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【イタリア】染み抜きの種類多すぎ!醤油はどうする?

一度入ると簡単に抜け出せない場所があります。

無料のテーマパーク。それが

生活雑貨店


日本で言うドラッグストアのようなお店。

洗剤や化粧品などの日用雑貨を販売していて、

ドラッグや食品は扱っていません。

どんなものがあるのかというと、入り口から、

シャンプー、ボディソープ、石鹸、髭剃り、デオドラント、歯ブラシ、トイレットペーパー、生理用品、赤ちゃん用品、ほうき、モップ、洗濯洗剤、アイロン用品、トイレ洗剤、床掃除、芳香剤、食器洗剤、キッチンナプキン、ラップ、最後に化粧品コーナー。

このような流れになっています。

16万人の小さな町に10店はあり、

さらにキッチン用品やガーデニング、おもちゃ、

家電、寝具などをあつかうお店を含めると、

20店以上にもなります。

 
ロックダウン以降、このようなお店が急増しました。

おうち時間が増えたことで、需要が高まったと考えられます。


先日友だちと昼食後に、小一時間だけ行こうと訪れました。

郊外の大きな店舗へ。品数も豊富です。

友だちは、英語を話しますがイタリア語は

あまり話せません。商品を紹介しながら、

説明をしていくと、一時間じゃ足りないくらい。

いつも手に取らない商品までもじっくり見て、

開拓していくことは好奇心が掻き立てられ、

いらないと思っていたのに、つい欲しくなります。



その中で気になったことがありました。

それが

染み抜きの種類が多すぎる!


小さなボトルが並び、それぞれに絵が載っていて、

よーく見ると、染み別の洗剤になっているんです。

右から、


・錆び/デオドラント
・フルーツ/ワイン/コーヒー
・血液/ジェラート
・草/泥/化粧品

・潤滑剤/蝋燭/モーターオイル
・食品油/バター/ケチャップ/マスタード
・ワイン/コーヒー/ココア/フルーツ/野菜
・血とタンパク質 ジェラート/卵/牛乳
・草/土/化粧品/歯磨き粉/クリーム
・鉛筆/ペン/マーカー/クレヨン/水彩画
・ガム/接着剤/塗料/マニキュア
・サビ/デオドラント/汗染み


素材別にこんなにもあるんです!

お子さんのいる家庭では、全部揃えた方がいいのでは?

なんて思いますが、仕事で必要なものもあるでしょうね。


食品に関するものがよく売れている様子。

ワインやトマトソースは、イタリアの代表的な染みです。



では、ここで質問です。

チョコレートの染みはどれを使うでしょう?

食品のどちらかだとは思いますよね。

① 食品油/バター/ケチャップ/マスタード
② ワイン/コーヒー/ココア/フルーツ/野菜

色が濃いし、ココアがあるし…
でも、油っぽい気もする…

えっ、どっち⁇



正解は、

① 食品油/バター/ケチャップ/マスタード

こちらなんですって!

主な成分が油分であることに注目。ですので、

水を使った洗浄ではなかなな落ちないようです。

だから、油分をほかの布に移すように取るんですって。

何でもかんでも洗剤をつけて洗っていたので、

きちんと成分ごとに考えないといけませんよね。



ではもう一つ問題です!

イタリアのサラダに欠かせない「バルサミコ酢」はどっち?

① 食品油/バター/ケチャップ/マスタード
② ワイン/コーヒー/ココア/フルーツ/野菜

バルサミコ酢というくらいなのでお酢。

熟成したものはドロッとしています。

でも原材料から見ると、ブドウなのでフルーツ。

ということは、

そう、②になります。

お好み焼きソースも原料が野菜と果物なので、

おそらくこちらになるでしょう。



では一体「醤油」は?


植物だから、② でしょうね。

ドレッシングや餃子のタレは ① になるのかな。


お客さんのシミ

私は、日本食レストランで働いています。


イタリアの人たちはよく醤油をこぼすんです。

それも、ポタポタと。。。



小皿に溢れんばかりに醤油を注ぎます。

お寿司が来る前にちょっと舐めて味わう人もいるほど、

東洋の味に皆、興味津々です。

待望のお寿司がやって来たならば、

おぼつかない箸捌きで、醤油へドボンッ!

少量だけつけるだなんて文化は知りません。

滴るほどだっぷりつけて口へ運ぶんです。

もう、醤油を味わっていると言っても過言ではありません。

醤油が手前になるように誰も教えないから、

遠くのコップの隣にある醤油小皿から、

点々と軌跡を残しながらやっと辿り着く…


テーブルの上は当然のことながら、服や顔にまで…

珍しい事ではありません。

もはや日常茶飯事。





当店は、イタリアでは主流の食べ放題形式を取っていません。

ですので、他店より少し格式が上がります。

お客さんはオシャレして来店するんですが、

慣れないお箸に、ポタポタ醤油なもんですから

「シミ」になりやすい状況です。


そんな時、どうするのかというと、


炭酸水」をお勧めします。


飲んでいるならそれを、なければ渡します。

炭酸が繊維の中まで入り込むために取れやすいんだとか。

あくまで応急措置なので、帰って洗うよう伝えます。

ですが、早めに処理することが肝心。

こんなことをお客さんに話しています。


マンマの洗濯への情熱

洗濯は大通りに面したところではなく、
家の裏側に干します。


スローフード発祥のイタリアでは、

マンマたちは時間をかけて料理することを惜しみません。

むしろ家族のために至福の時と捉える人も。

さらに、マンマの洗濯にかける情熱も計り知れません。

白いものは白く、黒いものは色落ちしないよう、

テクニックを駆使して洗っています。

マンマの手にさえ入れば、どんな汚れも落ちるんです。

今回出会った染み抜きの商品の中に、

醤油」の項目がなかったので、

これから追加されることを期待しています。


イタリアで醤油のシミの洗い方なんて、

まだまだマンマにも知られていないはず。

いち早く、炭酸水に「醤油落とし」なんて書いて

レストランのレジの横に並べたら、

シミハンターマンマの購買意欲掻き立てるかも!笑

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