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【イタリア】ラ・マンチャの女 ※演劇とは関係ありません

ミュージカル『ラ・マンチャの男』というと、

松本幸四郎をすぐ思い浮かべた人もいたでしょう。

現在は松本白鸚ですが、染五郎時代から演じているため、

私にとっては幸四郎という名が未だしっくりきます。

日本を離れて暮らすと、特に芸能のことは疎くなり、

白鸚を襲名してからの活動には触れていません。

なので、過去の作品に思いを馳せます。

松本幸四郎…千石さん…『王様のレストラン』

素晴らしいドラマでしたねぇ〜。あれはフランス料理店でした。

って、そんな話ではなく、

「ラ・マンチャ」の話。

ミュージカルの物語は、スペインのラ・マンチャという

街を舞台に繰り広げられます。
 

ラマンチャはイタリア語で「心付け」


スペインの話でもなく、

イタリアの私の物語…


日本食レストランで働いています。

接客をしているとお客さんから

「親切にありがとう」と言われることがよくあります。

特に丁寧でもなく、笑顔じゃない時もあるんですが、

ただ普通に仕事をしているだけなのに喜ばれる。

いかに日本の接客レベルが高いのかが分かります。

お皿を音を立てないように置くとか、ラベルを向けるとか、

目線を下げるとかなどを意識しています。



日本を出て暮らしている人たちに、是非とも

「接客業」はお勧めしたいです。

地元の人の声が聞けるし、反応も見える。

慣れてくれば仲良くもなれるから視野が広がります。

たとえ中国人経営のお店でも、その地域の人との触れ合いは

ただ住む以上の価値があると思います。

なんて偉そうに言いつつも、まだまだ道半ばです。


マンチャ=チップ

さて、ラ・マンチャ。イタリア語では、

La mancia と書きます。

「心付け」つまりチップを意味します。 


イタリアでは、チップは積極的に渡しません。

料金に含まれていると言われますがどうなのか。

一方で、イタリアに来る外国人は、必ず渡してくれます。

それを込みで支払うのが常識なんだと思いますが、

イタリアではそうではなくて、

「人や料理を気に入った時、助けもらった時、良くしてくれた」など、

心からそう思ったときにだけ行うものなので、

必ずすという感覚はないんです。

もしかすると、高級なレストランやホテルへ行くとあるのかも。


私も先日、イタリアでは出会うのが珍しい

「丁寧な接客」をしてくれた男性に渡しました。

本当にありがとうと伝えたかったのです。

言葉以上の力があると思います。

私のラ・マンチャ


ラ・マンチャは、一回に約数百円ですが、貰えると嬉しいです。

それをポケットに入れているときは、励みになるし、

「認められた!」という気分になります。

いつも財布に入れてごちゃ混ぜになっていましたが、

マンチャ用の箱に入れてみることにしました。


3週間続けてみた結果、これだけ溜まりました。

左から2€、1€、50セント、20と10セント

合計で、13€10セントありました。

改めて並べてみると、意外にもあったんだと気付きました。

これまで、マンチャをもらったら、翌朝は朝食を外で食べていました。

もらったものを即使っていたんです。

今回はこれらを持ってたくさん食べるつもりで行きました。

そしてラ・マンチャはこれになりました。



3つの甘いパンと2杯のコーヒー。

イタリアの典型的な朝食です。

周りの人たち、みーんな甘いものとコーヒーの組み合わせ。

夫婦二人分の合計で、6€90セントですから、

イタリアの朝食は安いんです!

外へ朝食を食べに行くのは、月に4回くらいなので、

もしかしたらこれまでも、ラ・マンチャにより

タダで食べられていたのかも知れません。

そういえば、まだ余っている…

もう少し回数を増やそうか。

それとも、半年ためてレストランへ行くか!

よしっ!ラ・マンチャ貯金始めてみよ〜

半年後の報告お楽しみに!

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