができるより前から発展しています。

だから言葉も風習も景観も入り混じっています。


写真の奥に見えるのがモンブランだとか。

迫力と威厳があります。

そして、私の求めているケーキのモンブランはというと、

見つけられませんでした。夏に行ったから仕方がない。

ですが、調べてみるとこの近くの地域では

モンブランと呼ぶお菓子があるようです。

小さな一人前のものではなく、大きなホールケーキ。

白山の名前の通り、白く山盛りにしたものが

この地域の伝統だそうです。


イタリアでは、地域ごとに食べられる食材や料理が違います。

だから、私の住む暖かい地方ではモンブランは、

食することができません。だから身近にないんです。


そしたら、帰国した時にしか食べることはできません。

私にとっての秋の最大の楽しみは、

このモンブランの食べ比べすることでした。

結局、5種類も食べました。

1ヶ月のうちにこんなにも…バカにも程があります。

映える2000円

商店街の中に、映えるモンブラン専門店ができていました。

スポンジとメレンゲとクリームの層の上から

モンブランクリームをかけるという、映えを意識したケーキ。

友だちと家族と四人で分けました。それでも一人500円。

香り高く本物の栗を味わうことができました。

話題のために買ったような気がしないこともない…


街のケーキ屋さん

徳島県へドライブに行った際に訪れた、

フィナンシェで有名なケーキ屋さん。

ショーケースを見て思わず買ったモンブランは、

見た目はとても可愛く良いんですが

私には甘すぎて求めていたものとは違いました。


老舗の味

明治10年創業の老舗和菓子屋 宗家くつわ堂。

香川お土産「瓦せんべい」を販売しています。

商店街の一等地にある店舗の二階には喫茶スペースが。

家具や当時のモダンな設えが懐かしさ漂う

落ち着いた空間です。ご年配の方が多かったです。


モンブランがありました。

昭和を貫くアルミカップがたまりません。

オシャレとは違う、喫茶を全うしていて、

想像以上の高揚感があります。

もう出逢えないと思っていた「あの頃」が

まだ存在し続けることに感謝するほどです。

味は、老舗菓子屋とあり、良質な栗の香り。

甘いだけじゃない奥深さもあります。


和栗のモンブラン630円

商店街から外れた、まだできて10年ほどのケーキ屋。

フランステイストを徹底していて、

食材や見た目にもこだわりを感じます。

オシャレな先輩はここでしか買わないというので

食べてみたくなり、わざわざ行ってきました。

和栗のクリームの下には、生クリームと

アーモンドのメレンゲが入っています。

この値段を出すだけあります。

クリームのバランス、甘さ、香り、どれをとっても

完璧なモンブラン。ほかのケーキも絶対おいしいと確信しました。

香川で洋菓子を築いたルーヴ

創業44年の菓子工房ルーヴ。

香川で洋菓子の美味さと美しさを築いてきました。

プレゼントやご褒美にここのスイーツを買えば

失敗しない!と断言できるお店です。

テレビチャンピオンのケーキ職人選手権で2連覇し、

そこからさらに店舗を拡大し、新たな銘菓を生み出しています。

再開発された商店街の良い場所に、ルーヴのお店が入っています。

ここで見つけたのが極細モンブラン。

1mmの金口から絞っているのでふんわり。

スプーンですくって食べると、消えてしまいます。

細かい分、より栗の香りが味わえるように感じました。

すぐに売り切れてしまう人気なんだとか。

これを食べて満足。もう気が済みました。


おまけの栗ケーキ

エスプレッソを探していた時に、

気になる秋のケーキがありました。

こちらは、栗のレアチーズケーキ。

こんな最高の組み合わせを見たことがない。

柿のペーストとナッツの演出がオシャレ。

食感といい味といい見た目といいどれも素晴らしく

帰国する度にまた戻ってきたいカフェとなりました。


どのお店もこだわりがあり、洗練されていて、レベルが高い。

日本のスイーツはどれもフランススタイルなので、

イタリアの地方ではなかなか出会うことができません。

あったとしても、イタリア人に向けて作っているので

どうしても本場とは違います。


イタリアに住む周りの日本人たちは、

このようなスイーツを求めて奔走しています。

見た目から想像しすぎて、現実の味に落胆する

なんてことは少なくありません。



日本人の手先の器用さと研究熱心さは、

世界に誇れるレベルです。

つまりは、

そんな中で暮らしている日本人の

「舌」のレベルも相当高い!


ことを、最後に皆様にお伝えしておきます。

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