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【イタリア】厨房にひとり。寂しい夜でした

夏の賑やかな営業から一転
厨房で孤独な夜を過ごしました。

スタッフが遅い夏休みを取っていることで、
人手が足らず営業できない状態に。
今回は助っ人を入れず、閉めると決めました。

その理由の一つが、

サッカー


サッカーの何が影響するのか…


大事な試合が行われる日は、
街から人が消えます。

家のテレビで生で試合を見るためです。


どんな試合か、サッカーに疎い私はその好奇心についていけませんが、
ユヴェントスやインテルの試合があったようです。

どのくらい重要なものか知りませんが、
この試合があることで、レストランは夜の営業はなし。

ただし、夕方のアペリティーヴォという、
ハッピーアワーのお酒とおつまみは出すということです。


今後、夜の冷え込みが厳しくなる冬場は、
お昼のランチとアペリティーヴォのみオープン。

よって、私の冬場の勤務は、夕方から夜21時頃までとなります。


大事な試合があるこの日、
私は初めて、ひとり厨房で働くことになりました。

まるで冬場の予行演習。


普段なら、18時ごろに来るはずの同僚が今日は来ない。
この間、私はひたすらアペリティーヴォのおつまみを盛り付けていく。

揚げ物の注文にも対応できるよう、今日までフライの練習もしました。


ひとりぼっちと言っていますが、表側にある
Bar: バールというカフェでは、お酒を出すので、
オーナーと一人の青年がいます。


いつも18:30頃に、みんな揃って夕飯を食べるんですが、
私はまだ料理はできないのでナシ。
みんな帰宅して食べることになります。

ですが、お腹が空きすぎて耐えられない私は、
冷蔵庫にあった、昨日の残りの豚のローストを
ひとり食べました。

美味しい寂しい…



お客さんは予想通りポツポツしか来ず勢いはない。

退屈しすぎて、掃除をしようと厨房内を見渡す。
玉ねぎやニンニクの容器を洗うことにしました。
ですが、こんな作業は10分で終わってしまう。
次は、あっちの棚、こっちの棚と順に掃除していきます。


半分が過ぎた頃、使った道具やお皿を洗い、
今度は外回りの掃除をしようと、ほうきと塵取りを持って巡回です。

いつもなら、誰かに声をかけられたり、
注文が入ったりして中断するものですが、
誰にも邪魔されることなく、全てのゴミを取り除くことができました。

スッキリ。でも寂しい…

これから冬の勤務はこうなるのか。


前回働いていた人は、この時間帯に、
新たな料理を作っていたようです。
私もいつか、提供できるものを作れる日が来るのか。

レシピを検索し、試して、シェフに合格をもらう時間にしなければもったいない。


ひとりの厨房はガラんとして寂しいですが、
任されていると思えばヤル気にも繋がります。


今回は、たまたまサッカーの試合でひとりでしたが、
今はまだ寒くないので、おそらく来週まで
みんなと一緒に働ける予定。


月末には本格的にひとりぼっちになるのかな…
とは言え、週末はみんなと一緒にランチ営業に入ります。
でも週4日のひとりは耐えられるのか…
ぃゃ、耐え抜かなければ。


シェフへの道。
この冬で、料理をみんなに出せるまでに成長したいです。
まずは、まかないからでも頑張ろう。
すべきことをまとめてみようかな。
なんだか力が漲ってきました。ヨシッ!


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